As China wins AI race, OpenAI begs US gov’t for bailout when bubble pops
by Ben Norton
NvidiaのCEOジェンセン・フアンは、中国がAI競争で勝利することを懸念している。一方、OpenAIは米国政府に「連邦保証」と「最終的な支援」を求めている。巨大なAIバブルの持続不可能性は誰の目にも明らかになりつつあり、シリコンバレーのビッグテック経営陣は救済措置を保証してほしいと望んでいる。
OpenAI CEO「AIが経済に与える影響の大きさを考えると、結局政府が最終的な保険者になると思う」。
OpenAI CFO「政府が介入する手段というのは連邦補助金とか、まず第一に資金調達を可能にする保証、つまりバックストップのことだ。この点において米国政府は信じられないほど積極的に動いていると思う」。
中国は米国とのAI競争で人工知能技術開発のグローバルレースで勝っているのか? まあ、米国の有力テック企業の幹部たちは中国が勝っていると警告している。少なくとも彼らはそう主張して、米政府に救済措置を迫ろうとしているのだ。
OpenAIやNvidiaといった大手テック企業は、中国と競争するために米国政府からの保証を求めている。彼らは、米国株式市場で巨大なAIバブルが崩壊した場合、自社がつぶれる可能性を懸念している。だからこそ米国政府に救済を懇願しているのだ。まずNvidiaのCEOジェンセン・フアンの発言から見てみよう。彼は中国がAI競争で優位に立っていると警告した。現在Nvidiaは少なくとも時価総額ベースでは地球上で最も価値のある企業である。その時価総額は現在5兆米ドルだ。これは10月時点の数値である。しかしわずか3か月前にはNvidiaは米国企業として史上初めて時価総額4兆ドルを達成した。つまり3か月で1兆ドルが時価総額に加わったわけだ。これは米国株式市場がAIへの過剰な期待に駆られて巨大なバブル状態にあることを示している。一方で、AI企業の大多数は利益を上げていない。むしろ赤字の企業が多い。実際、MITの研究者による調査では、米国企業における生成AIパイロットプログラムの95%が失敗に終わっている。そして実際に利益を上げ、しかも多額の利益を上げている数少ない企業の1つがNvidiaだ。なぜなら本質的にNvidiaは新たなデジタルゴールドラッシュにおけるシャベルを売っている。つまり、19世紀カリフォルニアのゴールドラッシュの歴史を振り返ると、ゴールドラッシュに関わった人々の大多数は金を手に入れられなかった。むしろ金を失った。しかし最も儲けたのは、実際に金を探そうとした者たちではない。金探しに必要なシャベルや道具を売っていた企業だった。Nvidiaは最先端チップの事実上の独占企業だ。つまりNvidiaは、AI企業がモデル開発に使うチップを売っている。これがNvidiaが莫大な利益を上げている理由だ。
NvidiaのCEO、ジェンセン・フアンは、中国市場へのアクセスを得るために政府に働きかけることに多くの時間と労力を費やしてきた。中国政府は自国のテクノロジー企業が米国技術に依存することを望んでおらず、中国はNvidiaの独占状態に挑戦しようとしている。実際、中国政府はNvidiaが独占禁止法に違反していると公式に告発した。北京が中国技術企業に対しNvidiaチップの購入を禁止し、代わりに中国企業製チップの購入を奨励し、国内製造と国内研究開発への投資を促す理由はこれだ。こうした背景とNvidiaが14億人という巨大な中国市場へのアクセスを失った事実を踏まえると、NvidiaのCEOジェンセン・フアンが中国を警戒視し、中国がAI競争で優位に立っていると警告する理由が理解できる。個人的にはこれはおそらく事実だろうと考える。中国はAI開発で大きな進歩を遂げている。しかし我々は、フィナンシャル・タイムズに掲載されたこのインタビューでNvidia CEOが述べた発言の背景にある経済的・政治的動機を心に留めておくべきだ。以下がジェンセン・フアンの発言の正確な引用である。「中国はAI競争に勝利するだろう」。
では、なぜそうなるのか?彼の主張とは何か。このインタビューで彼が実際に行っているのは、米国政府に対しNvidiaに有利な政策を実施するよう圧力をかけることだ。特に彼は中国が先行している二つの領域を挙げた。一つはエネルギーコストが安いこと、二つ目は緩い規制である。これは重要な要素だ。中国政府は電力供給能力の拡大に多額の投資を行ってきた。そして中国の電力網は米国とは異なり利益最大化を目的としない国有企業によって運営されている。これは正当なことだが、ジェンセン・フアンは中国は規制が緩いと主張している。つまり、彼の真の優先事項は、米国政府に対し米テック企業の規制をさらに緩和するよう圧力をかけているのだ。しかし既に規制はほとんど存在しない。社会主義政府の中国の方が、規制が少ないと本当に信じろというのだろうか?冗談だろう。
Nvidia CEOの真の意図は明らかだ。実際起きているのは、米国株式市場が巨大なバブル状態にあることだ。米国株式史上最大のバブルで、AIを巡る投機熱に駆り立てられている。どの指標で測っても米国株式市場はこれほど過大評価されたことはない。例えば主要米国企業の株価収益率(PER)を見ると、平均値は2000年のドットコムバブル頂点時よりも現在の方が著しく高い。あるいはより優れた指標として知られるバフェット指標がある。これは上場企業の時価総額を米国経済の総生産であるGDPと比較するものである。現在のバフェット指標はGDPの220%を超えている。繰り返すが、これは歴史上まったく前例のない水準だ。主にAIによって駆動されている米国株式市場に見られるこのバブルの規模は異常である。
米国のテック企業はバブルが間もなく崩壊することを恐れている。だから政府に支援のセーフティネットを提供するよう懇願している。万が一のトラブル発生時に救済措置を講じるよう求めているのだ。この事実はOpenAIのCEOである億万長者サム・アルトマンも、AI業界がバブル状態にあることを認めている。そして実際、OpenAIの最高財務責任者(CFO)はウォール・ストリート・ジャーナル紙のインタビューで新規投資に対する米国連邦政府のバックストップ(補強)を公然と求めたのだ。しかしOpenAIが公然と連邦政府の支援を求めることはマーケティング上悪い印象を与え、人々が憤慨したため、彼女のこの発言の動画クリップが拡散した後でウォール・ストリート・ジャーナルは見出しを変更し、「OpenAIのCFOはチップ投資への連邦政府のバックストップを支持する」と表現を弱めた。「支持する」という表現は、「連邦政府の支援を求める」という主張よりも穏やかだ。彼女の発言をここで聞いて、実際に何を言っていたか自分で判断してほしい。
OpenAI CFO「我々が求めているのは銀行、プライベート・エクイティ、おそらくは…政府…つまり政府が関与できるエコシステムだ。つまり連邦補助金とか、まず第一に、融資を成立させるための保証、つまり融資コストを大幅に削減できる保証、それに加えて融資額対価値比率(LTV)を上げる保証だ。つまり株式部分に加えて借り入れられる負債額を増やす保証だ。チップ投資のための連邦政府の保証だ。その通り。そして特に米国政府はそれについて非常に積極的だと見ている」。
この発言が拡散した後の批判を受けて、OpenAIのサム・アルトマンCEOは「連邦政府の後ろ盾を求めているわけではない。救済を求めているわけでもない」と主張した。これは彼がまさに同じ週にポッドキャストで語った発言と矛盾する。ここでサム・アルトマンが明確にこう言っている。
「米国連邦政府はあるレベルで最終的な保険者だ。何かが十分に巨大になれば、書類上どうであれ連邦政府は様々な金融危機や保険会社が失敗した事例で見られたように、一種の最終的な保険者となる。だから、俺が予想するAIの経済的影響の規模を考えると、結局政府が最終的な保険者になると思う」
2008年の金融危機で「Too big to fail(大きすぎて潰せない)」という概念がどうなったか覚えてるだろうか?ウォール街が崩壊した時、金融機関や銀行が詐欺行為に手を染めていた。返済能力のないと知りながら大量のサブプライムローンを貸し出し、それらを束ねて住宅ローン担保証券(MBS)を作り、他の金融機関に売りさばいた。格付け機関はこれらを極めて低リスクな証券だと主張した。彼らは詐欺を働き、米国政府は「大きすぎて潰せない」と主張して救済したのだ。今、OpenAIが言っているのは、AI企業、シリコンバレーの大手テック企業もまた大きすぎて潰せない存在であり、米国政府による保険と支援が必要だということだ。大企業の幹部が政府に支援や救済を懇願する姿は非常に悪い印象を与える。こうした発言が拡散し、人々が激怒したのも当然だ。だからこそサム・アルトマンはXで会社を守ろうとした。彼は「いや、あの発言は文脈から切り離されたものだ」と主張したのだ。実際、彼はこう述べたという:「我々はオープンAIのデータセンターに対し政府保証を求めてもいないし、必要ともしていない」。しかしその後、彼らが実際に求めているのは、「融資保証について議論した分野の一つは、米国における半導体ファブ建設支援の一環として」。つまりOpenAIが米国政府の救済を求めていないように見せかけたが、実際には求めているのだ。面白いことに彼はTwitterで非常に長い投稿を書いた。そしてその投稿の最後に、彼の主張を訂正するコミュニティノートが存在する。そこにはOpenAIが米国政府に送った書簡が示されている。公開書簡だ。何かをリークしているわけではない。10月27日に公表されたもので、サム・アルトマンが「実際には政府の救済を求めていない」と主張するほんの数日前にOpenAIのグローバルアフェアーズ担当最高責任者が執筆し、ワシントンD.C.の米政府科学技術政策局に送付されたものだ。この書簡を見ると、OpenAIが米国政府に対し多角的な支援を強く懇願していることは明白である。例えばOpenAIは税額控除の拡大を要求し、さらに税負担を減らそうとしている。そしてこの書簡の核心はOpenAIが中国を脅威として煽っている点だ。改めて、Nvidiaが「中国がAI競争で優位に立っている」と警告する理由が理解できる。全てが明らかになりつつある。彼らは米国政府に対し、さらなる支援と資金提供を懇願しているのだ。
この書簡でOpenAIは、米国製造業の拡大に伴うリスクを軽減することで、中国に対抗する必要があると述べている。彼らは「連邦政府は補助金、費用分担契約、融資、または融資保証を活用し、産業基盤の能力と回復力を拡大すべきだ」と記している。サム・アルトマンは自身のツイートで、OpenAIが政府保証を求めていないと主張した。しかしOpenAIが一週間前に米国政府に送った書簡を読むと、彼らは文字通り米国政府への融資保証を求めている。当然ながら、なぜ彼らがこの財政支援を求めるのか?彼らの言い訳は「中国に対抗するため」だ。これは新たな冷戦だ。冷戦2.0である。彼らは米国政府が我々を救済すべきだと主張している。最終的な保証人となる必要があると言うのだ。そうして新たなAI競争とチップ戦争で中国と戦えるように。さらにOpenAIは米国政府に対し「直接資金提供」を請した。そして米国政府の投資は国防生産法に基づく既存の権限や法やエネルギー省融資プログラム局の権限で可能だと付け加えた。つまりOpenAIは文字通り米国政府に資金提供を懇願しているのに、サム・アルトマンは「政府支援を求めていない」と虚偽の主張をしている。サム・アルトマンはこうした行為を何度も繰り返してきた。彼にとって珍しいことではない。
実際、2025年3月に中国のDeepSeekがOpenAIモデルと同等の性能を持つAIモデルを発表した際、ニュースが大騒ぎになったのを覚えているかもしれない。さらにDeepSeekはモデルをオープンソース化し、世界中の誰もが無料で利用できるようにした。ではサム・アルトマンの反応は?彼は米国政府に中国の競合製品を禁止するよう懇願したのだ。DeepSeekが国営企業だと主張したが、それは事実ではない。そして彼は文字通り禁止を求めたのだ。アルトマンは米国政府は「中国が生産した」LLM、つまり大規模言語モデルを禁止すべきだと述べた。これは、OpenAIがトランプ政権のAI行動計画イニシアチブに送った提案書の中に書かれている。DeepSeekが中国政府の支配下にあると非難するのは滑稽で偽善的だ。なぜならOpen AI は米国政府と非常に緊密に協力してきたからだ。実際、2025年1月のドナルド・トランプの就任式からわずか数時間後、彼はサム・アルトマンをホワイトハウスに招待した。オラクルの億万長者ラリー・エリソンなど、米国を代表する大企業の幹部たちも同席していた。エリソンは、地球上で最も権力があり、最も裕福な億万長者の1人だ。トランプはホワイトハウスで、彼らと並んで立っていた。その席で、彼らは米国政府が支援するスターゲート計画、5000億ドルのAIインフラ開発プログラムを発表したのだ。
さらに、サム・アルトマンは個人的に100万ドルをドナルド・トランプの就任資金に寄付した。これは、いわゆる「金で地位を買う」行為だ。シリコンバレーの多くの企業幹部がこうした行動を取った。彼らは皆、ドナルド・トランプに数百万ドルを寄付し、大統領に「私たちの企業を支援してくれる限り、私たちは忠実にあなたを支援します」と忠誠を誓ったのだ。
アルトマンや他の米国企業幹部が中国の競合他社をそれほど恐れている本当の理由は、中国が国際的に彼らの市場を奪っているからだ。多くの中国企業が自社の AI モデルをオープンソースとして公開している。だから、世界中の誰もがオリジナルのコードを使って、これらのLLMを自分のコンピュータでローカルに実行できる。アメリカのシリコンバレーの独占企業に多額の料金やサブスクリプション費用、レンタル料を支払う必要はない。だからこそ、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「オープンソースAIにおける中国のリードがワシントンとシリコンバレーに衝撃を与える」というタイトルの記事を掲載した。DeepSeekやアリババなどの無料モデルが世界中でユーザーを獲得している。これはワシントンとシリコンバレーを恐怖に陥れた。なぜなら彼らのビジネスモデルは独占がすべてだからだ。米国の大手ハイテク企業は世界的な独占を確立したいと考えている。競争相手がいなければコストを引き上げ、代替手段のない世界中の人々から法外な賃料を搾り取ることができる。
シリコンバレーの有力な億万長者であるピーター・ティールは、ドナルド・トランプに資金を提供した極右の政治活動家であり、ドナルド・トランプの親しい同盟者でもある。2014年、ピーター・ティールはウォール・ストリート・ジャーナル紙に「競争は敗者のためのもの」という記事を寄稿した。彼は、シリコンバレーの資本家たちが独占を確立したいと考えていることを認めたのだ。そして資本主義は競争ではないと主張した。競争が激化すれば、実際には企業の利益が減少すると不満を述べ、資本主義とは独占を確立して利益を最大化することだと誇らしげに語った。ピーター・ティールが独占を擁護するその記事を掲載したとき、彼はスタンフォード大学で独占を擁護する彼の見解を説明するスピーチを行うよう招待された。どのシリコンバレーのテック企業幹部がピーター・ティールを招いて独占擁護講演をさせたか分かるか? 他ならぬサム・アルトマンだ。現在のOpenAI CEOで今や米国政府に中国競合企業の禁止とOpenAI及びその融資に対する連邦政府の保証を求めて懇願している人物である。
(クリップ)「本日の講演者はピーター・ティールだ。ピーターはPayPalとPalantir、Founders Fundの創業者であり、シリコンバレーのほぼ全てのテック企業に出資してきた。彼は戦略と競争について語る。ピーター、来てくれてありがとう」。「ありがとう。サム、招待してくれありがとう。創業者や起業家として会社を始めるなら、常に目指すべきは独占だ。そして競争は常に避けたい。だから競争は負け犬のためのものだ。今日はこの点について話そう」。
これで米国大手テック企業がなぜ中国を警戒視し「中国がAI競争で勝っている」と主張するのか、米国政府の支援と連邦保証が必要だと訴えるのか、その理由が分かるだろう。彼らは明らかに認識している。サム・アルトマンもこれを認めており、OpenAIが「無限資金バグ」と揶揄される資金調達スキームに関与していることを明確に認識している。だがこれはバグではない。実際にはバブルだ。そして間もなくそれは崩壊する。つまりOpenAIの本質的な手法とは、Oracleのような企業に実際には持っていない資金を投資し、オラクルはOpenAIが約束した資金なしでAIデータンターを建設している。さらにオラクルはOpenAIの代わりに建設中のデータセンターで使用するためのチップをNvidiaから購入する。そしてNvidiaは自社の主要顧客であるOpenAIに投資している。これによりOpenAIが今後もNvidiaからチップを購入し続けることが保証されるのだ。ブルームバーグが作成したこの図を見たことがあるかもしれない。これは米国のビッグテック企業間の近親相姦的な関係を「循環融資」と呼ばれる仕組みで示している。
実際の収益を生み出す代わりに、多くの企業が資金を再利用し、互いに回している。例えば、友人A、B、Cが部屋にいて、友人Aが友人Bに100ドルを渡すとしよう。次にBがCに100ドルを渡す。そしてCがその100ドルをAに返す。ここで元々の100ドルが戻ってくるわけだ。皆が100ドル稼いだと主張できるが、実際には誰も金を稼いでいない。これは単なる循環融資スキームだ。そしてこれが米国の巨大テック企業が行ってきたことだ。OpenAI、Nvidia、Oracle、CoreWeave、Intel、ⅹAI、Microsoftも含む。
そしてこれらの企業のほとんどはAIでそれほど多くの金を稼いでいない。Nvidiaだけが本当に莫大な利益を上げている。なぜならNvidiaは新たなデジタルゴールドラッシュでシャベルを売っているからだ。
このスキームは持続不可能だ。いずれ破綻するだろう。なぜならOpenAIは利益を上げていない。むしろ赤字だ。サム・アルトマンは認めている。OpenAIが今後8年間でデータセンターに1.4兆ドルのコミットメントをしていると。1.4兆ドルだ。それなのに彼はOpenAIの年間収益は約200億ドルと見積もっている。これは実際、議論の余地がある。おそらく収益を誇張しているのだろう。しかし仮に200億ドルという彼の言葉を信じたとしても今後8年間だけで1.4兆ドルの負債を抱えている。その資金は一体どこから調達するつもりなのか?一方、公開されている実際のデータによればOpenAIは資金を浪費している。OpenAIは非公開企業であるため内部財務の多くは公開されていない。しかしマイクロソフトは上場企業だ。そしてマイクロソフトはOpenAIに多額の投資を行っている。マイクロソフトの決算報告書によればOpenAIは四半期で120億ドルの損失を出している。これが今後8年間で1.4兆ドルの負債を抱える企業だ。サム・アルトマンはOpenAIが収益を大幅に増加させ、2030年までに数千億ドルの収益を上げると主張しているがそれは純利益ではない。2030年までに収益として得られるはずの利益でもない。ではその収益はどこから生まれるのか?現実にはChatGPTの利用に実際に料金を支払う者はほとんどいない。2025年10月時点で、OpenAIの損失は収益の約3倍に達した。ChatGPT利用者の95%は1円も支払っていない。無料版を利用している。ChatGPTはOpenAIの継続的収益の約70%を生み出している。つまりOpenAIの収益の95%は無料ユーザーに依存している。ではOpenAIの計画は、最終的に無料版のChatGPTを廃止し全員に有料化を強いることか?しかし競合がいる。もしユーザーにChatGPTの有料化を強制すれば、人々はGoogleのGeminiやAnthropicのClaude、DeepSeekやその他中国製代替サービスを利用するだろう。まさにこのためサム・アルトマンは米国政府にChatGPTの中国競合を禁止するよう求めている。彼らは競争を望んでいない。彼らのビジネスモデルは当初無料だったサービスを提供して独占を確立し、それが普及して生活の一部になった時点で突然、無料版を廃止するか大幅に制限し、全員に利用料を支払わせるのだ。アルトマンがシリコンバレーの億万長者ピーター・ティールをスタンフォード大学に招き、独占擁護の講演をさせたのもこのためだ。これがOpenAIが当初計画していたビジネスモデルであり、独占を確立して世界中の人々に新たな封建領主への貢ぎ物を強制するつもりだった。
しかし中国の競合企業がAIモデルをオープンソース化するという決断が、独占の可能性を完全に潰した。これがまたシリコンバレーとワシントンが激怒している理由であり、彼らが中国に対して冷戦2.0を仕掛けている大きな要因だ。とはいえこの問題に関して言えば中国が米国とのAI競争でリードしているのは米政府の支援を懇願するシリコンバレー企業による誇張ではないと思う。彼らには利害関係と動機があるが同時に、中国にはいくつかの大きな優位性があり、米国は近い将来、特定の分野で中国に追いつくことは到底不可能なのだ。
特に顕著なのが電力供給である。フォーチュン誌は米国のAI専門家が中国を視察した旅を追った興味深い記事を掲載した。彼らは衝撃を受け、米国が電力網の問題によりAI競争で事実上敗北したと説明した。先程、OpenAIが10月に米国政府に送った書簡を検証したがOpenAIの最大の懸念の一つは、まさに電力網における中国の優位性だった。
OpenAIが米国政府に送った書簡にはこう記されている。「2030年までに米国を追い抜きAI分野で世界をリードするという目標を追求する中で、中国はエネルギー生産において確かな勢いを築き上げ、発電容量を産業競争力の基盤と位置付けている。2024年、中国は429ギガワットの新規発電容量を追加した。これは米国全体の電力網の3分の1以上、世界の電力増加量の半分以上に相当する。米国が追加したのはわずか51ギガワット、12%に過ぎない」。
OpenAIはこの現象に米中間の「電子格差」と呼んでいる。そしてOpenAIは米国政府に対し、この電子格差の解消を最優先課題とするよう懇願した。繰り返すが、彼らが中国の優位性を誇張するのは、米国政府にさらなる資金提供と支援政策の実施を促すためという既得権益に基づく行動であることは明白である。そしてOpenAIの主張は完全に真実だ。中国の電力供給能力が米国を大幅に上回っていること、そして中国の発電量が毎年着実に増加している一方で、米国では数十年にわたりほぼ横ばい状態であることは紛れもない事実なのだ。2024年時点で、中国の発電量は10,000テラワット時を超えているのに対し、米国はわずか4,000テラワット時強だ。つまり中国は既に米国の2倍以上を保有し、なおも成長を続けている。ただし、米国の総人口は中国の4分の1に過ぎないことは付記しておく。一人当たり発電量で見れば、実は米国が中国を上回っている。しかし一人当たりデータは別として、平均的な米国労働者階級が一人当たり発電量が多い事実から実際に恩恵を受けているわけではない。なぜなら米国ではAI企業のデータセンター利用により気料金が急騰しているからだ。平均的な米国都市の電気料金はここ数年で急騰した。2010年代はほぼ横ばいだった。2022年にOpenAIがChatGPTをリリースし、大規模言語モデル(LLM)が広く普及したことで価格が急騰した。2021年12月時点では、アメリカ人は平均で1キロワット時あたり14セントの電気代を支払っていた。わずか8か月後の2022年8月には、それが1キロワット時あたり17セントに上昇した。そして2025年6月までに、1キロワット時あたり19セントになった。一方、中国の一般家庭が平均で支払っている電気料金はアメリカ人の半分以下だ。中国では平均8セント/kWhであるのに対し、アメリカでは18~19セントを支払っており、この数値は急速に上昇し続けている。これは中国では電力網が国有企業によって運営されているためだ。中国は社会主義体制であり、電力網、金融部門やインフラ全般、運輸、通信そして一部の重工業と同様に、全てが公有だ。これらは巨大な国有企業によって運営されており、その存在目的は中国国民の経済的利益に奉仕し、国を発展させることであって、利益の最大化ではない。米国では公益事業が大部分民営化され、電力網は多くの州で民営化されている。これらの企業は利益の最大化を図っている。中国のような社会主義体制が公共財として提供する電力供給とは異なるのだ。ちなみに証拠によれば、平均的な労働者階級のアメリカ人にとっての電力料金は今後下がるどころか上昇する一方だ。それは単にAI技術を開発する巨大テック企業の貪欲な需要によるものだけではなく、ブラックロックのようなウォール街の資産運用会社が電力会社を買い占め、数多くの州で送電網を買い占めてきたからだ。これが彼らのビジネスモデルであり、シリコンバレーだけでなくウォール街でも行われている。彼らは競争を望んでいない。独占を築きたいのだ。電力網ほど独占的なものがあるか?家に電気を供給する別の選択肢があるわけじゃない。だからブラックロックやウォール街の運用会社が電力網を買い占めれば、電気料金を大幅に引き上げられる。電気代は天井知らずに跳ね上がるだろう。彼らは選択肢を持たない一般労働者から搾取している。
繰り返すが、これがアメリカ資本家のビジネスモデルなのだ。シリコンバレーの億万長者寡頭政治家ピーター・ティールが誇らしげに認めた通りだ。彼らは競争を望まない。ピーター・ティールは資本主義は競争ではなく独占だと自慢した。平均的なアメリカ人の電気代が急騰している状況を考えると、アメリカ政府のとるべき対応は、あらゆる種類のエネルギー源、特に再生可能エネルギーを利用して、電力網の近代化と拡張に大規模に投資することだろうと思うだろう。そうすれば、気候変動にも対処でき、一石二鳥だ。しかし、トランプ政権はまったく逆のことをしている。ドナルド・トランプは再生可能エネルギーに対する政治的戦争の一環として、主要な太陽光発電プロジェクトを閉鎖している。つまり、彼は実際に米国の電力網から発電容量を奪い取っているわけだ。これは、電気料金をさらに上昇させることになる。同様にトランプは、風力発電プロジェクトに対する米国政府の支援を数億ドル規模で打ち切り、太陽光発電に加えて風力発電も攻撃している。そしてトランプは国連総会で狂ったような演説を行った。風力発電はすべて中国の陰謀であり、実際には機能していないと虚偽の主張をしたのだ。しかし現実には、中国は世界の他の国々を合わせた2倍もの風力および太陽光発電容量を実際に建設している。2024年時点で、中国の風力・太陽光発電容量は339ギガワットであるのに対し、米国はわずか40ギガワットだ。中国の8倍以上であり、毎年大規模に拡大を続けている。ではなぜトランプ政権は、米国で電力危機が起きているこの時期に、太陽光や風力プロジェクトを停止させるのか?それはトランプと米国政府が化石燃料企業の利益に忠実に奉仕しているからだ。だからこそトランプは化石燃料企業のCEO、クリス・ライトを米国エネルギー長官に任命した。彼は以前、石油・天然ガス企業で環境破壊をもたらした米国のフラッキング(水圧破砕法)を監督していた。
これらの全ての証拠を見れば、米国政府がウォール街やシリコンバレー、そして米国政府の政策を実質的に決定する億万長者の寡頭支配者たちの利益のために、平均的な労働者階級の米国人を傷つける自滅的な政策にどう関わっているかがわかる。そして米国経済が多くの人が思っているよりもはるかに弱いことが明らかになる。そして現状は、この株式市場における巨大なバブルの継続的な膨張に大きく依存している。米国株式市場史上最大のバブルだ。2000年に崩壊したドットコムバブルよりも大きく、1929年に崩壊し大恐慌を招いた株式市場バブルさえも上回る規模である。そして今日見られるこのバブルは、ほぼ完全にAIをめぐる誇大宣伝と、米国がAI競争で優位に立っているという考えに依存している。しかし証拠を客観的に見れば、米国が優位ではなく中国がいくつかの重要な優位性を持っていることを示唆するものは多い。これが、一部の企業幹部や有力な米国ビッグテック企業が恐怖に駆られ、バブルが崩壊した際に政府に支援と救済を懇願する理由なのだ。
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