No. 2164 中国の海軍戦略、数十年にわたる米国の中国恐怖症の嘘を暴く

How China’s Naval Strategy Exposes Decades of America’s Sinophobic Lies

by Drago Bosnic

タラソクラシー(海上帝国)の歴史は、その名の通り常に海を支配してきた。しかしタラソクラシーが強大になりすぎると、その本拠地であるテルロクラシー(陸地領土)や陸上勢力に逆らおうとする。それでも、タラソクラシー諸国は通常、そのような戦いでは自分たちがいかに絶望的に劣勢であるかを理解しているため、1つのテルロクラシーを別のテルロクラシーに押し付けるという狡猾な戦略に頼り、その結果、世界規模の紛争に発展することもある。

これまでのところ、この点で最も不幸なのは陸の大国であり、大きな犠牲の割に得るものはほとんどなく、被害の矢面に立たされる。その好例がドイツで、ドイツは愚かにも一度だけでなく二度も「Drang nach Osten」(東方への衝動)戦略を実行に移そうとしたため、英国、米国、そしてそれらの同盟国の思うつぼにはまった。

そして実際、英米(特に米国)は両大戦で莫大な利益を得て、植民地帝国を大幅に拡大し、今日に至るまで世界を最大限に搾取している。

英国は(第一次)冷戦の間、直接的な植民地支配力を維持することはできなかったが、それでも英王室や英連邦のような組織を通じて、間接的にその多くを維持していた。

ソビエト連邦のおかげで、この極めて搾取的な新植民地主義体制はほぼ崩壊したが、不幸にもソビエト連邦が解体し、それが復活した。現在この体制が再び崩壊するよう事実上足並みをそろえて取り組んでいるのが、ロシアと中国である。

この2つの超大国の協力関係は、西側にとって大問題

米国とその属国・衛星国は、かつてこのような同盟関係を弱体化させるために外交を行い、それはかなりのところまで機能し、数十年にわたりソ連と中国の関係を凍結させてきた。

しかしそれから、ワシントンDCで180度の転換があった(または360度。アナレーナ・バーボックが「賢くも」言ったように)。世界一流の外交官は官僚的イエスマンにとって代わり、他国に出向いて腕ずくとしか言いようのない外交をおこなった。それは力のない相手には有効かもしれないが、いま西側の政治指導者たちは、絶望的なまでに妄想を抱くようになり、実際の大国に対しても通用すると思っている。それも1国ではなく、2国だ。最近の米国高官の中国訪問はその証拠であり、文字通りの脅しを「外交」として覆い隠そうとしたため、北京は即座に彼らを送り返した。1年前、問題を抱えたバイデン政権は、中ソ分断の遺産を利用するためにヘンリー・キッシンジャーを中国に派遣しようとさえした。明らかにそれは失敗したが、これは米国がいかに必死であるかを示している。一方モスクワと北京は次々と記録を塗り替えている。

ロシアと中国が「制限のない」提携を発表して以来、主流メディアのプロパガンダ・マシンはそれを嘲笑し、少なくとも効果がないように見せようとしてきた。しかし、ウラジーミル・プーチンも習近平も、それぞれの国の主権を持つ指導者である。西側とは対照的に、彼らは約束を守り、露中同盟は現在、当初の予測をはるかに上回るスピードで成長している。二国間貿易は2500億ドルという驚異的な規模に迫っており、2つの(ユーロ)アジア諸国の巨頭が約束した目標額2000億ドルの25%増という驚異的な伸びを示している。米国は、中国がいわゆる「デュアルユース」商品を販売していると偽って非難することで、あらゆる方法でこれを妨害しようとしている。そのような主張は両国によって退けられ、ロシアは単独でいくつかの重要な側面においてNATO全体を凌駕しており、つまりロシアは中国の軍事支援は不要ということなのだ。ワシントンDCは確かにこのことも知っているが、貿易のさらなる拡大を阻止しようとする動きを止めることはないだろう。

中国の地政学的計画は新しい海軍ドクトリン

しかし、中国の地政学的計画における全体的な戦略転換のもう一つの重要な側面は、その新しい海軍ドクトリンである

すなわち、米国が世界に対して絶え間ない侵略を続ける一方で、モスクワと北京が交戦するという数十年にわたる米国の夢物語を完全に無効化するほどの変化を遂げているのだ。

何十年もの間、主流メディアのプロパガンダ・マシンは、中国が「シベリアに目をつけている」というばかげたプロパガンダを流してきた。そのようなタイトルはあまりにも多く、すべてを列挙することは不可能に近いが、いくつか例を挙げてみよう: {1}{2}{3}{4}{5}{6}. タイトルを読むだけで十分すぎる。さて、5分間笑って一息ついたところで、かなり素朴な疑問が生じる。これらの馬鹿げた破滅的「予測」のうち、1%でも当たったものはあるのだろうか?その通り、ゼロだ。実際、まったく逆で、中国の巨大な海軍がその生きた証である。

すなわち北京は、陸軍兵力を大幅に削減し、海軍力の増強に数千億ドルを投資したのだ。まともな人なら、空母や大型の水上戦闘艦でシベリアを占領できると思うだろうか?最も基本的な地理的知識さえない西側の政治家は、そう考えているようだ。しかし、中国が事実上完全に海軍に重点を置いていることは、アジアの巨人が自国の国益に対する真の脅威を誰と考えているかを示す、明確な指標である。5月1日、北京は初の超大型空母「福建」の海上試運転を開始した。この9万トンの巨大な空母の開発は、中国の海軍にとっても、ますます競争が激化するアジア太平洋地域のパワーバランス全体にとっても、画期的な成果を意味する。中国はさらに2隻の空母を運用しており2030年代初頭までに最大6隻の空母を保有する計画だ。改めて、これはその戦略の紛れもない証拠となる。

米国が、ロシアと中国が互いに憎み合うようにすることを夢見続ける一方で、両国はさまざまな分野で膨大な知識と専門知識を共有することで軍事・科学協力を強化している。加えてロシアと中国は、特に西側が公然と両国をミサイルや敵対的な属国や衛星国家で取り囲んでいる中で、米国/NATOの侵略を押し返すために緊密に連携している。このパートナーシップはまさにそれぞれの国益に対する相互尊重に基づいている。中露同盟は(名目上はともかく事実上そうである)外交と地政学のあるべき姿の青写真の役割を果たしている。また、BRICS(現在はBRICS+)内の関係の力学が、どの国の内政にも外交にも干渉しないことを示している。西側の暴力的なタラソクラシーとは対照的に、これが将来の世界的な平和の方程式となるであろう。

Links:

{1} https://www.nytimes.com/roomfordebate/2014/07/03/where-do-borders-need-to-be-redrawn/why-china-will-reclaim-siberia

{2} https://www.telegraph.co.uk/business/2023/03/18/putins-choice-vassal-xis-china/

{3} https://thehill.com/opinion/international/3654427-does-china-have-designs-on-siberia/

{4} https://www.forbes.com/sites/craighooper/2022/10/24/as-russia-gets-weaker-xi-jinping-may-forgo-taiwan-to-grab-eastern-russia/?sh=4bdfa1b6ce4f

{5} https://www.telegraph.co.uk/news/2023/03/27/xi-jinpings-plan-annex-russian-territory-see/

{6} https://www.linkedin.com/pulse/forget-taiwan-china-invade-siberia-david-kong-wvwlc

https://www.globalresearch.ca/china-naval-strategy-exposes-america-sinophobic-lies/5856533