Apocalypse Still Unspooling
「気候変動」を突き止めた。それは、ライターとマッチを手にした、黒いパーカーを着たレシーダ在住の28歳の男だ。 ―ピーチ・キーナン
by James Howard Kunstler
「人生は芸術を模倣する」とオスカー・ワイルドは皮肉を込めて言い放った。これは、人間の状態を洞察した鋭い洞察である。いかにもハリウッドらしい。オスカーの時代に深夜トーク番組がなかったのは残念だ。80年以上の歳月を要したが、ついにネイサン・ウェストの小説『イナゴの日(The Day of the Locust)』(1939年)のクライマックスで描かれた終末的なロサンゼルスの焼失が現実のものとなった。夢の都市は燃え盛る悪夢と化した。この大惨事の影は、今後何年にもわたって米国の生活を暗くするだろう。
理想主義的なWokeの民主党員たちを、現実主義的な思考システムに戻す最善の方法が彼らの家を焼き払うことだとは誰が知っていたのだろうか?パシフィック・パリセーズにある9割の富裕なショービジネスの人々は民主党に投票した。彼らは「カオスの党」(民主党)の政策に全面的に賛成しており、特に多様性・公平性・包括性(DEI)や、謎の外国人たちの流入を許した国境開放に賛成だった。
今、X(ツイッター)には、謎の人々が峡谷の残骸をスクーターや車でまわり、価値のあるものを略奪しているという情報が飛びかっている。警察は、サンフェルナンドバレーの端でケネス・ファイヤーと名付けられた最新の火災の原因と疑われるトーチを持つ謎の移住者を捕らえる様子をビデオで捉えている。DEI(多様性、公平性、包括性)を誇るロサンゼルス市消防局の消防士たちは、残念ながら近隣の消火栓に「水が入ってなかった」ため消火活動ができなかった。そういうものなのか? 消火栓は定期的に水の妖精によって水が満たされるようになっているのか?
ロサンゼルス市長のカレン・バースは、ジョン・ドラマニ・マハマ新大統領の就任式に出席するため西アフリカのガーナに飛んでいたため、火災の初期対応に立ち会うことができなかったことはすでに周知の事実である。しかし、彼女はなんとか時間内に駆けつけ、くすぶるマリブの廃墟を弔うことができた。カリフォルニア州のニューサム知事は、CNNの災害専門家のアンダーソン・クーパーとともに煙に包まれた路上で、あたかも状況を管理しているかのようにふるまい、実際にはまったく制御できていない状況を誤魔化そうとした。知事は森林や低木の管理のまずさについて批判されている。最近、ニューサムは、トランプからカリフォルニア州を守るために、2500万ドルの予算を確保する法案の可決に尽力している。同じ2500万ドルで、ロサンゼルス郡周辺の雑木林の伐採作業員として年間5万ドルの賃金で500人を雇用することができたはずだ。 ただしそれは、もし彼がカリフォルニア州刑務所の作業班を活用しない場合だが。
「ジョー・バイデン」も、ジョシュアツリー国立公園の南、ロサンゼルスから125マイル離れたモハーベ砂漠にあるチャックワラ国立記念碑という新しい国立記念碑の設立を発表するためにこの町にきていた。しかし、彼はニューサム知事と有益な電話会談を行い、マリブをより良く再建するための連邦政府の資金援助を約束したのだった。カロライナ山脈でテントで今でもキャンプ生活を続けている人々はこのニュースを聞いただろうか。同じ週、バイデンははウクライナへの5億ドルの追加支援も発表した。「アメリカ・ファースト」がなぜトランプ氏の当選を手助けしたのか、まだ疑問に思っている人はいるだろうか?
今後数か月、数年間にわたり、家族が耐えなければならない被害の規模と程度はいくら強調してもし過ぎることはない。その理由の一つは、最近、多くの住宅所有者の火災保険が打ち切られていたことだ。何十年にもわたる懲罰的な官僚主義により、山火事が発生しやすい地域では保険料の値上げが難しくなっていたため、オールステートのような企業は州での事業を辞めることを決めた。そのため、数千軒の失われた家屋の多くは全損となる。1960年代に建てられた質素な住宅でさえ、パシフィック・パリセーズ、ハリウッド・ヒルズ、マリブ・ビーチといった地域の人気が非常に高かったためその多くは数百万ドルの家屋である。中流階級の人々の中には、これらの住宅に全財産を投じていた人もいる。
コメディアンでポッドキャスターのアダム・キャロラは、住宅保険に加入していたとしても、あるいはハリウッドの超富裕層俳優であったとしても、再建がどれほど困難であるかを鋭く突いた動画を公開した。彼は、カリフォルニア州で新しい建物を建設しようとする誰もが直面する、環境保護局のさらなる厄介なハードルも含め、ロサンゼルス郡の許可プロセスが著しく妨げになっていることにスポットライトを当てた。また、考えてみてほしい。同時期に、1つの地域でこれほど多くの住宅の建て替えを行うのに、何千もの有能な建築請負業者がどこから集まるというのか? 結論から言えば、かつての中流階級や富裕層の人々の多くは、おそらく今後何年もホームレスとなるだろう。この話は、まだ聞いたことはないはずだ。
また、この災害が映画業界にどのような影響を及ぼすのかあなたは気になるだろう。ロサンゼルスのショービジネスは、あの大規模火災が起こる前からかなり長い間、窮地に立たされていた。Wokeの経営陣がWokeの映画を制作したことで、映画の上映や流通の重大な変化、脚本家や俳優のストライキ、映画技術者の超過激な労働組合などによる被害が十分にあった。ロサンゼルスで映画ビジネスが始まったのは、おもに美しい地中海性気候によるものだった。年間を通じて屋外での映画撮影が可能だった。映画業界は長年にもわたってひそかにカリフォルニアから脱出し、バンクーバーやアトランタなどの場所に移転している。いま、この燃えさかる廃墟の中で、ショービジネスの関係者のうち何人がカリフォルニア州から悲鳴をあげながら逃げ出す準備をしているのだろうか?そしてこの局地的な災害が、今後より一般的な国家的な景気後退の前兆となる経済的影響はどの程度だろうか?おそらく、かなり大きいと思う。