No. 1470 恩寵に向かう

恩寵に向かう

COVID-19で失敗し、いまそのデータはクラウスとその仲間に災いとなって戻ってきている

by James Howard Kunstler

世界経済フォーラム(WEF)別名ダボス会議は、コロナウイルスのパンデミックにより3年近く中断していたが、先週スイスのアルプスの村で2022年の会議を開催した。クラウス・シュワブ、ビル・ゲイツ、そしてクラウスの悪質な召使、ユヴァル・ノア・ハラリ博士だ。彼はアドルフ・アイヒマンの逆バージョンで「人間はハッキングできる動物だ」と宣言したことで有名である。肉切り包丁で、という意味だろうか?

シュニッツェルのスカーフを巻いてクルーグをガブ飲みするこのチンピラたちはいったい何様のつもりなのだろう?ピート・ホグワロップの不滅の言葉を借りれば、誰が彼らをこの組織のボスに選んだのだろうか?

誰も選んでないその人たちが、この広くて回り続ける世界を文字通り乗っ取ろうとしている。実際、その口ぶりからすると、彼らは、騙されやすい人と、ハラリ博士がこの地球のエコノミークラスに乗っている大勢、と呼んだ“価値のない”“役に立たない”我々を乗せた地球をすでに乗っ取ってしまったようである。どうやら我々は不時着することになりそうだ。

「グレート・リセット」がシュワブ博士の脳内で最初に幻視されたのは何年も前のことだったが、当初はトランスヒューマニズムのきらめく門まで、のんびり散歩するような形で2050年に予定されていた。ところが気候変動などの影響もあって2030年に繰り上げられた。米国の政治を逆行させる怪物、ドナルド・トランプが登場すると彼らはパニックに陥り、リセットを2023年にリセットした。今、表面的には今年のダボス会議は礼儀正しく振舞っていたが、ここ古いニューワールドにおいて、彼らはかなり慌てているように見える。

なぜそうなったか?ひとつには、クラウスがコントロールした世界経済の破壊と、今年11月の米国中間選挙の間の接戦のなかで自分たちにとってうまくいかないことに彼らは気づいたのだろう。2022年の攻勢における彼らの重要なプロジェクトだったウクライナ戦争もうまくいっていない。彼らはロシアを難航させ屈服させることでプーチン氏を失脚させようと考えたようだ。信じられないかもしれないが、プーチンはWEFが資金を提供している宣伝担当者が津波のような中傷を浴びせても、なぜか彼は意外にも西洋文明の擁護者なのである。そう。驚くべきことでしょう?(神は不思議な方法で働く。しかしダボス会議のギャングたちは神を信じていないのだ)。

彼らの鳩時計の世界では、自分たちは「専門家」だから中の歯車の歯を数えるので精一杯なのである。ここで、機械論的世界観の中心的な誤謬の1つを紹介しよう。それは、「物事を十分に測定すれば、それを制御できるようになる」というものだ。彼らの愛するデータに背くものがファイザーの金庫から漏れ出ている。COVID-19は失敗し、データは今クラウスたちの尻を直撃している。特にワクチン作戦を担当するはずで世界を飛び回っているビル・ゲイツ准尉は無謀な発言をしまくっているために、人々は彼が行くすべての国の街灯に目を向けている。

それゆえに、世界中でWEFの手先が必死になって検閲を試みているのだ。特に米国では、WEFによってその地位についた「ジョー・バイデン」の下、それがどの程度うまくいっているかを見てみよう。ジョー・バイデンは足手まといの木彫りのインディアン人形で、愚かで敗者で不道徳な米国の解体作業者内閣のトップにいる。歌う検閲官、ニーナ・ヤンコビッチ(Nina Jankowicz)をバカげた構想である情報統制委員会に任命したことほど愚かな政府権力行使を見たことがあるだろうか?タイムズスクエアで大型ビジョン広告を出して「政府は最悪」とサイケデリックなピクセルで点滅させたほうがまだましだ。

しかし世界経済の崩壊は急速に進んでいる。すべての崩壊に共通することだが、いったん崩壊が始まると誰もそれを止めることはできない。あらゆるもののサプライチェーンが破壊され、その影響は甚大である。例えば、トラックからの窒素酸化物の排出を抑えるために使用されるディーゼル燃料用のアンモニアベースの化学添加剤が不足しつつある。EPA(米国環境保護庁)の新しい規則では、トラックのエンジンに亜酸化窒素の濃度を記録するコンピューター・センサーを設置することが義務付けられている。もし、亜酸化窒素の濃度が高すぎると、センサーは自動的にエンジンを停止させる。その結果、トラックは走らなくなる。さらにその結果、何も配達されなくなる。最終的に、あなたは餓死する。

WEFは他の角度からも飢餓プログラムに取り組んでいた。ウクライナとロシアの戦争は世界の小麦の供給量を30%程度も削減し、世界の主要産地からの肥料の輸出を抑制するために計画されたものである。ロシア、ウクライナ、ベラルーシ。北アフリカの人々よ、君達にアラブのピタパンはないのだ! (そしてイリノイ州カルメットハイツの皆さんはチョコレートケーキはお預けだ!)

一方、エイズの原因となるHIVウイルスの発見者である著名なウイルス学者の故リュック・モンタニエ博士が死の直前に、mRNAコロナ「ワクチン」を注射された人の100%は2年以内に死ぬと予言したことを思い出してほしい。そう、そうなのだ、かなり厳しいことを言っているのは分かっている。しかしこれは彼の専門家としての意見であり、彼はその職業のトップにいた。不快ないら立ちのもとになるようなことを私が思い出させて申し訳ないが、そうなのだ。

この大混乱を生き延びた私たちには、いろいろと面白い驚きが待っているが、最も大きな驚きはWEFのグレート・リセットは、事態が落ち着いたら、その彼らの壮大で全体主義的で究極的に邪悪な人間プロジェクトのモデルは、意味、目的、恵みのある世界の驚くべき魔法に屈して、無残にも失敗するだろうということだ。私は冗談を言っているのではない。神は、私が何度も示唆してきたように、いたずら好きかもしれないが、それでも神であり、クラウス・シュワブのような偽メシア主義の技術者気取りが彼の輝かしい創造物に手を加えることは良しとしないのである。

 

Careening Towards Grace