Robert F Kennedy, Jr: To Heal the Great Divide
by Edward Curtin
ロバート・F・ケネディ(RFK)上院議員がアメリカ社会に開いた大きな裂け目を修復しようと、大統領候補の舞台に立ってから55年が経った。アメリカはベトナム戦争、人種差別、貧困、ケネディ大統領の暗殺、そして間もなく起こるキング牧師の殺害によってバラバラに引き裂かれてしまった。リンドン・ジョンソン(LBJ)は嘘をつき、リチャード・ニクソンは言葉でも実際の裏切り行為でも彼に匹敵するほどで、混沌が支配していた。ミドルクラスと政府を動かすエリートとの間の戦争が国中で起きていた。白人と黒人、富裕層と貧困層、労働者階級と上流階級の間に大きな隔たりがあった。テト攻勢がベトナム戦争の行方に関する公式の嘘の顔を引き裂き、ばれてしまった皇帝のリンドン・ジョンソンは間もなく再出馬しないことを表明した。
1968年3月16日、ケネディ上院議員は次のような言葉で出馬を宣言した。
私が大統領選に出馬するのは単に誰かに対抗するためではなく、新しい政策を提案するためである。私が出馬するのは、この国が危険な方向に進んでいると確信し、私はしなければならないことについて強い思い入れがあり、自分にできることはすべてしなければならないと思うからである。
私が出馬するのは新しい政策のためである。ベトナムや国内の都市での流血を終わらせるための政策、黒人と白人、富裕層と貧困層、若者と老人、この国とその他の国の間にある格差をなくすための政策である。
1968年末には、災厄の年があるとすればまさにそれで、リチャード・ニクソンがチンピラ部隊と共にホワイトハウスを占拠しようとし、ベトナム戦争は激化し、キング牧師やケネディが支持してきたものはすべて失われたかに見えた。無知と罵詈雑言、そしてパワーエリートが長年実践してきた分断統治術が致命的な癌のように政治を蝕んでいった。何かが死に、すべての希望が失われたように見え、RFKが語った危険な道は、決して止められることはなかった。それ以来ホワイトハウスには、正しいふりをしながら裏で悪事を働く人が座っている。
今日、希望が復活した。4月19日水曜日、ロバート・F・ケネディ・ジュニアがマサチューセッツ州ボストンで大統領選の民主党候補として立候補を表明する。
歴史の歯車は回り、2023年は多くの点で1968年と似ているが他の点ではさらに悪くなっている。国内の格差は残り、さらに大きく広がった。CIAと情報機関が主流メディアを完全に支配するようになった。ペンタゴンの予算は飛躍的に増えた。アメリカはウクライナで自由を守るというあからさまな嘘の下に、ロシアに対して野蛮な戦争を仕掛け、一方でナチスを支援し、核戦争を引き起こす危険をはらんでいる。中国との戦争を挑発している。戦争の永続は政府方針で、世界中に軍事基地とCIAと特殊部隊を置き、半密室戦争、または人々が知りたくない戦争をしている。貧富の差は拡大し、一方でエリートたちは労働者階級の人々を白痴的な嘆き者として嘲笑っている。国防総省はmRNAワクチンの開発、製造、臨床試験、供給、生産、流通を管理し、犯罪者である製薬会社は莫大な利益を得ている。嘘に嘘を重ねたオーウェル的な悪夢のようだ。そして、LBJとニクソンはジョー・バイデンに取って代わられたが、戦争国家は続いている。
もちろん、変わったこともある。1968年、リベラル派はアメリカのベトナム戦争に反対し、CIAへの警戒心を強めていた。今日彼らは、民主党が主導するすべての戦争を支持し、CIAを愛している。彼らは、メディアの明らかな嘘や、アンソニー・ファウチのような嘘つきであることが証明された人物の嘘を信じている。ケネディ家の親族がJFKとRFKを裏切ったバイデン、ファウチ、CIAなどを支持することほど、悲しい真実はない。叔父や父の遺産を受け継ぐ兄弟に反して、バイデンを支持する彼らの自己満足は最悪の種類の裏切りである。
彼の立候補を、親族が積極的に反対しているにもかかわらず、また彼に関するあらゆるメディアの嘘にもかかわらず、そして予想屋が彼にほとんどチャンスを与えないにもかかわらず、RFKジュニアはレースに参加する。これは最高の道徳的に勇気ある行為である。
1968年の父のように、彼はこの国の大きな溝を癒すことができる唯一の候補者なのだ。
彼について嘘をつく、たくさんの人から反対されても、彼は真実を語る者であるため躊躇することはない。彼が出馬するかもしれないという情報が伝わると、彼に関する嘘がすぐに再開された。よくある話だ。
罵声を浴びるだろう。彼の70年近い人生のあらゆる傷が掘り起こされ、彼を悪役、欠陥のある男、偽善者など、思いつく限りの否定的な言葉を挙げて真の偽善者たちは独善的な怒りにまかせ、それらを利用するだろう。彼は跳ね返すだろう。彼は準備ができている。
ボビー・ジュニアが幼い頃、父親から一冊の本を渡され、すぐに「これを読んでほしい」と言われた。それはアルベール・カミュの『ペスト』(1947年)だった。彼は読み、以来彼の人生に影響を与えている。1968年と同じように私たちはペストの時代に生きている。ペストは私たちであり、私たちのすべての組織の中にある。カミュの本と同じように、ネズミが暴れて、真実と私たちを救済してくれる価値観を食い荒らしているのだ。彼の美しいかつ重要な著書『American Values: Lessons I Learned from My Family』(2018年)で書いているようにカミュのシジフォスや古代ギリシャ人の分析は彼に大切な教訓を与えた。
ストア派によれば、私たちを定義するのは立場でも状況でもなく、そのような状況に対する私たちの反応である。運命に押し潰されそうになったとき、勇気と奉仕の小さな英雄的行為が私たちに平和と充足をもたらすことがある。全力で努力することで、混沌とした宇宙に秩序をもたらすことができる。父が私に残してくれた多くの素晴らしいものの中で、この哲学的な真理はおそらく最も役に立ったものだろう。多くの意味でこの哲学的真理は私の人生を決定づけ、最も困難で悲劇的な状況においても平穏と目的を見出すことを可能にしてくれた。(287ページ)
その素晴らしさにもかかわらず、『American Values』({1}参照)は、主要メディアから完全に無視された。なぜか?それは「第9章 ロバート・F・ケネディ上院議員」で、JFKとRFKの死をもたらしたケネディ家とCIAの間の長い抗争を中心に描かれているからである。この章でRFK, Jrは、CIAの悪の歴史を完全に把握していることを見事に示している。他の章は個人史や家族史としては非常に興味深いものの、その重要性は薄い。JFKやRFK以降のケネディ家のメンバーで、RFK, Jrがこの本に書いたようなことをあえて言う者はいない。彼はCIAを告発している。これが彼の親族が彼に対して抱く反感の少なからぬ部分であろう。家族のタブーは国家機密であるかのように保護されなければならないのだ。
しかし、彼がCIAを告発したことが、CIAとメディアがなんとしても彼が大統領の指名を受けるのを阻止しようとする根本的な理由である。人格攻撃は強烈なものになるだろう。
ケネディは大統領選で苦戦を強いられることを承知しているが、たとえ政治や家族がらみのどんな力が自分に対抗してこようとも彼は決して引き下がらないだろう。
ケネディの魅力は党派を超えているため、あらゆる識者を驚かせることだろう。彼はタフでとても頭がいい。彼は長い間、主流メディアから嫌われ、誤った悪口を言われてきたため、自分のメッセージを貫くことに長けている。長年にわたる嘘と裏切りのためにこの国が切望している、ポジティブで心を揺さぶるものになるだろう。
バイデンの民主党支持者でさえ、バイデンが末期の欠陥候補であることを知っており、自分の言葉をまっすぐに保ち、堅実な歩みを続けるのに苦労している。バイデンは長い間、体制側の戦争傀儡として働いてきたかもしれないが、彼との糸をついに切りたいと思っている神経質な民主党議員も多い。そして共和党は、内部分裂し、終わらないトランプの武勇伝に疲れ、混乱している政党である。
2人の道化師が国や世界を地に堕とすという状況は不快である。バイデンとトランプ、そして彼らの前任者たちは今、裸同然だ。一人の少年がそれを見て叫び、無視されるだけではない。共通の価値観で国をまとめるためには、はっきりと語られる真実と善意がどうしても必要だという思いが、全米で高まっている。ボブ・ディランは、数年前にそれを正しく理解していた{2}。
説教師たちは悪い運命について説き、
教師たちは知識が待っていると教え、
それは100ドルの皿に導かれるかもしれない
善良はその門の後ろに隠れている
しかし、アメリカ合衆国の大統領でさえも
時には裸で立たなければならないかもしれない
毎日、アメリカ人は悪いニュースにさらされている。ウクライナを介したアメリカの対ロシア戦争、ロシアや中国の「脅威」に関する嘘、崩壊する経済、有害物質の流出、銃乱射、平均的なアメリカ人から金を巻き上げ、その金を政治家に流す企業ギャング、致命的な詐欺として日々暴かれているひどいコロナや「ワクチン」の嘘、高まる核戦争の脅威、などなどだ。
悪いニュースばかりでそれに伴い国民の絶望感も高まっている。知らず知らずのうちに鬱屈としたものが国を覆っている。1968年当時と同じように、人々は希望を求めている。彼らの心の中に、一人の勇敢な人が立ち上がり、自分たちの国に何が起こったのか、真実を語ってくれることを切望する気持ちがある。ボビー・ケネディ・ジュニアは、アメリカ人を再び希望に向かわせることができる唯一の人物である。
何年も前から彼は、嘘で利益を得ている多くの人々が聞きたがらない厳しい真実を語ってきた。私たちの水は汚染されており化学会社は犯罪者であること、製薬会社は人々の体を汚す犯罪企業であること、CIAは人々の心を汚染し反戦のリーダーを暗殺する組織犯罪であること、ペンタゴンはアメリカ人の命と生活を守るどころか危険にさらしている犯罪企業であること。アメリカ政府は大企業と手を組んでマフィアのようにアメリカ国民から金を巻き上げていること、父ロバート・ケネディ上院議員は背後からCIAの殺し屋に至近距離で撃たれたのであってサーハン・サーハンの銃弾で殺されたのではないこと、いわゆるコロナワクチンは非常に危険であり適切な試験が行われておらずその結果、多くの人々が死亡したり負傷したりしていること、コロナ危機は医療技術者と連携したスパイがコントロールする諜報活動の場でありアンソニー・ファウチはビッグファーマ{3}の代役をした嘘つきで詐欺師であること、そして私たちは自分の国を失いかけ、その民主主義の理想のかけらも失いかけていること。
これらは、リベラルでも保守でもない。愛国者の自明な結論であり、誰にとってもそうであるべきだ。
そして反応せずに考えることができるアメリカ人が増えるにつれ、彼らはますますそうなっているので、彼の声と彼が候補となったことは大きな隔たりを越えて力を増していくだろう。
メディアの攻撃は激しくなり、それは嘘ばかりである。メディアは彼を「反ワク」と呼ぶのが好きだが、彼はすべてのワクチンに反対しているわけではない。しかし何度このことを説明しても、メディアは自分たちの主人のためにそれをねじ曲げる。
たとえば、『ニューヨーク・ポスト』紙は最近、ケネディに向けられたすべてのプロパガンダのテンプレートとなり得る、気持ち悪い記事{4}を掲載した。引用しよう。
ロバートは1968年にロサンゼルスの大統領選挙キャンペーン中にロバート・F・ケネディ上院議員の殺害にサーハンが実際に参加したわけではないと言った。
もちろんこれは嘘だ。RFK,Jrはサーハンがピストルを撃ったが、その弾丸のどれもが上院議員に当たらなかったと言った。彼は公式検死で明らかにされているように、サーハンが上院議員の前に立っているときに、CIAの殺し屋が背後から至近距離で父を撃ったと言ったのだ。
嘘その2。ポスト紙はこう書いている。
その中(演説)で、彼はワクチンに反対する人々は、アウシュビッツで死に追いやられる前にアムステルダムでナチスから隠れたドイツのティーンエイジャー、アンネ・フランクよりも厳しい迫害を受けているとほのめかした。
そんなことをほのめかしていない。彼が言いたかったのは、来るべきデジタル監視国家では屋根裏にも隠れられないということだ。なぜなら監視技術は、昼夜を問わず、あらゆる場所ですべての人を追跡することになるからだ。
これらはほんの一例に過ぎない。見ていれば今、そして今後いたるところでそういった記事を見つけるだろう。
すました顔のハイエナたちは、ロバート・F・ケネディJr.は薄っぺらな詐欺師であり、エゴのかたまりのような陰謀論者だとして必死に無視しようとするだろう。しかし今、多くの人々がそのようなプロパガンダを見破ることができるようになっている。彼は本物であり、アメリカ国民を分断するためにエリートたちが作り出した大きな溝を埋めるための最良の希望なのだ。
彼は決して引き下がらないだろうし、米国がまだ泥沼から抜け出せると信じるすべての善意の人々は彼を支援するべきである。彼は私たちに警告を発し、声をあげた。彼の道徳的な勇気は、希望を持つすべての人が見習うべきものである。
彼の勝ち目を無視する評論家たちはその後驚くことになるだろう。
Links:
{2} https://www.youtube.com/watch?v=JBNWkCsmqAY
{4} https://nypost.com/2023/04/10/rfk-jr-s-family-likely-wont-support-his-2024-presidential-run/
https://www.unz.com/article/robert-f-kennedy-jr-to-heal-the-great-divide/