The Four Fuckeries
私たちは地球とそこに住む生命を守りたいが、そのために代償を払い、結果を負担するのは嫌だ。だから私たちは気持ちの良い物語を作り上げ、それを実行するのである。
– Raul Ilargi Meier
by James Howard Kunstler
西洋文明の歴史の中で、社会に影響を与える力が、与えられる側にとってこれほど神秘的だった時代は他にないのではないだろうか。
そして、合理的な科学的実践によって自然の秘密の多くが解読された後の時代がそうであることは、特に苛立たしいことではないだろうか?そのプロジェクトは結局失敗したのだろうか?啓蒙主義は敗北したのだろうか?どうして私たちは、池の水の中で無造作に茹でられる蛙のように閉じ込められてしまったのだろうか?
私はこれらの力を最も邪悪に見えるバカ騒ぎ、つまり私たちに害を及ぼすために辛辣に管理された明らかな4つの流れに単純化した。これらはすべて何らかの形で関連していることは間違いない。私たちが直面していることを理解するために、それらの神秘のベールをはぐことに挑戦してみよう。
1つ目は新型コロナ。この生物がどのようにしてこの世に生を受けたのか、また、生を受けた後の経過がわからないのはなぜだろうか。答えは、武漢の研究所でこの現象を引き起こした人々が、3年間もその隠蔽工作に忙殺され、成功したからである。しかし私たちはアンソニー・ファウチ、フランシス・コリンズ、ピーター・ダザック、ラルフ・バリック、その他の人々が何をしたかを正確に知っている。書簡や特許の痕跡だけでも明らかである。ただ、我々はそれについて何もすることができないようなのだ。
なぜ彼らがそんなことをしたのかもまだわからないが、もっともらしい推測はある。ファウチ博士はその長い波瀾万丈のキャリアに最後の英雄的勝利をもたらそうとしたのかもしれない。世界を救うmRNAワクチンの導入だ。ついでにそれは自分と自分がひそかに仕えていた製薬業界への大きな経済的利益をもたらすのだ。ファウチが40年間取り組んできた他のすべてのものと同様に、この実験も大失敗に終わった。フランケンシュタインのような病気が蔓延し、ワクチンは人を傷つけ殺す。ファウチとその仲間は、どのようにしてこの実験から逃れたのか?それは以下の通りである。
2つ目は政府による自国民への戦争。単純化するために私はこの期間を司法省(DoJ)とFBIによる、2016年にトランプが選挙に勝ったという罪でドナルド・トランプを亡き者にしようとして始まったキャンペーンからとする。ロシアとの共謀で始まった悪ふざけは、ロシアゲートという、公権力が自分たちのやっていることすべてについて嘘をつくことを全面的に許可したもうひとつの尻ぬぐい大作へと姿を変えていったのだ。ジェームズ・コミー、アンドリュー・マッケイブ、バラク・オバマのホワイトハウス内の女性部隊など、参加者のほんの一例だが、自分たちは嫌な女たらしの超悪玉と戦う善玉だという仮定の下に、主流のニュースメディアを取り込むことにも成功した。その結果、報道機関はFBIと司法省の嘘に付き合うことになり、メディアは今もなお、尻ぬぐいの無限ループに陥っている。
結論として、関係者全員が自分たちの邪悪な行為とそれに関する嘘には何の責任もないと認識するようになり、それが公の場にいるすべての人にとって、それ以降、あらゆることについて嘘をつく万能のライセンスとなったのである。新型コロナがデビューする4年前から、ロシアゲートが繰り広げられるのを見ていたファウチ博士と彼の同僚たちも含めてだ。ところで、この不正な行為とそれに関する嘘のライセンスは、2020年と2022年に民主党のローフェア(武器を用いず法律(law)を悪用して敵と戦争(warfare)する)部門によって、プログラム的に行われる壮大な選挙の不正行為と偽大統領の設置にまで及んでいるのである。
3つ目のWokeryは、既存の制度を転覆させ、抑圧された人々のユートピア独裁に置き換えるために社会を混乱させるマルクス主義者のキャンペーンで「敗者の復讐」とも呼ばれる。その主要な戦術は、精神疾患を正常だとすることである。Wokeryはしばしば新しいタイプの宗教と表現されるが、それは主に、すべての宗教の特徴であるように、その提案と原則のすべてが非合理的であるためだ。また多くの宗教がそうであるようにWokeryは実際には強制と罰に夢中になっている。これは復讐に基づく運動としては当然のことで、しばしばサディスティックなほどである。また贖罪という考え方も笑いの種にする。敵対者は決して許されることはなく、ただ要求したことに対してさらなる罰が与えられるのだ。
ここでのミステリーは民主党のオペレーティングシステムに「Wokery」がどのように組み込まれたかということである。その答えは、民主党が、グローバリズムの風とともに去っていった、かつての組織化された産業労働者たちの代わりになるものを必要としていたからだ。そこで、精神障害者、永久に不遇な人々、腐敗した支払いや助成金のシステムの経済的人質となった様々な人々を価値あるものとして扱ったのである。そして、そのような「いかれた」人々の上には、いわゆる「認知エリート」と呼ばれる貴族階級が君臨する。疑う余地のない美徳を持つ人々、大学教授、クリエイター階級、資格を持つエリートたちは、家臣を従わせるために善意のシグナルを送るのに忙しいのである。
気づいているかもしれないがWokeryはまた、女性が多数を占める「宗教」で、特にフェミニズムの約束に著しく失望した女性たち、つまり、輝かしいキャリアを持ちながら家庭や子供を持たないという理想が、世界に対する暗黙の、不定形で伝染しやすい怒りと、Wokeのドグマにそぐわない他者を罰するという激しい願望を生み出しているのである。だからそのようなドグマが、キャリアを積んだフェミニスト知識人が集まり、失望に浸っていた大学の人文科学部門から多く発せられたとしても何ら不思議はない。このように、彼らのアバターである冷血で凶暴なヒラリー・クリントンは、人生の損失に対する報いを永遠に求め続けるのである。ヒラリーは私たちを世界の舞台へ、そして……。
4つのバカ騒ぎの中で最も神秘的なものは、コミカルな部類にはいるクラウス・シュワブ率いる世界経済フォーラム(WEF)に代表されるグローバリズムである。おそらく–この提案を支持することはできないが–このフォーラムは、高名な国際銀行家、オリガルヒ、ロスチャイルド家、ロックフェラー家、ソロス、ビル・ゲイツとその亜流のような陰謀集団の隠れ蓑であると思われる。確かに多額の資金が絡んでおり、昔から言われているように、金がものを言うし、でたらめがまかり通る。また悪魔的な児童虐待カルトをめぐるこの同じ陰謀団についての話もたくさんある。
これについてもよく知らない。私にはばかげているように思える。それでも、ジェフリー・エプスタインの行動と、司法長官のビル・バーの目と鼻の先で始末されるまで、そのすべてから逃れられたことをどう説明するのだろうか?文化や政治を担当する人々が性転換者を神格化していることをどう説明するのか?あなたは、ドラッグ・クイーンストーリーアワーのような、人間本来の道徳を侮辱するような行為をあえて非難しているのだ。
悪魔のようなセックス・モジュールは、WEFのトランスヒューマニズム・プロジェクトと一体であるという仮説がある。地球上の生命を管理し、その恩恵を享受する超人類をかつてない両性具有の種族として作り上げるというものだ。そして、展示されているパフォーマンス的な変態性愛は、私たちを和ませるためのプレビューに過ぎない。しかしもっと重要なのは、このWEFのエリートが、リチウムを採掘し、飲み物を調合する下級の奴隷(私たち)の惑星を支配するという考えである。そしてWEFは地球の人口を減らそうとしている、という話もよく耳にする。私はこれらのことを全面的に信じているわけではない。ただ、すべてが「そこにある」というだけで、気が違ったように聞こえるが、説明するのは難しい。
ただし、こういう場合は別だ。読者の方は私が、崩壊するテクノ・インダストリアル社会についての個人的見解を『The Long Emergency』(2006年)という本で販売していることを知っている。私自身の確信は、現在進行中のこのような出来事に対する一般的な懸念が、社会を狂わせるほどの恐怖を市民の間に生み出しているということなのだ(集団形成はこれに関連する解釈だがここでは触れない)。
このようなことは、ぐらついて没落した他のほとんどの文明にも起こったと思う。私が最もよく知るのは、『The City in Mind』(2002年)で書いたように、1519年から1521年にかけてアステカ族を襲った精神病だ。私が知る限り、歴史上最も奇妙な話である。アステカ文明は200年しか経っていなかった。大都市テノチティトランは、異端審問のスペインを代表するエルナン・コルテス一行が進軍してきた時には、あっという間に100万人ほどに膨れ上がっていた。コルテスは鋼鉄の兜をかぶり、アステカの太陽神フイッツロポチトリを擬人化したもので、フイッツロポチトリは神々が眠る場所から世界に戻って来てすべてを破壊するという神話がある。実際、コルテス将軍と数百人の兵士たちは、100万人のアステカ人とその文化に対して、まさにそのようなことをしたのだ。
しかし、コルテスがアステカに滞在していた2年の間にアステカ人は狂気になり、それまで控えめにおこなっていた人身御供のプログラム(時々、不幸な捕虜を数人)を、大虐殺の素晴らしい儀式に拡大し、大きなピラミッドの上で一度に数百人の心臓を切り取って、フイツロポクトリに鎮め、自分たちの世界を終わらせないためにその血塗られたパフォーマンスをするようになった。しかしその世界は終わりを告げ、代わりに別の世界(より良い世界とは言えないかもしれないが)が生まれたのだ。メキシコである。
これが、西洋文明がぐらつく中、今世界で起きている「4つのバカ騒ぎ」に見られるような周期的な人間の集団狂気である。問題は、神々を科学に置き換えてしまったことで、私たちには崇めるべき神がいないことである。そこにはこれから起こることについての果てしない仮説があるだけだ。