No. 2611 ロシアを破壊せよ。失敗した?問題ない:中国を破壊しよう!

Destroy Russia. Fail? No problem: let’s destroy China!

by Pepe Escobar

 中国に対するハイブリッド戦争、そしてより大きな BRICS に対する戦争にすでに組み込まれている破壊的な「分析」と予測プログラミングの津波を過小評価してはならない

ワシントンD.C.のハドソン研究所が発表した非常に予言的なタイトルの128ページに及ぶ最新報告書『共産主義後の中国:ポスト中国共産党(CCP)中国に備える』{1}に注目してほしい。

このばかげたナンセンスに直面したとき、あなたは『Ni!』と叫ぶモンティ・パイソン風の騎士たちのように思い切りそれに反応してもいい。しかし間違えないように。彼らは真剣なのだ。米国のシンクタンク界は、政権交代の夢や実存的恐怖を何年も前から、非常に詳細に示唆する達人なのだ。

ロシアを複数の戦線で破壊するというランド研究所の報告書や、ペルシャ(実際はイラン)を解体するというブルッキングス研究所の報告書も同様だった。今、標的になっているのはBRICSにおける新プリマコフトライアングル(ロシア・イラン・中国)で最も強力な国、中国だ。

彼らは本気で中国での突然の政権崩壊がありうると信じている。CIAの前身であるOSS(戦略諜報局)が第二次世界大戦中に中国で行った作戦に言及し、「米特殊部隊(SOF)がCCP後の中国を安定化させるのに役立つ」と彼らは主張している。

中国恐怖症のゴードン・チャンはワシントンDCに「米国企業と市民を中国から撤退させる」よう助言し、米国の経済の重要分野から北京の「関連団体」を「排除する」よう求めている。

そして当然ながら「政権移行期の人権保護」を要求し、「民族間暴力、内戦、政治的報復を防止するため」に米国の介入、特に「広西、新疆、チベット、内モンゴル、寧夏」の5つの自治区に焦点を当てるべきだという主張も出ている。そうだ、チベットにディズニーランドを建設しよう。

カラー革命/政権交代作戦が軌道に乗れば、「ポスト共産主義中国は憲法民主主義を確立し、新憲法を制定できる」。もちろん、これらすべてを監督するのが米国で、「中国と台湾の関係」や「新国家の名称」まで定義するというのだ。

人民元国際化の高速列車

この「親切な破壊事業」に対する中国の市民の反応を中国のSNSであるWeibo、TikTok、Guanchaで観察してみるのも面白いだろう。この報告書は推奨される戦略政策として、もちろん真剣に受け止められはしない。認知的不協和の博士号を複数持つ者たちが仕掛けた、粗末な心理作戦/浅薄な宣伝に過ぎないのだ。

報告書は中国の世論ではなく半文盲の米国人に向けたものである。彼らはずっと24時間365日、悪の共産主義者、悪のロシア人、そして「アヤトッラー」の脅威について洗脳されてきた。

文明の衝突を小バカ者たちに説明するようなものである。

私は、我々が最近上海のGuanchaで行った対談をリアリストの対抗手段として提案する。その対談には、Huang Jing教授、Tricontinental創設者のヴィジェイ・プラシャード、そして私自身が参加し、カオスの帝国(米国)による中国およびBRICSに対する大規模戦争について語った。{2}

さらに、中国国際金融有限公司(CICC)のチーフストラテジストで、中国人民銀行傘下の国家外為管理局(SAFE)出身、プリンストン大学で博士号を取得した「帝国」の専門家であるMiao Yanlingの鋭い観察を加えよう。

Miaoは最近、北京大学で非常に興味深い講演{3}を行い、その内容は6月初めにCICCの報告書{4}として発表されている。

まず脱ドル化から始めよう。Miaoは、「多極的な通貨システムを構築するには、主要通貨発行国間の政策調整と為替レートの柔軟性が必要だ」と主張する。そして「かつて人民元の国際化を妨げていた 2 つの大きな障害、すなわち米国の高金利と貿易摩擦時の持続的な円安予想が、逆転し始めている」と述べた。

つまりこれからは、中国は世界貿易をレバレッジして人民元の国際化を推進する豊富な可能性を手にするということだ。

準備通貨として米ドルの地位を維持する米国の能力について、Miaoは「米国が技術革命をリードし続けることができるかどうか」と「連邦準備制度(FRB)の独立性や金融市場の自己調整・是正機能など、金融システムの優位性を維持できるかどうか」という2つの要因を指摘している。

しかし現在、加速しているのはむしろ「国際通貨システムの分断」だ。我々は、人民元が決済や『価値の保存手段』としての利用が増えることを予想すべきだ。これはすでにBRICS全体で起こっている。

Miaoはその重要な要因として、現在、人民元は低金利通貨であるのに対し米ドルは高金利通貨であることを指摘している。トランプ 2.0 のすべての国に対する関税が人民元の切り上げに寄与しているのだ。

この高速列車は今、駅を出たところだ:「機械、電子機器、新エネルギー機器などの分野における中国の製造強みを活かすことで」、中国はBRICS諸国とパートナー国に対し、人民元を「貿易決済に利用するよう促し、これにより『現実の貿易需要』に駆動される自己持続的なサイクルを創出する」ことを目指している。

このシステムのために、米国は政権交代をさせたいのだ。

彼らは決して学ばない。

ウクライナでの代理戦争における西側諸国の集団的屈辱からも、何も学ばなかった。ディープステートの旧来の有力者で、現在は引退し、OSS の栄光の日々をよく知る人物が、そのすべてを要約している。私たちの会話の関連個所の抜粋:

 米国とヨーロッパはすでにロシアと戦争状態にあり、敗北しつつある。米国はロシアに対抗するためヨーロッパに2万人の武装兵力を展開している。NATO軍はほとんど空想の産物だ。

ウクライナは、マッキンダー理論に基づくユーラシア大陸の支配を巡る米国の戦いの前線に過ぎない。米国はイスラエルとヨーロッパを同時に支援することはできない。自国の力を過信している。ヨーロッパに実質的な軍隊はなく、装備のほとんどは老朽化している。全部はったりだ。

彼はさらに次のように付け加えている。

 米国は ICBM や潜水艦ミサイルでしか到達できないように堀で囲まれているが、短距離の通常ミサイルで破壊できるヨーロッパはそれ自体、防衛不可能であることにヨーロッパ人は気づき始めている。ヨーロッパを 1 日で破壊するには核兵器は必要なく、ロシアのミサイルの雨を降らせば十分なのだ。

これと、イスタンブールでロシアの首席交渉官である歴史家メディンスキーがモスクワがEUと米国の新たな制裁を恐れているか尋ねられた際の回答を比較してみよう:

 これは我々、または交渉団の問題ではない。一つだけ言えるのは、1920年の革命と内戦後、再び歴史的な参照例を挙げると、我々は制裁だけでなくソビエトロシアに対する絶対的な外交的・経済的封鎖を受けた。誰もがだ!それでも我々は第二次世界大戦に勝利した (…) 今、ロシアの勝利を阻むものは何もない。唯一の疑問は、勝利の代償と、それを達成するまでに要する時間である。

ワシントンDCのシンクタンク界に、これは決して理解できないだろう。Made in China 2025計画の技術的成果(現在、それは明らかだ)を理解できないように。

はったりと驕り、政権交代への強迫観念——そしてもっと悪いことがある。もし米国の支配階級であるサイコキラーたちが、たとえ戦争をしても一方的な世界覇権を維持できないと最後に結論づけたなら、彼らは大切にしてきたシンクタンクの“報告書”を捨て、絶望からサムソン・オプション(核兵器の最後の切り札的使用)に頼るかもしれないのだ。

Links:

{1} https://s3.us-east-1.amazonaws.com/media.hudson.org/China+after+Communism+-+Preparing+for+a+Post-CCP+China.pdf

{2} https://www.guancha.cn/VijayPrashad/2025_07_24_784070.shtml

{3} https://substack.com/redirect/57770751-ef40-4c0e-a696-3d26e25cf520?j=eyJ1IjoidGdrenQifQ.2SqQSVeGe-IeEtcXI0xr1Evra9sHz-m6OKkABUAWW1o

{4} https://substack.com/redirect/254c64b6-878f-49bd-96e1-3390747107f2?j=eyJ1IjoidGdrenQifQ.2SqQSVeGe-IeEtcXI0xr1Evra9sHz-m6OKkABUAWW1o

Destroy Russia. Fail? No problem: let’s destroy China!