No. 1706 アメリカ人が知らないロシア側のニュース

The Side of Russian News No American Hears Of

by Phil Butler

アメリカ、EU、NATOの同盟国がロシアを根絶しようとしている時、とんでもないことが起きている。いくつかの驚くべきことが起こっている。ひとつは、米国の市民がロシアの大学であらゆるレベルの勉強ができるプログラムで、これは特に皮肉なことだ。

NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は最近、スイスのダボスで西側世界のエリートたちに、ロシアが世界に示している「脅威」について演説した。狂気の資本主義陰謀団の同じ会合でEUのウルスラ・フォン・デア・ライエン大統領はきっぱりと、ロシアを倒すためにウクライナのゼレンスキーに資金を提供してほしいと民間の金融業者に懇願した。一方モスクワでは、ロシア政府が一部の外国人に対する無償教育プロセスの2023~2024年度枠を埋めるための広告を出している。

アメリカ人がテレグラム(メッセージングアプリ)などの裏ルートでしか見つけられない発表によると、ロシアでの無料教育への応募受付が始まっている。この声明によると米国市民、無国籍者、ロシア連邦の領域で登録されていないロシア人が登録できる{1}という。この奨学金制度は、学部レベル、大学院レベル、レジデンス、専門分野などのカテゴリーで無料でロシアで学ぶことができる。世界トップクラスの大学で無料で学べる。ニューヨーク・タイムズ紙なら、「プーチンは学問とキャリアを武器化した」と言うだろう。

それから、1月1日にロシアがユーラシア経済最高会議、ユーラシア政府間会議、ユーラシア経済委員会の理事会の議長国を引き継いだというニュースにも言及する必要がある。1月23日に開催されたユーラシア連合首脳会議{2}で、ロシアのプーチン大統領は、連合が自給自足を実現し、連合と外部のパートナーや国際協会との間で互恵的かつ平等な協力関係を構築すると述べた。続けてこう提案した。 

    アジア太平洋地域、中東、アフリカ、ラテンアメリカの国々とEAEUの国際的なつながりと接触の地理的範囲を拡大することは、EAEUの製品の輸出を促進し、新しい物流チェーンを構築するのに役立つだろう。

演説はさらに組合の安全保障に関する事柄に及んだ。特に注目されたのは、ロシア大統領が、EUの自給自足と輸出の可能性を保証する強固な農産業の基盤について述べたことだ。プーチンは、ロシアが農業分野をさらに発展させるためにさまざまな施策を立案していくことを強調した。 私は、アメリカ国務省の誰かがすでに、ロシアが食糧を武器化しようとしていると主要メディアにリークするためのメモを準備しているのではないかと思っている。

最後に、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は先日、南アフリカのプレトリアで飛行機を降り、BRICSのパートナー国への広域ツアーを開始した。ラブロフ外相とナレディ・パンドール外相は、これまでに様々な問題について協議している。2月に南アフリカで予定されているロシア、中国、南アフリカの軍事演習は、ワシントン、ロンドン、ブリュッセルでは最も重要な関心事である。しかしよりポジティブで健全な世界は、ビジネスやセキュリティ契約はもちろんのこと、現在ロシアが出資する原子力発電所の取引に参加しているアフリカ15カ国といったことに注目しているのである。ワシントン・ポスト紙や他のアメリカメディアのニュースタブロイドは、プーチンがアメリカを侵略するために南アフリカの海軍を必要としているとアメリカ国民に伝えるに違いない。

ここで重要なのは、ロシアは世界が変わっていく中でタリバンや絶望的なイエメンの人々の武装に何兆ドルも注ぎ込むのではなく、イスラエルやトルコを攻撃するためにシリアに戦車を送るのではなく、またロシア人が地図で特定できない国の戦争にお金を払うようロシア国民に求めていないということだ。現在の西と東の問題の反対側では、西側諸国の市民は、中国が大きくなりすぎた、ロシアは征服への渇望が止まらない、という話ばかり聞かせられている。もう一つの側面がある。もっと多くの人が知るべきだと思う。

https://journal-neo.org/2023/02/03/the-side-of-russian-news-no-american-hears-of/