編集者ロン・アンツ vs 反ワク派の変人
by Mike Whitney and Ron Unz
マイク・ホイットニー 質問その1:インタビューを受けてくれてありがとうございます。しかし前もって申し上げますが、あなたの論理には明白な欠陥があると思う。それを指摘することでワクチンに関するあなたの見解に挑戦するつもりである。
あなたは最新の記事「Obesity and the End of the Vaxxing Debate」{1}で、あなたが「反ワク派」と呼ぶグループを誹謗中傷すると同時に彼らの信念の根幹をなす考えをあなたは擁護している。説明すると、あなたは反ワクの「コロナワクチンに対する恐怖」に何らかの根拠があることを率直に認めている。また「そのワクチン」は「全く新しいmRNA技術を使っており、体内の細胞機構が実際にコロナスパイクタンパク質の一部を生産するためにハイジャックされており、新しい医療技術革新は時に負の結果をもたらす」ことを認めている。このように認めた上で、すぐにあなたは「コロナワクチンのリスクは、コロナの重症化リスクよりもかなり低い」というご自身の仮説に話を移された。
それはそれでいい。あなたは入手可能な情報を把握した上で、自分自身の決断をしたのだから。しかしここでの問題は、あなたの分析は、実は反ワク派の立場を支持しているということだ。実際、私たち反ワクの主張を代弁してくれているのである。
このワクチンが「身体自身の細胞機構」を「ハイジャック」してスパイクタンパク質を作らせる、まったく新しい、十分にテストされていない技術であることを認めるとき、あなたは実は反ワク運動の中核的な立場を採用している。そう。これこそが私たちが反対しているものなのだ。わかってもらえるだろうか?
そして、あなたは(驚くべきことに)、その視点は「ほとんど不合理とは思えない」とも言っている。言い換えればあなたは反ワク運動の中心的な信条が合理的であることを認めているのだ。しかしあなたが言っていることはそれだけではない。その次にあなたはこう言っている。「ワクチンの製造と発売を急いだため、そうでなければ必要とされたはずの長い臨床試験のプロセスが迂回された」と。
これはもう一つの驚くべき告白だ。またしてもあなたは反ワクを主張し、その後、十分に知識のある人々の間では明らかに議論の余地のある問題について屁理屈をこねている。しかし中心的な問題については、あなたは反ワクの見解が合理的であることを認めているのだ。
あなたが反ワク派を問題にしているのは、その中核的な信念というよりも、私たちの見解が断固として柔軟性を欠く傾向があるという事実であるように感じられるが、この点については私も100%同意見だ。
そこであなたに質問したい。あなたの記事は一貫して推ワク派だと思っているのか、それとも読者から見て、あなたは矛盾するメッセージを送っていると思わないか?
ロン・アンツ:確かに私はこの記事の冒頭で、反ワク派の基本的な懸念の多くは、私にとって完全に合理的であると思われることを意図的に強調した。つまり、広範なテストも行わず、急進的な医療技術を広く公開することは非常に危険なことかもしれない、ということだ。
だから私はこの記事の中で、必ずしもすべての反ワク派を「蔑視」しているとは言うつもりはない。しかしここ2、3年の間に出てきた証拠は、彼らがおそらく間違っており、彼らの恐怖が大幅に誇張されていることが証明されたことを示していると思う。
一方でより過激な反ワク派の中にはワクチン接種によって何百万、何億人がまもなく死ぬと主張している人たちがいる。このような乱暴な主張には何の根拠もないように思われるし、より穏健な反ワク派がこのような疑わしい「味方」を公に批判することを明らかに拒否していることは、彼ら自身の信頼性を著しく損なっていると私は思う。
例えば、私の記事に対してコメントをしたある人は、「ドロレス・カヒル博士」と名乗るある反ワク派の発言{2}を引用し、平然とこう述べた。
mRNAを注射された人は、たとえ一度しか注射されていなくても、みな3年から5年の間に死ぬ!
彼女の主張はあり得ることかもしれないが、私はそうは思わない。だから私はそのような人を「軽蔑」してしまうのだ。
マイク・ホイットニー質問その2:記事の冒頭であなたがおっしゃったことに戻りたい。あなたは、“「ワクチン」は「全く新しいmRNA技術」を使用しており、身体自身の細胞機構が実際にCovidスパイクタンパク質の一部を生産するためにハイジャックされるのであり、新しい医療技術革新は時として否定的な結果をもたらす”と言った。
これが本当の問題の核心ではないのだろうか?残念ながら、この指摘はあまりに繰り返されすぎて、ほとんどの人がこの話をするのに飽きてしまっている。しかし重要なポイントであることに変わりはないので、少し違う視点から見てみたい。例えばあなたが風邪をひいていて、それが悪化しているとする。そこであなたは医者に行き、薬を処方してもらう。ところが–驚いたことに–医者はあなたにこう言う。
私はあなたを治す薬は持っていないが、あなたの免疫系を再配線してあなたが治るために必要な薬を作れるようにする錠剤ならある。
それで、突然、薬をもらわずに家に帰るか、あるいは「体内の細胞機構を乗っ取ってコロナスパイクタンパク質の一部を生成する実験的化学物質を服用する」という選択肢が与えられる。
これが、医療、国家、メディアなどの組織が、誰もが実験的なワクチンを接種する必要があると決めたときに私たち全員が求められた決断とどう違うのか、説明してほしい。
ロン・アンツ:確かに、mRNAワクチンのような新しい医療技術を使うことには明らかに危険が伴う。実際、中国政府はまさにそのような理由から、mRNAワクチンの一般的な使用を承認することを拒否している。欧米のメディアは、mRNAワクチンは中国が使用している従来のワクチンよりもコロナに対して有効であると主張しているが、中国政府は非常に慎重な態度をとっており、私はそれを責めることはできない。
もう一つ、この記事には書かなかったが、以前の記事で触れた重要な関連事項がある。ヒドロキシクロロキン(HCQ)やイベルメクチン(IVM)をコロナ治療薬として使用することに反対する大規模なメディアキャンペーンには非常に疑わしい点があると私は考えている。これらの化合物が有効であるかどうかは分からないが、これらに対して即座に組織的な攻撃がなされたこには、私はあらゆる種類の暗い疑念を抱いている。
通常ならコロナワクチンの普及には長期の臨床試験が必要だが、他に可能な治療法がないという緊急事態条項により、その要件が免除された。そのためHCQとIVMは無価値とされ、コロナへの使用は禁止され、議論を呼ぶワクチン・キャンペーンが試験なしで進められることになったのだ。医学的な批判は当然かも知れないが、シニカルな観察者なら疑問を持つのは当然であろう。
問題は、人生には何事にもリスクがあり、それを天秤にかけて判断しなければならないということだ。私は医学的な専門知識があるわけではないし、コロナが危険な病気であることは明らかなようだった。一方でmRNAワクチンについてもかなりの不確実性があったので、大きな問題が生じないよう数カ月間待った。2021年6月上旬までに、米国医師会(AMA)は、彼らが調査した全医師{4}のおよそ96%がすでにワクチンを2回接種したと報告した。医師はそうしたリスクのバランスについて私よりも詳しいので、数週間後、私は予防接種を受けることにしたのだ。
私たちは皆、自分の専門以外の分野の専門家に頼らざるを得ない。例えば、私は飛行機がどのように飛ぶのか、なぜ安全なのかについて一般的な知識を持っているが、これらの問題についてはパイロットや航空エンジニアの専門知識に頼っている。ワクチンでも同じだ。
マイク・ホイットニー質問その3: 最後の質問だが、あなたの記事には必ずしも同意できない情報が多くあるがここで異論を唱えるつもりはない。しかし「超過死亡率」のデータは、多くの専門家によってまとめられ、あなたとはまったく異なる結論に達していることをご存じだろうか。不妊症、癌の再発、心停止、血栓、免疫システムの異常、その他無数の病気にも同じ規則が適用される。事実、この特殊なワクチン(病原性スパイクタンパクを強制的に生成させる)は歴史上どのワクチンよりも多くの傷害を引き起こしている。また、億万長者のオリガルヒ、メディア、政府高官、そして政治体制全体から支持を受けている。そして、最近Twitterで明らかになったように、ただワクチンが感染を防いだり感染を止めたりしないという事実を認めただけでも、この普通でない技術を批判すると主要なソーシャルメディア・プラットフォームで検閲されている。ご存知のように、これは事実なのだ。
このように実に奇妙で前代未聞の展開は、あなたのワクチン接種の決断に影響を与えたのか?
記事の中で、あなたはこう書いていた。「圧倒的多数の医療関係者が、コロナワクチンのリスクはコロナ重症化のリスクよりかなり低いと考えていたようだ」と。
あなたはまだそれを信じているのか?圧倒的多数の医療関係者が、長期的な影響が全く不明な実験的調合薬をすべての年齢層に大量に接種することを支持しているとまだ思っているのだろうか?それがアメリカが作り出した生物兵器の攻撃の影響を軽減するのに役立つ、慎重で合理的な、科学に基づいた政策であったと、まだ思っているのか? この「医療専門家」たちは、自分たちだけでこの決定に至ったと思うだろうか?それとも、米国疾病対策予防センター(CDC)、食品医薬品局(FDA)、AMA、その他大手製薬会社とその億万長者の事実上の執行機関となった完全に腐敗した組織から強制されたのだろうか?
今知っていることを知っていても、それでもあなたは予防接種を受けるのだろうか?
ロン・アンツ:実際、「超過死亡率」については、大きな論争になっているとは思わない。これは非常にシンプルで客観的な数字で、ほとんどの先進国で公開されている。議論の全ては死因をめぐるもので、私はそれを完全に避けて記事を書いた。ある週、あるいはある年に死亡した人の数は、それほど曖昧なものではないから。
残念ながら、そうした公式統計は通常、政府のウェブサイトに埋もれており、簡単に入手できるものではない。
そこで、数日前、ある人から、それらのデータをカテゴリーや層別で自由に選べるようにした便利なサイト{5}を紹介され、喜んでそこに掲載されている数十カ国の死亡率の数字を調べ始めた。
例えば、アメリカの労働年齢人口は、私が想定していた通り、過去2年非常に高い「超過死亡率」を示していた。これはおそらく、多くのアメリカ人が「ワクチンが人を殺している」と信じている理由を説明するのに役立つと思う。これが2022年の労働年齢のアメリカ人の死亡率チャートである。
ところが、ほとんどのヨーロッパ諸国がそうでないことを知り、ショックを受けた。彼らは実際に生産年齢人口において「死亡率の赤字」を抱えており、死亡する人の数は、2019年に予想したよりも少なかった。例えば、これはフランスの2022年の生産年齢人口の死亡率表である。
フランスでのコロナワクチン接種のWikipediaページ{6}によると。2020年12月27日にファイザーが、その数週間後にモデルナが承認された。この2つのmRNAワクチンがほぼすべての接種を占め、2021年半ばには全人口の大多数が接種を受け、その年の終わりごろからブースター接種が始まった。全体として、フランス人の79%が2回ワクチン接種済で、人口の半分以上が3回接種した。
つまりフランス人はアメリカ人よりもmRNA注射によるワクチン接種を多く受けていたが、彼らの死は予想外に減少した。もし、mRNAワクチン接種でかなりの人数が死亡していたら、これではおかしくなる。そして、スウェーデン、デンマーク、ベルギー、フィンランド、その他多くの国でも同じような状況であることが分かったのだ。
死亡率は最も難しく、最も客観的な統計だが、ほとんどのヨーロッパ諸国はアメリカよりもワクチン接種が多かったにもかかわらず、労働年齢の死亡数は減少している。 これは、ワクチン接種が多くの人々を殺しているという考えに対する非常に強い反論だと思う。
米国政府は熱狂的にワクチンを支持しているが、この顕著な統計は主要メディアでは全く報道されなかった。これは、多くのジャーナリストや編集者が無能であることを示していると思う。私は半年に一度くらいしかワクチンの問題を調べないが、ある人からこの便利なウェブサイトを紹介された瞬間にこのパターンに気がついた。
反ワク派が声高に叫んでいた悲惨な警告は何一つ実現されていないし、ワクチンによって死亡者がほとんど出ないことを示す証拠があることを考えれば、医療関係者の多くが考えを改めたとは思わない。
もちろん、年齢やその他の特徴に基づいて、どのグループにワクチンを接種すべきかについては、非常に正当な意見の相違があり得る。しかし、私の記事は、コロナワクチン接種の推進が、かなりの数の死亡を引き起こしたかどうかという問題にのみ焦点を当てており、そうでないという証拠はかなり圧倒的だと思う。
私も、私の知人も、このワクチン接種で何の問題も起きていない。だから、当時の決断に後悔はしていない。特に、当時は既存のコロナウイルスがより穏やかなオミクロン株に移行することを誰も予想できなかったのだから。
Links:
{1} https://www.unz.com/runz/obesity-and-the-end-of-the-vaxxing-debate/
{2} https://www.unz.com/runz/obesity-and-the-end-of-the-vaxxing-debate/#comment-5749476
{3} https://profdolorescahill.com/
{5} https://mpidr.shinyapps.io/stmortality/
{6} https://en.wikipedia.org/wiki/COVID-19_vaccination_in_France
https://www.unz.com/wp-content/uploads/2023/01/shutterstock_767239780.jpg
https://www.unz.com/mwhitney/vaccine-smackdown-editor-ron-unz-vs-anti-vaxx-crackpot/