多くの労力を要する仕事はAIやロボットが代わりに行い、“健康状態は常に管理され”、世界中どことでもすぐに繋がることのできる社会。日本政府は、「ムーンショット目標」として2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現することを目指しているという。
https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/index.html
以下の記事にあるように、コロナワクチンはまさにこの「ムーンショット」の始まりと言えるかもしれない。(耕助)
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日本と対峙する米国
米国のビッグテック・ナショナリズムは、いかにして “世界の電子クラーケン(怪物) “を生み出したか
How US Big Tech Nationalism Spawned a “Global Electronic Kraken”
by Dr Mathew Maavak
米国政府がマイクロソフトのために介入していなければ、私たちは今日、より公平で分散化された国際的システムを享受していたかもしれない。介入のあと、ビッグテックは基本的な自由を犠牲にして一連の技術的・社会的機能を導入したのである。
それは1980年代のことだった。復活した日本は勤勉さと創意工夫により、次々と民間市場を植民地化していた。量的にも質的にも、日本のメーカーはスイスの時計メーカー{1}、米国の自動車大手{2}、インドの繊維工場など、さまざまな産業の拠点を破綻させていた。学校の文房具、家電製品、ナイロンのサリーなど、品質と価格のバランスが取れたものすべてメイド・イン・ジャパンであった。特に困ったのが米国だった。
斜陽産業の国
米国は日本からの輸出の津波を食い止めることができなかった。貿易赤字は四半期を追うごとに拡大し、一時は日本が米国を追い越して経済大国になると思われた。円が世界の基軸通貨ドルに取って代わることなど問題ではなかった。
ロナルド・レーガン政権は苦境に立たされた。なぜなら自由放任主義政策が日本企業を利し、米国企業を犠牲にしていたからだ。政策の転換を余儀なくされ、1981年には日本車に保護関税をかけ、その2年後には日本製のオートバイに45%の関税をかけた。
一般的な米国人は、日本製品を米国が購入することを望んでいたが、自動車の中心地であるデトロイトはそれを許さなかった。デトロイトでは、参加者がトヨタ{4}をハンマーで叩き壊すという、記念すべき「チャリティー」祭りも開催された。(美徳主義の根底にはエセ保守的なものがあった。そして今日そのハンマーは中国製になってしまった!)
日本が参入できなかった主要市場は、メディア関連(つまりハリウッドの映画の制作)と軍産複合体だった(日本は第二次世界大戦後、参加を禁じられていた)。
日米政府の間で行われた苦い貿易交渉では、長い間譲歩が続いた。それにもかかわらず、ずっと現状維持が続き、それは日本の新たな技術革新が米国の覇権を永遠に揺るがすことになるまで続いた。
TRONの誕生
日本が知らないうちに米国の我慢の限界を越してしまったのは、1984年に「The Real-time Operating System Nucleus(TRON{5})」を発表した時だった。東京大学の坂村健教授らが開発したTRONは、「社会のすべてのニーズを満たす理想的なコンピュータ・アーキテクチャとネットワーク」をベースにした世界初のオペレーティングシステム{6}として注目された。 また、「トータルなコンピュータ環境」を約束する統一されたオープン・アーキテクチャーによって、(主に米国の)多くのバラバラなソフトウェアを不要にすることができた。
これは、米国ワシントンのエリートが自分たちの唯一の権利であり、明白な運命であると考えるものだった。日本製OSはいつの日か世界中のネットワーク機器を連結するだけでなく、新しい電子コミュニケーション媒体を民主化するだろう。米国の世界支配の未来は、あるいは今日起きているような泥沼の混乱は、このプロジェクトを頓挫させることにかかっていた。
技術的な根拠が求められたが、それは新保守主義者の典型的なやり方であった。証拠となるような犯罪を求めて日本の秘密を探索した結果、東芝の子会社がノルウェーのコンソーシアムに参加してソ連に潜水艦関連の技術を売っていたことが判明した。
それはいつものように芝居がかかっていた。印象的なエピソードとして、ハンマーと象徴的な縄を使い米国議員たちが東芝製ラジオに「正義の怒り」をぶつけた。1980年代の精神傾向にのっとり、これが「神を恐れぬソビエト」に対するアフガン・ムジャヒディーンの正義の戦いに等しい最新の米国の動向として報道された。 (ちなみに、筆者は共産主義が嫌いだが、高校時代にソビエトを応援していたことがある。2つの脳細胞が機能しているアジア人なら、(アフガンの)イスラム過激派をなだめると(911のように)反撃されることを予見予知できるだろう。)
米国のディープステートによる日本叩きは明らかな人種差別だとして片づけられた。そこにもっと深く、もっと不吉な計画が進行中であることを、疑うことを知らない人々は決して考えなかった。結局のところ、罪を犯したノルウェーのコンソーシアムに同じような怒りが投げつけられることはなかった。フランス、イギリス、イタリア、西ドイツ、そして米国企業でも「悪の帝国」に技術を移転しても比較的自由に扱われていたのだ。民主党が覚醒主義のカルトを完成させるずっと前から、ハイパーメディアを使ったガスライティング(相手に嘘の情報を知らせたり、嫌がらせを繰り返すことで被害者を困惑させる)と目くらましは、ネオコンの政治的芸術だった。
一つのOSがすべてを支配する
オペレーティングシステムは全面支配競争における次の大きな未開拓分野だった。1985年の時点で、日本のソフトウェア開発力はアメリカに対して10年のアドバンテージ{10}があった。TRONは世界のコンピュータの上に日本製ソフトウェアと日本製ハードウェアを統合させていただろう。インターネットは1969年のARPANETに端を発しているが、日本は1988年以降、広域統合分散環境(WIDE){11}システムの運用を開始していた。WIDEでは、企業や大学、公的機関などのコンソーシアムが、現在使われているTCP/IPプロトコルを使って広域通信を行っていた。また、この頃はまだWWW(World Wide Web)は概念にすぎなかった。
TRONはゲームチェンジャーであり、そのゲームには不正介入しなければならなかった。ワシントンのエリートたちは、より邪悪な何かを行う前準備として、地球上のあらゆるネットワーク機器に将来アクセスすることを望んでいたのである。1989年、マイクロソフトという新興企業が激しいロビー活動を行った後、TRONはスーパー301条制裁{12}を受けて事実上米国市場から排除された。この制裁は一時的なものとはいえ、後になってからでは想像もつかないようなことになるだろうと、日本はTRONプロジェクトにブレーキをかけざるを得なくなった。(その慰めとして、ソニーはハリウッドの一部を買収する許可を得たのかもしれない。)
それから約10年後、日本と米国のソフトウェア開発のタイムラグを利用してWindows 95が誕生した。世界は永遠に変わることになり、それもよい方向にではなかった。
マイクロソフトに加えて、ヤフー、アマゾン、グーグル、フェイスブックなどの米国の新興企業が急速に合体し、ビッグメディア、ビッグファーマ、ビッグガバメント、ビッグNGO、その他すべてのビッグなものを包含する一枚岩のグローバルなクラーケン(怪物){14}となった。TRONが1980年代後半に世界に進出する前に潰されなければならなかったのは、このためだったのかもしれない。
最後のフロンティア
米国ビッグテックのおかげで、世界は現在、デジタルシステム化された収容所のようになっている。今やリトルガイ(一般庶民)はコロナワクチン接種が義務づけられるなど、その程度の「選択」と「自由」しかなくなった。州境を越えたり、ショッピングモールや教会、学校、政府機関に入るためには、特別なワクチンパスポートが必要とされる。または仕事を続けるためにも!
しかし、飽くなき世界規模のクラーケンは、ネットワーク化されたデバイスや情報の流れ、人間の活動をコントロールするだけでは満足していない。地球上のすべての人間の身体{15}へのアクセスとコントロールを求めている。最初のうちはこの構想は、身体に埋め込まれたデバイスによって「健康を最適化する」という言葉で表現されるだろう。近い将来、Internet of Bodies(IOB){16}が人間の生理機能、感情、思考を24時間365日体制で監視するようになるだろう。そのためワクチンは、より深く入り込むためのものにとって代わる可能性がある。
このマトリックスの最後のフロンティアは、蛇のような{17}スタイルのホモ・デウス{18}で(神のヒト、つまり人が神になる)という妄想である。現実的に地球上の70億人すべてが、この歴史の終わりの神格化{19}の資格を得ることができるかどうかは非常に疑問だ。必要な資源が存在しない。世界のエリートたちがいつまでも「人口過剰」の問題にこだわるのはこのためかもしれない。誰が神となり、誰がそうでないかを決めるのはInternet Of BodiesのAIを使った集中管理システムかもしれない。「神」の数が多すぎるとよくないことは、ギリシャやローマなどの古代神殿が証明している。
振り返ってみて、レーガン政権の強引なテクノ・ナショナリズムが、ステロイド増強されてテクノ・コミュニズムに似た地球規模のクラーケンに発展することなど一体誰が予想できたのだろうか。
リンク:
{1} https://en.wikipedia.org/wiki/Quartz_crisis
{2} https://scholarship.claremont.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1045&context=cmc_theses
{3} https://www.youtube.com/watch?v=pU_yyadYgG8&list=WL&index=1
{4} https://www.youtube.com/watch?v=CNvWoMrS-m8
{5} https://www.technewsworld.com/story/the-most-popular-operating-system-in-the-world-58314.html
{6} https://p2k.um-surabaya.ac.id/IT/en/3045-2942/TRON-project_15647_p2k-um-surabaya.html
{7} https://en.wikipedia.org/wiki/Toshiba–Kongsberg_scandal
{8} https://www.youtube.com/watch?v=K0RHymZZY3Y&t=521s
{9} https://www.youtube.com/watch?v=FcSm-KAEFFA
{10} https://www.linkedin.com/pulse/japans-operating-system-you-havent-heard-almost-took-over-bertschler
{11} https://www.linkedin.com/pulse/japans-operating-system-you-havent-heard-almost-took-over-bertschler
{12} http://tronweb.super-nova.co.jp/msvshistfact.html
{13} https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1062940897900188
{14} https://en.wikipedia.org/wiki/Kraken
{15} https://www.youtube.com/watch?v=wChluWCqCT0
{16} https://www.bitchute.com/video/760IuDKDEc7m/
{17} https://biblehub.com/genesis/3-5.htm
{18} https://www.youtube.com/watch?v=4ChHc5jhZxs
{19} https://www.huffpost.com/entry/men-gods-yuval-harari_n_58d05616e4b0ec9d29deb15c
出所https://www.globalresearch.ca/how-us-techno-nationalism-spawned-global-electronic-kraken/5757236