No. 1926 肉なし、乳製品なし、そして服は年に3着

No meat, no dairy, and three outfits a year

サディク・カーンのロンドン計画へようこそ

https://vnexplorer.net (September 16 2023)

 

Sadiq Khan

場面を思い浮かべてほしい。あなたは仕事からやっと家に帰ってくる。車で帰ったのではない。自家用車はもう存在しないのだから。仕事着を脱ぎ、おそらく1年に3着買うことが許されている新しい服のうち、より快適な1着に着替える。

そして夕食を食べに階下に行く。仕事をするとお腹がすくのはよいことだ。でも肉と乳製品はメニューにないことをお忘れなく。その代わりにすべてを忘れて空想にふけるのもいいけど、3年に1度の短距離往復フライトのノルマを昨年夏に使い果たしてしまったことを思い出すだけだ。

これが、サディク・カーン(ロンドン市長)が議長を務める、2030年までに温室効果ガスの排出量を半減させ世界の気温上昇を1.5℃に抑えるという極端な対策を提唱する、世界的な都市市長会議C40が夢見るネット・ゼロの未来という過激なビジョンである。

ロンドン市長はもちろん気候変動に積極的だ。彼が8月に行ったUlez超低排出ガスゾーン(ロンドンの大気汚染を減らすために決められた超低排出ガスのゾーン)の拡張は、影響を受ける企業、不利な立場にある市民、自警団の破壊者からの大きな批判に直面した。

カーンはスピードを緩める気配はない。今週、ロンドン市内の道路で、時速40マイル(64キロ)の制限速度を時速20マイル(32キロ)に引き下げる計画が発表された、

C40におけるカーンの影響力は議長職を超えている – Victoria Jones/PA Wire

2021年12月からカーンは、6大陸96都市の市長で構成されるC40を率いている。調査や会議の開催、「気候変動行動計画」の策定などに時間を費やしているC40は、もともとは2005年に当時の労働党ロンドン市長ケン・リビングストンによって設立された。

翌年、ビル・クリントン元米大統領が設立した同様の団体と合併し、現在の理事長は米国の大富豪マイケル・ブルームバーグである。そのウェブサイトには、他のいくつかの政府、慈善団体、多国籍企業に混じって、英国外務・英連邦・開発局が「主要な資金提供者」として掲載されている。

カーンが副議長を務めていた2019年、C40はリーズ大学とコンサルタント会社のArupに、2030年までに都市が排出量を削減する方法という驚くべき調査を依頼した。「進歩的」で「野心的」な目標設定が焦点としたのは、市民の消費習慣だった。

その過激な提案には自家用車の廃止、さらには肉と乳製品の消費禁止、新しい衣料品の配給を年3着までとすること、短距離の往復航空便を3年に1便に制限すること、なども含まれた。

また、建築における鉄鋼とセメントの使用を削減し、木造建築の割合を大幅に増やすことも提案した。これは、より多くの住宅を建設することで住宅危機を解決しようとする試みに大きな制約を与えることになる。

カーンはこれらを実行することを提案してはいない。しかし、彼を批判する人々にとってこの報告書は、ネット・ゼロや気候変動に関して一般市民が耐えられないような急進的な立場を保持する、選挙で選ばれたわけでもない自称団体の「C40」を象徴するものである。

自動車運転の活動家で来年のロンドン市長選の改革派候補者であるハワード・コックスは、C40を非民主的な “グローバルな準政府組織”と呼び、もし当選すればロンドンをそこから撤退させるつもりだという。

ネット・ゼロ・ウォッチのディレクターであるアンドリュー・モンフォードにとってそれは、「理性から切り離された」ものであり、ブラックリー・アンド・ブロートンの労働党議員であるグラハム・ストリンガーは、その政策は社会の最貧困層に不釣り合いな影響を与えると主張している。

しかし、こうした「野心的な」目標を提示すると同時に、報告書自身は「全面的な採用を提唱するものではない」と主張している。生産工程がはるかにコストと資源を効率化しない限り、この目標は実現不可能だからである。

代わりに報告書は、都市が「反省」するための「基準点」であり、自らの消費習慣を決定するのは「最終的には個人次第」である、としている。これは私たちの生活を一変させるネット・ゼロ政策の提唱者たちが、それが実際には機能しないことを受け入れていることを示唆している。

議会でネット・ゼロの精査グループの委員長を務めているトーリー党のクレイグ・マッキンレイ議員は、「自動車ユーザーに悲惨な思いをさせたばかりなのに、サディク・カーンは人々の生活を無惨にする新たな方法を企んでいるようだ」と言う。

クレイグ・マッキンレイ議員「サディク・カーンは、自動車運転者に悲惨なUlez拡張を押し付けたばかりだが、人々の生活を無惨にする新たな方法を企んでいるようだ」 – Yui Mok/PA

ネット・ゼロのための権威主義的、悲惨主義的なアプローチはもうたくさんだ。私たちに必要なのは、技術革新によって人々がより豊かになり、同時に環境に優しくなることだ。より貧しく、より寒く、より飢えるのではなく。

C40におけるカーンの影響力は、彼の議長職を超えている。11名からなるマネジメントチームのうち5名は、ロンドン市長府やグレーター・ロンドン局(GLA)のOBである。

ガバナンスとエグゼクティブ・エンゲージメント担当マネージング・ディレクターのアンナ・ビーチは、ボリス・ジョンソン政権下でロンドン初の気候変動行動計画の策定を支援し、気候ソリューションとネットワーク担当マネージング・ディレクターのキャシー・サザーランドは、2018年のロンドン環境戦略で市役所のプロジェクト・マネージャーを務めた。

コーポレート・サービス担当マネージング・ディレクターのジュリエット・カーターは、かつてGLAで人事を担当しており、副事務局長のケヴィン・オースティンは、ともにカーン当選前にGLAの渉外チーフを務めていた。エグゼクティブ・ディレクターのマーク・ワッツは、かつてケン・リビングストンがロンドン市長を務めていた時代に上級顧問を務めていた。

C40のウェブサイトに掲載されているスタッフのプロフィールによると、このマネジメントチーム以外の従業員は279名で、全員が環境に配慮した厳しいオフィス体制に置かれている。社内文書ではメモ書きやToDoリストであっても紙の使用を禁止し、カラーインクや片面印刷も禁止している。

C40が提唱する対策には、往復フライトは短距離で、3年に1回というノルマも含まれる – AFP/Getty Images

飛行機やタクシーは「例外的な状況」においてのみ使用が正当化され、代わりに電車での長距離移動を余儀なくされるスタッフには追加で代休が与えられ、会議やイベントではベジタリアンやビーガン向けのケータリングのみを提供するべきである。C40はこれらの方針についてコメントを拒否した。

「サディクのアプローチには2つの根本的な問題がある」と、サディックと同じ政党のストリンガーはこう説明する。「これは逆進性のある料金や税金に依存し、個人の選択を制限する。それは労働党が代表すべき、最も貧しい人々にダメージを与えるものだ。この報告書の政策は、低所得者や不利な立場の人々を罰し、産業に害のある負担をかける多くのネット・ゼロ政策と一致している」

ロンドン市長のスポークスマンは次のように述べた。「この報告書はサディクがC40の議長に就任するかなり前に発表されたものだ。また市長は誰に対しても、肉を食べるなとか、飛行機に乗るなと言っているわけではない。最も効果的な実行の道筋を決めるのは各都市である」

サディクはロンドンが2030年までにネット・ゼロを達成するという野心的な目標を掲げており、ロンドンは、住宅の断熱化、バスやタクシーの電動化、電気自動車のインフラ整備を進め、ヨーロッパの都市の中で最も多くの公共急速充電ポイントを設置している。

C40の広報担当者は言う:

この報告書は排出量に関する一般的な分析であり、特定のC40都市を対象としたものではない。都市が採用すべき計画ではない。どのような食品を食べるか、どのような衣服を好むかなど、ライフスタイルの選択は個人の自由である。

https://vnexplorer.net/no-meat-no-dairy-and-three-outfits-a-year-welcome-to-sadiq-khans-plan-for-london-s5396460.html