No. 1966 ウクライナとイスラエルはとても特別な民主主義国家  

Ukraine and Israel Are Very Special Democracies

by Ted Rall

私はジョー・バイデン、ウクライナとイスラエルへのさらなる資金提供をお願いしている。

多くの米国人がこう聞いてくる。「何百万人もの米国人が失業し、立ち退きを迫られ、飢えてホームレスになっているのに、なぜ自国民を無視して代わりに外国に何十億ドルも送らなければならないのだろうか」。その答えは、民主主義だ。我々は民主主義を守らなければならない。

ウクライナとイスラエルはただの民主主義国家ではない。特別な民主主義国家なのだ。

すごく特別な民主主義国家なのである。

例えば、ウクライナは地方選挙を行わない民主主義国家だ。今月、議会選挙があるはずだった、でも……そう、選挙はなかったし、これからもないだろう。心配しないでほしい。これは完全に合法である。なぜなら2022年2月にロシアとの戦争が始まった後、戒厳令が布かれ、ウクライナ憲法では戒厳令下での選挙を認めていないからだ。

ウクライナはあまりにも民主主義的なので、もう大統領選挙をする必要さえないのだ。ここでも戒厳令だ。誰が戒厳令を布告したのかって?それは、ずるいいたずら者のウォロディミル・ゼレンスキー大統領である。ゼレンスキーを終身大統領にするのだ。米国は機能不全に陥っており、下院共和党は誰が下院議長になるかで意見が一致しない。でもウクライナは合理的だ!この春に再選を目指すはずだった男が、その必要はないと自らそう言ったのだから!それはとても特別な民主主義なのである。

「戒厳令」という誰も定義できていない用語の下、民主主義国家のウクライナでは「国民投票の実施、ストライキの組織化、公共デモやその他の大衆的な集まりの開催が禁止されている」。特別なのだ!

ゼレンスキー終身大統領はこう指摘する: 「(戒厳令の)法律によれば選挙を行うことは禁じられている」。もちろん彼が一方的に署名した法律である。彼は法の支配にあまりにも熱心なため、法の支配を取り消すために一方的に作成した法を、一方的に取り消すことを拒否している。

誰もが知っているように民主主義を名乗るのに選挙を行う必要はない。戒厳令は別として、今選挙を行うには物流面で大きな問題がある。例えばゼレンスキーが負ける可能性がある!戦前にウクライナ人を対象にした最後の世論調査では、有権者の53%がゼレンスキーの職務遂行に否定的で、肯定的は38%だった。

また、他の候補者や政党がいない選挙は面白くない。ウクライナはすべての左翼政党を禁止しており、また、党首が自宅軟禁されている最大政党を含む11の政党も禁止している。気にしない方がいい。

仮にゼレンスキーの対抗馬となる政党や候補者がいたとしても、いないのだが、彼らは戒厳令の下では「国民投票の実施、ストライキの組織化、その他大規模なデモの開催は禁止」されているため選挙運動はできない。誰が選挙運動が必要なのか、それを誰が報道するというのだ?終身大統領閣下は新聞社に国家検閲を課し、野党のウェブサイトを閉鎖し、すべての野党テレビ局を閉鎖して自らの国営テレビ局に統合した。彼はそれを「統一情報政策」と呼んでいる。もうチャンネルを変える必要はないのだ!メディアアプリの月額利用料を払わなくていいのだ!

アメリカは2020年の選挙に140億ドル以上を費やした。ウクライナは非常に効率的な民主主義国家だ。彼らは一銭も使わない!私たちはこのケチな自由の象徴を守らなければならないのだ。

イスラエルについて言えば「安全、安心、ユダヤ人、民主主義国家」だ。まあ、それほど安全ではない。しかしウクライナと同様、民主主義国家である。イスラエルは非常に特殊な民主主義国家なのだ。

民主主義国家では投票権は市民に与えられた最も基本的な特権のひとつである。問題なのは、時に人々が誤った投票をしてしまうことだ。民主主義国家では国民とみなされるために必要なことは、その国で生まれ、その国に住んでいることだけなのだ。

この問題を解決するため、イスラエルは、イスラエルの「適切な」住民960万人のうち、最も優秀な人々だけが市民になれると決めたのだ。ガザに住む240万人のパレスチナ人や西岸に住む270万人のパレスチナ人は、俗に言う運が悪い人だ。しかし西岸に不法占拠している50万人のイスラエル人入植者は全面的に権利を持つ有権者である。

イスラエルに住む960万人のイスラエル人のうち、200万人はイスラエルのアラブ人で、50万人はユダヤ人でもアラブ人でもない。もし彼らと西岸入植者たちがイスラエルとパレスチナの統一国家でガザと西岸に住む510万人のアラブ人と一緒に投票すれば、760万人のユダヤ人と710万人のアラブ人がほぼ同数になる。

強すぎる民主主義

一方、2つの国家というシナリオの場合、510万人のパレスチナ人が自分たちの生存可能な国民国家を持つことになるが、これには別の問題がある。パレスチナ共和国は国連に議席を持ち、世界中に大使館や領事館を持ち、外国の報道局を持つようになるだろう。ジャーナリストや観光客は自由に行き来できる。パレスチナ市民は語るろう。イスラエルについて文句を言うだろう。今でも言っているが、人々は注意を払い、気にかけるようになるかもしれないのだ!

だからイスラエルにあるのは単品の民主主義だ。パレスチナ人はガザや西岸に閉じ込められ、人目にも触れず、心にも触れず、無国籍で絶望的で声もなく、イスラエルの占領下にありながら投票権もない。そしてイスラエルのユダヤ人「多数派」は中東で唯一繁栄している民主主義を享受している。

もし私たちがそれを米国で実現できたらどんなに素敵か想像してみてほしい!「赤い」州(共和党)を選挙権のない占領された無国籍強制収容所にするのだ。残りの沿岸部の「青い」州(民主党)はリベラルの楽園となるだろう。トランプはもういらない。妊娠中絶の権利を取り戻す。至るところに電気自動車の充電スタンドを作る。

イスラエルは民主主義を大きくしたのだ!

だから米国民の皆さん、私と一緒にウクライナとイスラエルを応援してほしい、2つのとても特別な民主主義国家を。

まだそれができるうちに。

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