No. 1708 いかにしてロシアとの戦争を阻止できるか

How We Can Stop the Coming War with Russia

by Ron Paul

20年前の春、米国政府は我々をだましてようやくイラクと戦争を始めることに成功した。政権が代わっても次々とイラクに制裁を加え、爆撃し、侵攻もしてきたが、20年前の3月にブッシュ政権は米国を脅したことも脅すこともできない国を潰すためについに「衝撃と畏怖」を解き放ったのである。

イラクでの8年間の戦いの後、おそらく100万人もの罪のない人々が直接または間接的なワシントンの侵略によって死んだ。その嘘と破壊について誰も法廷に立たされることはなかった。誰も謝罪さえしなかった。ワシントンの操り人形であるアハメド・チャラビは、イラクの大量破壊兵器(WMD)に関する嘘を一蹴し、戦争推進者たちは「誤りの英雄」だと言った。彼らは政権交代を実現し、それが彼らの関心事だったのだ。

当時、イラク戦争を推進するプロパガンダ・マシンは圧倒的だったようだ。その頃、何人かの同僚議員が党派を超えてコミュニケーションを取り、戦争を止める方法を模索し始めた。故ウォルター・ジョーンズ下院議員やジョン・ダンカン下院議員のような保守派からデニス・クシニッチ下院議員やジム・マクガバン下院議員のような進歩派、その他多くの議員が組織化し、戦略を練り始めた。

私たちが有利になるように使った手段の一つは、戦争に反対するために左右が団結する「ありえない」連合をつくることだった。マスコミは私たちの反戦論には関心がなかったかもしれないがこの「珍しい」ストーリーを見せられるとどうしようもなかった。この「ありえない」グループは、何度も何度も記者会見を開き、さまざまな立法手段を紹介し、舞台裏でコミュニケーションをとりながら、イラク戦争に反対する運動を大きくしていこうとしたのである。

残念ながら2008年に反戦候補として立候補したバラク・オバマが当選した。彼はのちに海外で数々の軍事攻撃を開始したが、そのためこの連合は崩壊した。進歩派の中には、オバマの軍国主義を許し、保守派との協力に関心を持たなくなった者もいた。ある保守派は、オバマに対する個人的な嫌悪感に駆られ、目標を見失った。

しかし突然、ウクライナをめぐって核武装したロシアと直接軍事衝突するというかつて想像もできなかった事態に直面し、左右を超えた連合が長い眠りから覚めようとしている。今週の日曜日、2月19日、ワシントンDCのリンカーン記念館に、広範で非常に多様なグループが集まり、ワシントンの第三次世界大戦への夢遊病を糾弾する予定である。

この「戦争マシンに対する怒り(Rage Against The War Machine)」集会は、ワシントンの積極的な戦争ロビーに反対する、ここ数年では初めての大規模な集会になるとみられる。私は、私の親友であり元下院議員のデニス・クシニッチとトゥルシ・ガバード、そして私の親友でありリバタリアン仲間のアンドリュー・ナポリターノ判事、さらに幅広い政治領域からの非常に多くの講演者とステージを共有することを楽しみにしている。

私たちの多くは、バイデン政権が多くの共和党議員の熱心な支持を受けて、ロシアとウクライナの紛争への関与を継続的にエスカレートさせ、今や地球上最大の核超大国との直接的で熱い戦争に危険なほど接近しているのを警戒しながら見てきた。

なぜ、こんなことになってしまったのだろう。まともな声と冷静な判断力はどこにあるのだろうか。それがどこにもないように思えたとき、私たちはここにいる。私はできるだけ多くの人々が私たちに加わり、この重要な目的のために集まり続けることを望んでいる。私たちは、今のうちに力を合わせなければならない。ロシアと戦争はしない!

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