今、資本主義が“ロックダウン”(社会の囲い込み)と“医療”の専制が必要な理由
by Ted Reese
資本主義は、商品生産労働を機械の自動化に置き換えることによって自らの廃絶に向けて動いているため{1}、資本の収益性はますます低賃金、公的債務、国家命令、富と権力の集中に依存するようになる。
資本主義によって環境を商品化する必要性が高まった結果、新型コロナが発生したとあなたが思っていようとなかろうと [a]、ロックダウンと利益が動機づけで進められたワクチン競争を正当化するために、感染率と死亡率は巧妙な手口で誇張されたものであり[b]、新型コロナが新種のウイルスとして存在するという証拠さえない(明らかに一度も分離されたことがないことから考えても{2}、こちらも参照{3})。しかし一つ否定できないのは、世界経済の悲惨な状況を考えるとこのパンデミックのタイミングは、支配階級と資本蓄積の必要性にとってこれ以上ないほど都合がよかったということだ。
新型コロナの重大さあるいはそれが真実かどうかの疑念、反ワクチン派のヒステリーだとしては片付けられない、急いで行われたワクチン接種プログラムの安全性と有効性に関する懸念 [c] はさまざまなところで広く論じられ、議論されてきた。少なくとも広く、説得力のある形で論じられていないのは、支配階級がなぜ陰謀(あるいは少なくともこのようなレベルのご都合主義)に走ったのかという分析である。そしてなぜ、今まさに(世界経済フォーラム(WEF)が「グレート・リセット」{4}と語っているのか、ということだ。世界経済フォーラムの寄稿者の一人は「何も所有しなくても幸せになれる」{5}という完全に賃貸ベースの経済を予測している。陰謀を信じている人たちはよく、それは権力、土地、富の奪取がすべてだと、いう。このような収奪は確かに起こっているが、そこで止まっていては問題の根本にたどり着けない。問題の根源とは何か?それは資本蓄積の要求である。
Source: Estaban Maito
資本主義とは、資本の蓄積を増やし続けるために、生産を拡大し続ける必要があるシステムである。一般的に利潤率は低下傾向にあり(1870年代の推定43%から2000年代の17%へ低下)それを相殺するためだ。利潤率が低下傾向にある(つまり歴史的にはゼロに向かっている)のは、商品生産労働(資本による搾取が利潤の唯一の源泉である{6})の生産性を高めるために、逆に必要な革新が労働に取って代わる傾向があるからである。資本と労働の比率が資本偏重になればなるほど、労働が再生産して総資本をさらに拡大することは難しくなるが、その解決策はさらに矛盾を大きくする。このシステムは、資本が過剰に蓄積され、余剰となり、生産に有益に再投資することができなくなることに苦しんでいるのだ。
世界銀行が定義する「高所得国」の、10年ごとのGDP成長率は平均するとゼロに近づいている。
縮小する利益を取りもどすために賃金は減らさなければならないが、労働者を搾取するだけでは上昇し続ける蓄積の要求を満たすにはますます不十分になり続ける。したがって、さらなる資本の集中化が必要になる(しばしば投機を通じて)。大企業は、(できれば潰れて安くなった)中小企業を買収し、産業を独占する[d]。そして、資本が労働者から収奪し、商品販売を通じて実現する剰余価値の量が不十分であるために残された「ギャップを埋める」ために、債務が増加するのである。
資本主義は今かつてない深い危機に陥っている。2007年から2009年にかけた金融危機の後の10年間の厳しい緊縮財政は、政府が公共支出の大部分を資本への助成に振り向けることを可能にしたが、それでは不十分だった。資本はより深い不況を必要とした。ロックダウンが引き起こしたのは、例えば1709年にイギリスで起きた最悪の不況(経済規模は約30%縮小し、経済規模は2002年の人口6,924万人から2019年の6,665万人へと後退した)だった。50年前から10年単位で減速してきた経済成長は、2020年2月19日に史上最悪の株価暴落が起こる前に、すでに止まっていた。2019年8月、ドイツの経済成長率は0.1%、イギリスは0.2%だったのだ{7}。
金融危機以前から世界の債務は山のような高さに達していた。 それ以来、いわゆる「平時」の最高値を更新し続けている。もちろんアメリカ、イギリス、ヨーロッパは、中東やその他の地域で果てしない戦争を繰り広げているが、これに加えてパンデミック(資本への補助金、ロックダウンの強制)への支出は世界大戦のような規模に達している。しかしこれは資本主義の史上最も深い危機というだけでなく、資本主義というシステムは労働の生産性を高めるために必要な現代の技術革新である自動化が逆に利潤の源泉を消滅させているために最後の危機に近づきつつある{8}。すなわち資本による商品を生産する労働者の搾取である{9}。
蓄積の危機の深さは、資本の集中化が異常な速さで加速しているほどである。資本の公的債務への依存は、極度に高まっている。独占資本は利益を上げ続けるためには、国家を第一の顧客とする以外にない。例えば、武器製造会社は常にそうであった。資本主義国家が戦争をしなければ、兵器メーカーは利益を上げ続けることができない。そのため戦争ために偽りの正当化のアイデアを画策し(サダム・フセインの発見されなかった大量破壊兵器を覚えているだろうか)、一般国民から時の政府と資本主義全般への十分な支持を維持しなければならないのだ。
新型コロナが本物かどうか、誇張されているかどうかは別として、今や「ビッグ・ファーマ」についても同じことが言える。オックスフォード/アストラゼネカのワクチンの背後にある資金の約97%は公的なものであった{10}。国の民間製薬産業は採算がとれなくなったので、研究開発施設の大部分を閉鎖し、代わりに公的資金で運営されている州の施設に頼っている。大手製薬会社は利益を確保するために、国が強制する大規模なワクチン接種プログラムのようなものを必要としていたのである。同様に、公教育は民営化され、「ビッグ・テック」{11}に依存するようになる。1年間教育や社会的発展が否定された後、子どもたちとそのプライバシーにとってもう一つの災難がくる(彼らのデータはマーケティング企業に売り渡すための宝の山なのだ)。
脚注
[a] 世界自然保護基金は、人獣共通感染症の蔓延の原因を「リスクの高い野生動物の取引と消費;森林伐採と転換、農業の拡大と持続不可能な集約化、動物の生産」としている。モノカルチャーは、動物が自然と共に進化する正常な状態を否定することで、無害な微生物を病気に変化させることを助長している。今回の感染源は、中国武漢の野生動物市場のコウモリとされているが、中国が最初に報告しただけの可能性もあり、米国でも1カ月前にウイルスが発生していたといわれている(WSJ.com、12月1日)。2019年に武漢で軍事競技会が開催されたことを指摘する声もある。
[b] Dr John Lee, “コロナ死の数え方は国家的スキャンダルだ” {12}、Spectator.co.uk, 28 May 2020; Iain Davis, UK Column, ” 新型コロナは捏造か? “{13}, 2021年2月21日。および“欺瞞的な構造 – なぜ我々は新型コロナの死亡率統計に疑問を持たなければならないか”{14}2021年3月28日を参照。2021年4月、英国の公式数値は突然約23%減少した。
[c]例えば次を参照。“新型コロナワクチンは命を救うか?現在の臨床試験は私たちに伝えるために設計されていない” {15}, British Medical Journal, 22 October; COVID-19ワクチンが臨床疾患を悪化させるリスクに関する、ワクチン試験被験者へのインフォームド・コンセントの開示{16}。インターナショナル・ジャーナル・オブ・クリニカル・プラクティス、10月28日。“無免許ワクチン製造者は、すべてではないが、いくつかの民事責任を免れる”{17}。Full Fact, 4 September;“豚インフルエンザワクチンの被害者は6千万ポンドを支払われる” TheTimes.co.uk, 2 March 2014。
EU当局者と欧州医薬品庁との間で交わされたとされる電子メールのキャッシュは、医薬品規制当局がファイザー社とモデルナ社のワクチンの迅速な承認に難色を示していたことを示している(Le Monde, 18 January)。
蓄積は、経済危機の間、資本の回転と循環を速めることを要求している。したがって経営陣から労働者への安全衛生規制を無視する圧力は高まる傾向にある。これがワクチン生産に当てはまらないという理由はない。BBCパノラマが牛の検査室におけるサンプルの交差汚染が無視されている(それによって陽性検査結果が膨らんでいる)ことを暴露したとき{18}、低賃金の派遣契約の労働者が交差汚染を報告したらクビにすると脅されていたのではないかと考えざるを得なかった。
(注:私は反ワクチンではないが、コロナワクチンに関しては懐疑的である。特に、若者、ホワイトカラー労働者とその子供に積極的に接種が推進されている、つまり感染生存率が99.77%、70歳未満では99.95%という、ウイルスに対して最もリスクの低い層に対してである。「もし世界各地で均等にサンプルを採取できたなら、感染による死亡率の中央値は99.77%」である。70代以下では99.95%である。スタンフォード大学/WHOのメタ分析{19}によれば、アフリカとアジアの若年層では致死率が低いので、「もし世界のすべての場所から均等にサンプルを採取できたなら、感染致死率の中央値はさらに大幅に低くなるかもしれない」という。さらに、ワクチンが保護するはずの最も弱い人々が病院から介護施設に放り出され、最も弱い人々の間でウイルスが増殖し、介護施設は資源が枯渇し、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のような企業(ニュージーランドやハンガリーよりもお金持ちの企業)がワクチンを製造し、そのベビーパウダーにはアスベストが潜んでいることを何十年も知っていたのだから{20}。実際、18歳から48歳の6人の女性が血栓を経験した後、J&Jのワクチンの展開は中断された)。
[d] The Myth of Capitalism(資本主義の神話)。Jonathan TepperとDenise Hearnによる『Monopolies and the Death of Competition』(独占と競争の死)(2018年、xv10ページ)はこう記している:4つの企業が米国のビールの90%を支配している。4つの航空会社が航空輸送を完全に支配し、しばしばその地域の「ハブ」で完全な地域独占を享受している。多くの州では、上位2社の保険会社が80〜90%の市場シェアを占めている。米国の75%の家庭は、1社の独占的な高速インターネット・プロバイダーにしかアクセスできない。米国の牛肉市場は4社が独占、世界の農薬市場の70%と米国のトウモロコシの種市場の80%を3社が独占、インターネットの検索トラフィックにおけるグーグルのシェアは90%、等々である。「合併の規模はあまりにも極端で、米国の資本家がカール・マルクスの正しさを証明しようとしているのかと思うほどだ」と、理想主義の右翼・リバタリアンの著者たちは書いている。
Links:
{3} https://www.ukcolumn.org/article/covid-19-hoax
{4} https://www.weforum.org/great-reset/
{5} https://www.weforum.org/agenda/2016/11/8-predictions-for-the-world-in-2030/
{6} http://gesd.free.fr/kliman99.pdf
{7} https://www.cnbc.com/2020/03/23/this-was-the-fastest-30percent-stock-market-decline-ever.html
{9} http://eprints.gla.ac.uk/49376/1/49376.pdf
{12} https://www.spectator.co.uk/article/the-way-covid-deaths-are-being-counted-is-a-national-scandal
{13} https://www.ukcolumn.org/article/covid-19-hoax
{15} https://www.bmj.com/content/371/bmj.m4037
{16} https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ijcp.13795
{18} https://www.bbc.co.uk/news/uk-56556806
{19} https://www.who.int/bulletin/volumes/99/1/20-265892/en/
{20} https://www.reuters.com/investigates/section/homepage/
Why capitalism now needs ‘lockdowns’ (social enclosure) and ‘medical’ tyranny