EU Blocks China’s Jet — U.S. Mocks It… Until China’s Response Stuns Everyone.
EU、中国製ジェット機を阻止 — 米国は嘲笑…中国の対応に皆が驚愕するまで
LEGITgeoNEWs (June 28 2025)
想像してみてほしい。非常に高度で慎重に設計された航空機を設計するとする。その航空機にはエアバス A320 など一流の欧米製ジェット機に使用されているGE社、サフラン社のエンジン、ハネウェル社のアビオニクス、ロックウェル・コリンズ社のレーダーなどが搭載されている。紙面上でこの航空機はすべての主要な技術基準を満たしており、世界で飛行できるはずだが、そうではない。エアバスやボーイングに対抗するために開発されたこのジェット旅客機C919は、まだ地上に留まっているというのが現実なのだ。
国際的に認定されたシステムを採用し、世界的な航空規則に準拠するために長年の準備を重ねたにもかかわらず、C919 は深刻な障害に直面している。EU航空安全機関(EASA)は最近、C919 の型式認証を延期した。これは、国際運航の開始に欠かせない重要な承認で、当初、承認はもっと早く下る予定だった。承認はさらに 3 年から 6 年遅れる可能性がある。これは単なる手続き上の問題ではない。世界中で話題になり一部のメディアはC919 の市場性を疑問視し、嘲笑した。しかしその皮肉の裏にはより深刻な問題があった。
世界の空へのアクセスを支配するのは誰か。これはエンジンやレーダー、パイロットマニュアルの問題ではない。権力の問題なのだ。どの飛行機が国際線運航を許可されるかを決める権限は誰にあるのかということだ。そしてエアバスとボーイングという2つのメーカーの確立された支配構造にある。本当の質問はこれだ。なぜ西側の認証を受けた部品で満たされたジェット機の認証が遅れているのか。この遅延はグローバル航空の未来に何を示しているのか。これはもはや単なる1機の航空機の物語ではない。これはより大きな地政学的競争であり、空の支配権を再編する可能性を秘めている。
中国はC919プログラムの初期段階からこの状況を予見していた。彼らは飛行機を製造するだけでは不十分だとわかっていた。国際的な安全審査を通過できなければ、エアバスやボーイングに挑戦することはできない。そのため中国はグローバルなルールに従ってすべてを開発するのではなく、C919 を欧米の航空機ですでに飛行実績のある部品で構成した。エンジンはGE社とサフラン社が製造しエアバス A320 neo で使用され、FAA と ESSA の両方の認証を取得しているもの、飛行制御システムはハネウェル、レーダーはロックウェル・コリンズ、燃料システムはパーカー・ハニファン、タイヤもミシュランなのである。つまりC919 は、世界的に承認されたブランド技術で組み立てられ、その技術はすでにヨーロッパと米国で毎日飛行している。ハードウェアだけではない。中国は2019 年に EU と二国間航空安全協定を結び航空機認証の相互承認に関する法的道筋を確立した。つまり、中国は外交的にも技術的にもあらゆる要件を満たした。しかしそれでもESSA は、C919 はさらに 6 年間の審査を受ける可能性があると言うのである。
商業航空は長年、2社による独占状態にあった。エアバスとボーイングが空を支配し、ほぼ全世界の市場を独占している。現在、ほとんどの乗客はこれらの2大巨人のいずれかが製造したジェット機で飛行している。これがまさに、C919が邪魔される理由なのだ。C919 はニッチな地域ジェット機ではなく、エアバス A320とボーイング737に競合するものであり、もし市場に参入し、たとえ少しでもシェアを取れば現代産業で最も利益率の高い2社独占を侵食し始める可能性がある。それが認証遅延が疑念される理由なのだ。
公式には、ESSAの決定は安全性とシステムテストに関するものだとされているが、より深く掘り下げてみるとそれは戦略的に一時停止させているように見える。なぜなら認証を取得すれば、C919は単なる輸出機ではなく、新たな選択肢、第三のプレイヤーとなる。特に開発途上国の航空会社は、突然、より安価で同等の性能を持つ代替案を手に入れ、エアバスとボーイングに価格引き下げやより良い条件の提示を迫り、市場支配の再考を余儀なくされる可能性がある。2人のシェフがグローバルなレストラン業界を支配している状況を想像してほしい。今、3人目のシェフが現れ、同じ材料、同じサプライヤー、同じ厨房衛生を使用している。しかし食品衛生検査官は、「あなたはあと5年待たないと料理を提供できない」と言ったとすれば、それは食品衛生の問題ではなく保護主義のように見えるだろう。
C919は単なる航空機ではない。それは航空業界が数十年にわたり運営されてきた方法に対する挑戦なのだ。認証の遅延は安全基準やパイロットマニュアルの問題だけではなく、経済力、技術的主権、そしてグローバルシステムが中立的な仲裁者として機能するのか、影響力のツールとして機能するのか、という問題である。中国がすべての規則に従ってもジェット機の認証を取得できなければ、それはハイテク産業に参入しようとしている他の国にどのようなメッセージを送ることになるのだろうか。
西側が議論と遅延に明け暮れる中、中国はただ待ってはいない。欧州の認証がなくても、中国は文字通りおよび比喩的に、C919を離陸させるための巨大な滑走路を持っているからだ。批判者はこの飛行機には買い手がないと言うかもしれないが、真実ははるかに戦略的である。まず中国は現在世界第2位の航空産業の市場である。IATAによれば2042年までに世界一になる見込みだという。今後20年間に中国は9,000機以上の新しい航空機が必要になる。これは世界需要のほぼ4分の1に相当する。つまり、C919がパリやニューヨークに着陸しなくても問題ないということだ。
中国国内市場だけでも組み立てラインをフル稼働で数十年間維持するのに十分なのだ。中国民用航空局(CAAC)の認証は取得しているので国営メーカーCOMACは、このジェット機を国内で制限なしに運航できる。中国東方航空は既にC919の引き渡しを受け、商業運航を開始した。公共の信頼を高めジェット機の運用実績を強化している。関心は中国だけではない。マレーシア、インドネシア、ベトナムなど、急速に成長する航空市場を持つ国々はC919を真剣に検討している。一部の国は既に、中国との二国間認証合意を模索しており、これにより、西側の規制当局を完全に迂回する可能性もある。エコシステムが形成されつつある。その中心は中国であり、西側の規制当局の影響力が弱まり、世界的な航空業界の重心がシフトする可能性がある。批判者は中国の航空戦略を嘲笑するが、C919は一部の国際空港への着陸が禁止されているものの、数千の他の空港での運航が承認されている。これがねじれ現象だ。
欧州が中国の航空機の承認を遅らせる一方、エアバスは中国への依存度を高めている。2019年以降、エアバスは世界の納入台数でボーイングを上回っており、中国では現在2,200機を超えるエアバス機が中国の上空を飛んでいる。中国の商業航空機の過半数を占め、中国はエアバス最大の単一市場となっている。この関係は販売だけでなく、エアバスは中国で6つの合弁企業を運営し、部品製造から最終組み立てまでをカバーしている。タンジンにある同社の工場では月産6機まで生産可能で、エアバス社のグローバルサプライチェーンの重要な一翼を担っている。これにより、欧州がC919の認証を無限に遅らせることは北京の報復リスクを冒すことなく可能か、という深刻な疑問がでてくるのだ。北京は脅迫を発する必要はない。ただ静かにCOMACジェットの承認を増やし、エアバスへの注文を減らせばよい。これは市場の引力だ。ヨーロッパは中国の航空機が西へ飛ぶことを阻止しているかもしれないが中国はエアバスの東方の成長を阻止する可能性がある。それは微妙なバランスであり永遠に続くわけではない。
これは似たような話を思い出させる。中国は欧米主導のシステムに参加しようとした。その勢いがちょうど増していた2014 年、中国と欧州宇宙機関ESA は共同ミッション宇宙飛行士の訓練、将来の宇宙ステーションの協力に関する計画を発表した。欧州の宇宙飛行士は中国で訓練も受けたが、2023 年、ESA は政治的圧力を理由にこの提携を密かに撤回した。また2000 年代前半、中国は衛星プログラムへの参加を試みた。当初は歓迎されたがワシントンからのロビー活動により中国はすぐに排除された。アクセスを拒否された中国は独自の衛星測位システム「北斗」を構築し、現在では 100 以上の国で運用されている。中国がルールに従って行動するものの、共同作業となると除外されるという明確なパターンがあるのだ。
今、C919 で同じシナリオが再び展開されるかもしれない。今回はどのように対応するのだろうか。中国の対応は怒りや大げさに騒ぐのではない。まず外国製のエンジンへの依存度を削減する。C919 は現在、GE とサフラン製のエンジンを使用しているが、COMACはすでに中国航空エンジン株式会社と新しい代替エンジン CJ100A の開発に取り組んでいる。運用が開始されれば、中国は外国の推進システムや欧米の承認を必要としななくなる。第二、国内市場をレバレッジとして活用する。中国は貿易戦争は必要ない。調達戦略にシフトするのだ。エアバスの注文を減らし、C919を注文する。第三に、欧米以外の地域と一帯一路イニシアチブを通じてグローバルな航空パートナーシップを構築する。その中には、EASA や FAA を完全に迂回して、中国の航空機認証を直接受け入れる国もある。これは最終的には、欧米主導の航空エコシステムと、中国とそのパートナーを中心としたもう一つのエコシステムという、二元的な構造を生み出す可能性がある。そしてC919の安全性の向上、コストの削減、国内および地域市場での実績を積み重ねていく。目標は認証だけではなく、信頼性である。ファーウェイがチップの禁輸措置を乗り切り、また「北斗」が独自の衛星に置き換えたように、C919 も対立ではなく適応力によって勝ち取っていくだろう。
認定の遅れは中国の航空機開発を一時的に遅らせるかもしれない。しかし、それは長期的には中国の航空宇宙産業の独立を加速させるかもしれない。C919はもはや単なる商業用ジェット機ではない。戦略的なシグナルである。中国はもはやテーブルの席を待つのではなく、自らの滑走路を築いているのだ。