No. 1843 第二次世界大戦についてあなたが知っていることはすべて間違っている理由(Part 5 of 8)

Why Everything You Know About World War Two Is Wrong (Part 5 of 8)

ロン・アンツへのインタビュー

by Mike Whitney

問5:真珠湾攻撃

マイク・ホイットニー :日本の真珠湾攻撃は予期せぬものだったのか、それともアメリカが行っていた挑発行為によって日本が軍事的に対応せざるを得なくなったのだろうか?

ロン・アンツ: 1941年12月7日、日本軍は真珠湾を拠点とするアメリカの太平洋艦隊に対して奇襲攻撃を仕掛け、わが国最大の軍艦の多くを沈没させ、2,400人以上のアメリカ人を殺害した。その結果、アメリカは突如として第二次世界大戦に突入し、その日は我が国の歴史上最も有名な出来事として「屈辱の日」として語り継がれることになった。

当時、ほとんどすべての一般的なアメリカ人は、日本の攻撃は衝撃的でいわれのない青天の霹靂とみなし、80年以上もの間、主流の歴史書やメディアの報道は、その強い印象を補強してきた。しかし、2019年に私が説明したように{1}、実際の事実はまったく異なる:

1940年以降、アメリカのフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領(FDR)は、対独戦争にアメリカを直接巻き込もうと政治的に尽力していたが、世論調査では国民の8割が反対と圧倒的に反対派が多かった。それがハワイが日本軍に爆撃された途端に一変し、突如として戦争状態になった。

 このような事実から、ルーズベルトが日本の資産を凍結し、重要な燃料油の輸送をすべて禁輸し、東京の指導者たちからの度重なる交渉要請をはねつけたという行政上の決定によって意図的に攻撃を引き起こしたのではないかという疑念が生まれたのは当然のことだった。バーンズが編集した1953年の本では、著名な外交史家チャールズ・タンシルが、FDRがドイツに対する最高の「戦争への裏口」として日本の攻撃を利用しようとしたという非常に強力な主張{2}を要約している。数十年の間に、個人の日記や政府文書に含まれる情報によってこの解釈はほぼ決定的なものとなったようで、ヘンリー・スティムソン陸軍長官は、「最初の一発を撃つように(日本を)仕向ける」計画であったと述べている。

1941年までにアメリカは日本の外交暗号をすべて解読し、秘密通信を自由に読めるようになっていた。それゆえ、大統領は日本による我が艦隊への攻撃計画を熟知していたにもかかわらず故意に現地司令官への警告を怠り、その結果、アメリカの大損害が戦争のために団結する復讐心に燃える国家を生み出すことになったという考えが、異論はあるにせよ長く広まってきた。

タンシルと議会調査委員会の元主任研究員は、同じ1953年のバーンズの本でこの件を主張し、翌年には元米海軍提督が『真珠湾の最終秘密』{3}を出版し同じような議論をより長く展開した。この本には、第二次世界大戦時のアメリカ最高位の海軍司令官の一人による序文もあり、物議を醸したこの説を全面的に支持している。

 2000年には、ジャーナリストのロバート・M・スティネットが8年にわたる資料調査に基づき、さらに豊富な裏付け証拠を発表し、最近の記事で論じられている{4}。スティネットが指摘する興味深い点は、もしワシントンが真珠湾の指揮官たちに警告していたら、その結果と防御準備が現地の日本のスパイに気付かれ、接近中の艦隊に伝えられたであろうことである。そして奇襲の要素が失われたことで、攻撃はおそらく中止され、FDRの長年の戦争計画が挫折していただろう。さまざまな詳細については議論の余地があるかもしれないが、ルーズベルトが事前に知っていたという証拠は非常に説得力があると思う。

昨年、私はこれらの議論をさらに拡大した{5}:

この歴史的復元は多くの追加資料によって強力に裏付けられている。この時期、レビロ・P・オリバー教授は軍事情報部の上級職についており、40年後に回顧録を出版した際、FDRが意図的に日本軍を騙して真珠湾を攻撃させたと主張した{6}。日本がポルトガルの外交暗号を破ったことを知っていたFDRは、ポルトガルの大使に、日本が自らを過信する状況になるまで待ち、それから太平洋艦隊に日本の島々に対して壊滅的な奇襲攻撃を命じる計画を伝えた。オリバーによれば、その後の日本の外交公電から、FDRが突然日本を攻撃すると日本が信じ込んでいたのは明らかだという。

実際、真珠湾攻撃のほんの数カ月前、アメリカで最も人気のある雑誌の一つである『Argosy Weekly』誌は、まさにそのような壊滅的な奇襲攻撃を海軍事件の報復として東京に仕掛け、太平洋艦隊の強力な爆撃機が準備の整っていない日本の首都に甚大な損害を与えるという架空のカバーストーリーを掲載していた。ルーズベルト政権がこの記事の出版に手を貸したということはなかったのだろうか。

1940年5月にはFDRは太平洋艦隊をサンディエゴの母港からハワイの真珠湾に移転するよう命じていた。この決定は、不必要に挑発的で危険であるとして、指揮官であったジェームズ・リチャードソン提督が強く反対し、彼はその結果解雇されている。さらに:

 真珠湾攻撃の直後には、ほとんど関心はもたれなかったと思われる奇妙な国内事件もあった。その時代、映画は最も強力な大衆メディアであり、人口の97%は非ユダヤ人が占めていたにもかかわらず、非ユダヤ人が支配していた主要スタジオはたった1つだった。おそらく偶然だろうが、ウォルト・ディズニーはハリウッドで唯一、反戦陣営に属していた そして日本軍の奇襲攻撃の翌日、数百人の米軍がディズニー・スタジオを制圧し{7}、その理由は数千マイル離れた日本軍からカリフォルニアを守るためだったとされ、軍の占拠はその後8ヶ月間続いた。2001年9月12日にもしブッシュ大統領が、さらなるイスラム主義者の攻撃からニューヨークを守るために必要だと主張して、CBSネットワークのオフィスを押収するよう即座に軍に命じたとしたら疑いをもっていた人々はどう思っただろう。   

真珠湾が爆撃されたのは日曜日で、FDRとその最側近が日本軍の攻撃が間近に迫っていることを完全に知っていたのでなければ、災害の余波に完全に気を取られていただろう。実際の “奇襲 “攻撃の後、米軍が月曜日の早朝にディズニー・スタジオを掌握する準備ができるとはとても考えられない。

Links:

{1} https://www.unz.com/runz/american-pravda-understanding-world-war-ii/#the-true-origins-of-the-second-world-war

{2} https://www.unz.com/book/harry_elmer_barnes__perpetual-war-for-perpetual-peace/#chapter-5-japanese-american-relations-1921-1941-the-pacific

{3} https://www.amazon.com/final-secret-Pearl-Harbor-contribution/dp/B0006ATV54/

{4} https://www.unz.com/article/pearl-harbor-unmasked/

{5} https://www.unz.com/runz/world-war-iii-and-world-war-ii/

{6} https://www.unz.com/runz/american-pravda-secrets-of-military-intelligence/#p_1_75

{7} https://books.google.com/books?id=I6q6PinOBcQC&pg=PA228&dq=disney+studios+pearl+harbor+watts+good+war&hl=en&sa=X&ved=0ahUKEwit0bmhjsrbAhWML3wKHWnHBjgQ6AEIKTAA#v=onepage&q=disney%20studios%20pearl%20harbor%20watts%20good%20war&f=false

https://www.unz.com/runz/why-everything-you-know-about-world-war-ii-is-wrong/