No. 2502 トランプのアドバイザーはイランについて嘘をついているのか?

Are Trump’s Advisors Lying to Him About Iran?

by Mike Whitney

私は、イランへの攻撃は米軍にとって破滅的な敗北をもたらすと繰り返し主張してきた。私がそう考える理由はたくさんあるが、その最たるものが空母は過ぎ去った時代の遺物であり、同類またはそれに近い敵対国との戦争には耐えられないという私の長年の信念である。たまたま2002年、国防総省史上最大かつ最も高価な戦争ゲーム演習がこの仮説を検証することになった。コードネーム「ミレニアム・チャレンジ」と呼ばれる大規模な戦闘シミュレーションである。国防総省は2億5千万ドルという巨費を投じてこの演習を準備し、主に空母打撃群が大規模な水陸両用上陸部隊を護衛してペルシャ湾に上陸するというものだった。

海軍機動部隊はホルムズ海峡を通過した後、陸上弾道ミサイル、低空飛行する飛行機やヘリコプターから発射される対艦ミサイル、そしてとらえどころのない「高速艇」の大群を、船団に対して一斉発射した。この攻撃は艦隊の防衛能力を完全に圧倒し、ほんの数分のうちに機動部隊の19隻すべてが、2万人の水兵と海兵隊員全員とともに沈没した。

これは完全な大惨事で、国防総省の立案者たちにとって衝撃的な屈辱であったことは言うまでもない。問題は、米軍が2002年の支配の絶頂期から大幅に弱体化している一方で、イラン軍はあらゆるカテゴリーで格段に手強くなってきたことだ。

ペンタゴンのデスク・ジョッキーたちは「教訓を学んだ」と思いたいが、そうではないと確信している。帝国が終焉を迎えるこの時期に、アメリカがイランに対して戦争を仕掛けようとすれば、現実の結果は、少なくとも20年以上前のシミュレーションと同じような悲惨なものになると私は予想している。- ウィル・シュライバー{1}

ドナルド・トランプのアドバイザーたちは、イランへの先制空爆を開始するという彼の決断に劇的な影響を与える可能性のある重要な情報を隠している。トランプの想定、つまり、米国は大きな損失を被ることなくイランに壊滅的な損害を与えることができるという思い込みは、イランの最新鋭の防空システムや極超音速ミサイルの息をのむような改良についてトランプが無知であることを物語っている。以前の記事で述べたように、イランの並外れたミサイルと防空能力は、昨年のイスラエルとイランの一触即発の騒動の際に存分に発揮された。しかし、その結果は真実とは関係のない物語に仕立て上げられている。イスラエルに好意的なメディアは、イスラエルが攻撃面でも防御面でも圧倒的に優勢であったと信じ込ませようとしているが、実際には、どちらの面でも不十分であった。今回の戦闘でわかったことは、イスラエルの航空作戦はイランの高度な多層防空システムによって鋭く反撃された一方、イランの長距離極超音速弾道ミサイルの大部分は、イスラエル自慢の防空システムを切り裂き、無抵抗のまま目標に命中したということだ。この基本的な結果は、多くの信頼できるアナリストによって確認されており、主要な『ガーディアン』紙の記事にもこう書かれている:

衛星やソーシャルメディアの映像には、ネゲブ砂漠のネバティム空軍基地に次々とミサイルが命中し、少なくともいくつかの二次爆発を引き起こしている(イランの)ミサイルが映っている。映像を分析した専門家は、空軍基地に少なくとも32発の直撃弾があったと指摘した。大きな被害をもたらしたものはなかったようだが、イスラエルのF-35ジェット機を格納する格納庫の近くに着弾したものもあった。{2}

要するに、イランはイスラエルのあらゆる場所のあらゆる標的にミサイルを撃ち込む能力を持っており、イスラエルはそれを止める術を持っていないということだ。軍事アナリストのブランドン・ワイヒャートは、『Absolute Truth』のインタビューで次のように総括している:

そう、イランの脅威は進化しており、西側諸国の公式な立場にある誰もが同じ台本を読んでいるように見えるという事実は、私が数年前に警告したように、イランがイスラエルを脅かす重要な能力をかつてないほど進化させていることを物語っている。{3}(短いビデオ)

つまり、イランはこの地域の米・イスラエルの基地や重要なインフラに多大な損害を与える攻撃手段を持っているだけでなく、世界で最も進んだ最先端の防空手段も持っているのだ。

トランプはこれを知っているのだろうか?

いや、彼は知らない。トランプはイスラエルからの誤情報の犠牲者であり、彼のアドバイザーも同様だ。そして、その誤った情報が、将来起こりうる紛争のリスクと利益を客観的に秤にかける彼の能力に影響を与えている。彼は、イランはすぐに制圧され、屈服せざるを得なくなると考えている。しかし、それは昨年のイスラエルとイランの騒動を分析した結果、彼が導き出した結論である。われわれの調査はすべて、メディアによる出来事の説明は徹底的に信頼性が低く、深い欠陥があることを示唆している。それにもかかわらず、トランプはこの分析に基づいて戦争を決断したのである。

イランは紛争時にイスラエルの空軍基地をノックアウトする能力を見せた。
重要なこと:
どんなソフトなディフィート策も攻撃を防ぐことはできなかったということを人々は肝に銘じなければいけない:
– GPS/GLONASSスプーフィングやジャミングも役に立たなった
– 妨害工作もなかった
– 秘密の宇宙ベースの対抗システムもなかった
実際の戦争シナリオでは、イランは高精度のミサイルを小規模で硬化された目標に使用するだろう…{4}。

イランの驚くべき軍事力を考えると、テヘランは報復に出ると思うし、その報復の規模は、認識された脅威の大きさに比例するだろう。もしイランの指導者たちが、自分たちが存亡の危機(そして政権消滅の可能性)に直面していると考えるなら、「自分たちの命がかかっている」かのように対応するだろう。つまり、自分たちの保身を確保するために、あらゆる手段を講じ、どんな武器でも使うということだ。屈服するつもりも、白旗を振るつもりもない。彼らは「焦土化」し、死ぬまで戦うだろう。

トランプはこれらを全く知らない。なぜならトランプはイスラエルのために動くアジェンダ主導のメディアから得た情報に基づいて政策を決めているからだ。彼は戦争が「楽勝」で、自分にふさわしい賞賛と栄光が降り注ぐと考えているようだ。彼は、アメリカの軍事的優位性という最大の神話を打ち砕こうとしていることに気づいていない。

Links:

{1} https://twitter.com/imetatronink/status/1733182223933980872

{2} https://www.theguardian.com/world/2024/oct/05/escalation-with-iran-could-be-risky-israel-is-more-vulnerable-than-it-seems

{3} httpshttps://www.unz.com/subscribe/?domain=mwhitney://twitter.com/i/status/1842360706101805454

{4} https://twitter.com/Pataramesh/status/1842075445606408247

https://www.unz.com/mwhitney/are-trumps-advisors-lying-to-him-about-iran/