Donald Trump and the Downfall of the American Empire?
by Ron Unz
イランとの戦争が始まってから3週間が経ち、トランプ政権は明らかに絶望の淵に立たされている。
その背景には皮肉な経緯があった。2016年の大統領選に勝利した直後、トランプはイランとの既存の米イラン核合意を破棄した。この合意はウラン濃縮は民生目的であり、核兵器の製造に利用されないことを保証するために厳格な国際監視を課すものであった。米国が署名した厳粛な条約をトランプは反故にし、代わりに厳しい経済制裁を課し始め、イラン経済を締め上げた誰にもイラン産原油を買わせないようにしようとした。
ドルを基軸とする既存の世界金融システムを米国が掌握していることを踏まえると、この試みは概ね成功だった。年月を経て制裁は着実に強化され、イランの外貨収入の主な源泉であった石油販売は大幅に減少した。最終的にイランの石油はほぼすべて中国へと流れるようになった。購入に応じた中国企業は、米国の金融報復の影響をあまり受けない小規模な製油所だけだった。
そのため2025年、トランプはイランを締め上げていると自慢したが、これはかなりの程度において事実だった。イランは石油をほとんど販売できなかったため、余剰分は買い手が見つかるまでチャーターしたタンカーに積んで海上に留め置かれていた。
しかし、この経済的締め付けは、せっかちなトランプにとってはあまりにも遅すぎるプロセスであったため、先月末、彼はイスラエルと共同でイランへの全面的な軍事攻撃を行い、イランの最高指導部を殺害してわずか数日で完全な勝利をもって戦争を終結させられると確信していた大規模な爆撃作戦を開始したのである。
何十年もの間、イランは米国から攻撃を受けた時はペルシャ湾のタンカー航路であるホルムズ海峡を封鎖して報復すると警告してきた。そして何十年もの間、米国の諜報機関や軍事アナリストたちは、彼らがまさにその通りに行動する可能性が高いと確認してきた。エネルギー供給が途絶えれば、世界経済は壊滅的な打撃を受け、米国も他の国々と同様に被害を被ることになる。したがって歴代の大統領は皆、イスラエルおよびイスラエル・ロビーからの、米国によるイラン攻撃を求める激しい政治的圧力に断固として抵抗してきた。
しかしトランプは違った。彼は警告を受けていたものの、その重要な水路をイランが封鎖した場合の深刻な世界的影響のリスクは無視できる程度だと確信していた。何しろ彼とイスラエルのパートナーたちは、戦争に迅速に勝利し、石油輸送の途絶が影響を及ぼすはるか前に数日でイランを完全降伏に追い込むはずだったからだ。
彼の戦略にとって不幸なことに、そのような無鉄砲な楽観論は誤りであることが判明した。イランがホルムズ海峡をほとんどの石油輸送船に閉ざした後、供給の途絶により原油価格は瞬く間に1バレル100ドルを超え、世界経済に甚大な損害を与えた。深刻な世界的景気後退、あるいはそれ以上の事態が迫っているとの見方が強まった。
トランプは平時にイランへの制裁緩和を検討したことは一度もなかったが、戦時下でイラン人がアメリカ人を殺害している今、彼は制裁を緩和した。世界市場に追加の石油を供給しなければならないという切迫した必要性が他のあらゆる考慮事項を上回ったからだ。こうしてトランプ政権の当局者は20日の夜遅く、イランの売れ残った石油に対する既存の制裁をすべて解除すると発表し、友好国や同盟国に対し、イランの当初の希望価格の2倍を支払って購入するよう促した。
トランプ政権が引用した数字によると、これによりイランは戦争遂行に最も資金を必要としていたまさにそのタイミングで、150億ドルという予期せぬ巨額の収入を得ることになる。イランの年間軍事費はわずか80億ドル程度だったため、この追加資金は決定的な差を生む可能性がある。
私がこれまで読んできた歴史書の中で、激しい戦争の最中に自国の敵に巨額の資金を提供する国など聞いたことがないが、トランプ政権は数々の政治的「革新」で有名だ。
この最近の奇妙なイラン情勢の展開は、「戦争の状況が米国にとって有利に展開していない」ことを強く示唆しているが、なぜこのような局面に至ったのかを検討する価値はある。
トランプがイランとの戦争を決断すると、彼は進行中の和平交渉という策略を巧みに利用し、イラン人を一時的な安堵感という偽りの安心感に誘い込んだ。外交上の突破口は間近に迫っており、イランは米国との壊滅的な戦争を避けるため、大幅な譲歩を検討していた。当然のことながら、この重大な決定を検討するためにイランの最高指導部は一堂に会することを余儀なくされ、その会議こそが、米国の公式な宣戦布告となった奇襲ミサイル攻撃によって彼ら全員を殺害する好機となった。同時に、イランの全軍事施設と指揮系統を標的とした大規模な爆撃作戦が展開された。
主要国が敵国の最高指導部全員を暗殺することに成功して戦争を開始した歴史上の例を私は知らない。トランプはこの極めて革新的な軍事戦術が迅速かつ決定的な勝利をもたらすと確信していた。イランの86歳の最高指導者は家族のほとんどと共に殺害され、同国の政治・軍事指導部のトップ数十名も同様に命を落とした。ニューヨーク・タイムズは最も著名な犠牲者の一部を示す便利な図表を掲載した。
しかしその影響について、トランプは予想を見誤っていた。即座に降伏するどころか、激怒したイラン側は直ちに米軍の地域拠点に対して報復攻撃を仕掛け、トランプや他の誰もが予想していたよりもはるかに大きな損害を与えたのである。これには、同地域にある米軍の戦略レーダーの大部分が破壊されたことも含まれており、これらのシステムを再建するには数十億ドルの費用と数年の時間を要するだろう。実際、これらのレーダーは中国が独占するレアアースを大量に使っており、米国はもはや軍事目的でこれを輸入できなくなっていたため代替品の確保は極めて困難となる可能性がある。
もっと重要なことは、イランは以前から脅していた通りホルムズ海峡を封鎖し、石油輸送の突然の途絶により世界価格は即座に上昇し、世界的な経済危機への懸念が生じたことだ。
天然ガス輸出の約5分の1もこの戦略的水路を利用しており、海運ブローカーによると世界中の稼働可能なLNG運搬船の半数が現在ペルシャ湾内に閉じ込められている状態で、欧州のエネルギー価格はすでに60%急騰している。また全肥料の約3分の1も同地域から供給されていたため、まもなく始まる作付けシーズンを控え、専門家たちはこの突然の肥料不足が世界的な飢饉を招くのではないかと懸念している。
大口をたたくトランプは当然のように、戦争はほぼ終結し米国の完全勝利により石油はまもなく再び流れ出すだろうと吹聴した。しかしイラン側は同意していないようであり、ホルムズ海峡を掌握してタンカーやその他の貨物船の通過をほぼ遮断していたため、アナリストたちは次第にイラン側の主張がおそらく正しいと結論づけるようになた。
トランプは世界最強の海軍を指揮しており、米国の攻撃に至る数週間の間に2つの空母打撃群をペルシャ湾周辺に展開させていた。そこで原油価格が上昇し株価が下落する中、彼は繰り返し重要な海峡を通るタンカーを護衛するために軍艦を派遣すると言った。しかし実際にはしなかった。
ペンタゴンの彼の顧問たちは、もしそのような艦艇を派遣すれば、おそらく撃沈されるだろうと彼に伝えたのだろう。イランの海岸線は極めて険しく、全長1000マイル以上に及び、巧妙に隠された短距離ミサイル基地、ドローン発射基地、そして旧式の砲台が蜂の巣のように点在していた。イランはまた、対艦ミサイルを装備した水中ドローンや高速艇の完全な兵器庫も保有していた。イランはまさにこの軍事的な不測の事態に備えて、20年あるいは30年もの間準備を重ねてきたのだ。
YouTubeでのインタビューで知識豊富な軍事アナリストたちは米海軍の作戦を「自殺行為」と評した。彼らは、米海軍の最高指揮官たちが、そのような大統領の命令に従うことを承諾するのではなく辞任することを望んでいた。キャリアや年金を犠牲にしてでも、指揮下の多くの若いアメリカの兵士たちを死に追いやることを避けるためだ。無知な大統領とは異なり、これらのアナリストたちは、2000年代初頭の有名なシミュレーション演習について確かに認識していた。
我々が不運なイラク戦争の開戦準備を進めていた当時、ブッシュ政権を支配していたネオコン勢力はイランへの攻撃も強く求めていたがペンタゴンの「ミレニアム・チャレンジ2002」戦争ゲームは、そのような作戦が完全に破滅的になることを示唆していた。海兵隊のポール・K・ヴァン・リパー中将がイラン側の敵役を務め、その演習において彼は米空母をはじめとする我々の軍艦の大部分を沈めることに成功した。現実の世界であれば、その結果はわずか数日間の戦闘で2万人の米兵が死亡することにつながり、間違いなくわが国の歴史上最大の軍事的大惨事となっただろう。
その軍事演習が行われたのは四半世紀近く前で、イランが超高精度弾道ミサイルや強力なドローンといった現在最も恐るべき兵器を保有するはるか以前のことだ。つまり現在のイランは当時よりはるかに強大で、もしトランプがイランの封鎖を突破しようとする試みを強行すれば、我々の海軍部隊はおそらく、あのペンタゴンの演習が示唆したような壊滅的な打撃を受けるだろう。
実際、イラン側は米軍艦艇がホルムズ海峡に送り込まれ、沈没するのを待ち望んでいたため、イラン海軍の最高司令官は米駆逐艦に護衛を依頼できるタンカーやその他の貨物船の安全を公に保証することで米側の敵対者を挑発するほどだった。
米空母は、随伴する駆逐艦の集中した対ミサイル防衛システムによって守られていたが、それでもなお、さらに近づけば大きな危険にさらされることを恐れてイラン沿岸から数百マイルも離れた場所に留めていた。したがってホルムズ海峡に軍艦を派遣すればおそらく撃沈されるだろう。過去10年間、我々は2兆ドルをはるかに超える巨額を極めて高コストな海軍に費やしてきた。しかし、もしペルシャ湾の石油タンカーを守るためにそれを活用できないのなら、その海軍に一体どのような真の価値があるというのだろうか?
一方、イランは、イスラエルおよびアメリカの大使を追放した国の船舶に対し、自由な通過を許可することでこの戦略的水路を完全に掌握していることを示した。https://x.com/DropSiteNews/status/2031168808317080021?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E2031168808317080021%7Ctwgr%5E5602ab79ee32fa290597e3511935f6b97a59a1d8%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.unz.com%2Frunz%2Fdonald-trump-and-the-downfall-of-the-american-empire%2F
アメリカの誇りに対するさらなる屈辱的な打撃として、ウォール・ストリート・ジャーナルはイランが現在、戦争開始前よりも多くの 石油を輸出していること、また同盟国である中国向けの石油を積んだタンカーの通過も許可していると報じた。トランプは世界市場への石油供給を可能な限り維持しようと必死だったため、これらの問題に関してイランに自由裁量権を与えることを余儀なくされた。
これが紛争開始から2週間後の状況だった。イランは甚大な損害を被り、依然として執拗な攻撃を受けていたが、私は自身の記事でホルムズ海峡を掌握している限り、イランが明らかに戦争に勝利していると論じた。An Iranian Toll-Gate on the Strait of Hormuz?
この1週間の出来事は、戦術的な成功を収めることと戦略的優位を獲得することの違いを見事に浮き彫りにした。
主流メディアを通じて戦争を追っている大多数のアメリカ人にとって、注目は恐らくイスラエルによる数回の痛烈な打撃に釘付けになっていただろう
イスラエル人は間違いなく世界で最も大胆かつ熟練した暗殺者であり、おそらくその暗黒の術を人類史上かつてないレベルにまで高めている。同国で現在ますます広まっている伝統的なユダヤ教は、すべての非ユダヤ人を人間以下と見なしている。彼らは単に人間の姿をした獣に過ぎず、高位のラビたちは「千人の非ユダヤ人の命は、ユダヤ人の爪の先一つにも及ばない」とさえ言っている。この宗教的視点により、イスラエル軍は明らかに、米軍や他のほとんどの国の軍隊が抱える通常の制約から解放されているのだ。
イスラエルによる最初の奇襲ミサイル攻撃で最高指導者アリ・ハメネイとその家族のほとんどが暗殺された後、イラン側は彼の息子モジュタバを後継者に指名したが、これはおそらく象徴的な理由によるものだろう。両親、妻、子供、その他の親族が皆殺しにされた彼に、和平努力を支持する余地はほとんどなかったが、報道によれば彼自身も負傷していた。そもそも彼の政治的影響力はそれほど大きくないかもしれない。
その代わりにイランの最高指導権はアリ・ラリジャニが掌握したようだ。彼は長年の政治家であり、比較的穏健派で、米国との交渉による解決に前向きだったかもしれない。しかし、おそらくその理由ゆえにイスラエルは彼を標的とした。彼が娘の自宅を訪れていることを突き止めると、ミサイル攻撃を仕掛け、マンション全体を破壊し、彼と一部の家族、そして最大100人の不運な民間人を殺害したのだ。
ほぼ同時期に、イスラエルはイランの準軍事組織バシージ部隊の司令官およびイラン情報機関の長の暗殺にも成功した。
これらはイランにとって明らかに痛手であり、イスラエルにとっては極めて注目すべき戦術的成功であった。しかしイランは9000万人以上の人口を抱え、今や存亡をかけた戦争に巻き込まれている国であり、イラン指導者を暗殺したところで戦争の戦略的均衡が変わることも、最終的な結果に実質的な影響を与えることもないだろう。
第二次世界大戦中、アメリカが大日本帝国に勝利したのは、我々の工業力と天然資源がはるかに優れており、それによって遥かに大規模な戦力を戦場に投入できたからだ。仮に、日本による真珠湾への奇襲攻撃と同時に、フランクリン・ルーズベルト大統領、数名の閣僚、そしてワシントンにいる米軍最高司令部の大半が暗殺され、さらにその直後にルーズベルト副大統領やその他の重要な米国指導者たちも暗殺されたとしよう。こうした事態は国家間の力関係を変えることはなかっただろうから、戦争の帰結を大幅に変えることはなかったと私は考える。また、それによって米国人が日本との和平交渉をより熱望するようにもならなかっただろう。
したがって、イランの指導者たちに対するイスラエルによる極めて注目度の高い暗殺は、おそらく米国のメディア、特にFoxNewsとその信奉者たち、そして我々の当惑した大統領の想像力をかき立てただろうが、そうした標的を絞った殺害のどれ一つとしてホルムズ海峡の封鎖を魔法のように解除したり、イランのミサイルが米国の軍事基地やイスラエル国内の標的を攻撃するのを防いだりすることはできなかった。
イランによる封鎖が3週目に突入する中、原油価格は着実に上昇し、トランプは必死にもがき始め、原油の指標価格を1バレル100ドル以下に抑えようと試みたが失敗した。
ホルムズ海峡に派遣した米軍艦がイランによって沈められることを恐れたトランプは、NATO加盟国やその他の国々に代わりに艦船を派遣するよう繰り返し働きかけ、そうすることは完全に安全だと馬鹿げた保証をした。しかし、どの国もそんな馬鹿げたほど露骨な嘘には乗らなかった。その拒否のいくつかはかなり辛辣なものだった:月曜日、ドイツのボリス・ピストリウス国防相はトランプの支援要請を一蹴し、修辞的な問いを投げかけた。「ホルムズ海峡において、強力な米海軍が単独で成し遂げられないことを、ヨーロッパのフリゲート艦が数隻、あるいは十数隻で何ができるというのか?」
トランプは、イランの封鎖を打破するために中国に軍艦の派遣を懇願して完全に笑いものとなった。おそらく彼は、中国がイランの最重要同盟国であり、イランのミサイルが米軍基地を破壊することを可能にした標的データを供給していることを知らなかったのだろう。当然のことながら、イランは自国の石油タンカーをホルムズ海峡経由で中国へ送り続けており、他国にも同様の通行を許可している。
そして金曜日の朝、ウォール・ストリート・ジャーナルはサウジアラビアがイランがホルムズ海峡をさらに5、6週間封鎖した場合、原油価格が1バレル180ドルに達すると予想していると報じた。その水準になれば、米国のガソリン価格は1ガロンあたり3ドル上昇し、世界は深刻な景気後退、あるいは世界的な大恐慌に陥るだろう。
しかしその同じ日、ペンタゴンはイラン戦争の資金として追加で2000億ドルを要求した。これは彼らが戦争とイランによる封鎖が少なくともあと5、6ヶ月は続くと予想していることを示唆している。これら二つの期間を比較すれば、世界経済の完全な崩壊によって戦争が終結するかもしれない。
この時点でトランプ政権の当局者たちはパニックに陥り、イラン産原油に対する既存の制裁をすべて解除すると発表した。これにより彼らは自らが破壊しようとしている国に巨額の資金を供給することになった。これは、人類の戦争史において前例のない行動の組み合わせと言えるだろう。
トランプ政権にとって、この措置でさえ矛盾が十分ではなかった。さらに数千人の米海兵隊員とその水陸両用強襲揚陸艦が同地域に派遣され、イランの主要な石油積み出し拠点であるハルグ島を占領するために投入される可能性が示唆された。公言された意図は、そうした石油輸送を遮断し、それによってイランの収入を大幅に削減することにあった。
しかし奇妙なことに、そのニュース記事が掲載された同じ日にベッセントがイラン産石油に対するすべての制裁を解除したのだ。つまりトランプ政権のペンタゴンがイランの石油販売を最小限に抑えようとしていた一方で、トランプ政権の財務省はそれを最大化しようとした。これは正反対の政策が並置されたかなり奇妙な状況である。どうやら現在のアメリカ政府の指導部は、ウォルト・ホイットマンの『草の葉:に込められた詩情への、予想外の傾倒を露呈したようだ:
「私が自分自身と矛盾するというのか?
よろしい、たしかに私は矛盾する、
(私は広大だ、私は多数を内包している。)」
しかし、先週私が指摘した通り、約5,000人の海兵隊員がその目的地と思われる場所へ無事に到達できるとは到底思えなかったし、仮に到達したとしても戦闘で生き残れるとは思えなかった:
アメリカ陸軍は現代のドローン戦の経験が全くなく、強力なイランの兵器によって甚大な被害を受けるだろう。我々の最も厳重に守られた戦略レーダーさえ、これほど容易に破壊されたのだから、海兵隊がそれよりましな結果を得られる理由など見当たらない。
さらに、ハルグ島に到達するためにはホルムズ海峡を通過しなければならない。輸送船はおそらく沈没するだろうから、指揮官たちは十分な救命ボートを確保するか、あるいは部下が優秀な水泳者であることを確認すべきだ。イラン側は確実に生存者の救出に乗り出し、それによって数百人あるいは数千人の米軍捕虜を確保し、わが国にさらなる屈辱を与えるだろう。
一方、イラン側は地上戦において米軍と直接対決することを何よりも望んでいる:
https://x.com/sabra_the/status/2029623969171788158?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E2029623969171788158%7Ctwgr%5E34b057539b418eb7b8b4229b8238750a6df1aea6%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.unz.com%2Frunz%2Fdonald-trump-and-the-downfall-of-the-american-empire%2F
数日前、イスラエルは世界最大級に数えられるイランの重要天然ガス施設「パース」を攻撃し、深刻な損害を与えた。そこでイランは直ちに報復し、サウジアラビア、カタール、その他の国々にある同様の施設に同等の深刻な損害を与えた。その結果、原油価格は突如115ドルを超え、こうした攻撃と反撃が続けば天井知らずに高騰するのではないかという懸念が広がった。トランプはイスラエルが自分の同意なしに行動したと怒りを露わにしたが、それを信じる者はほとんどいなかった。
これらの重要な展開や現在進行中の戦争のその他の状況について、アメリカ生まれのイラン人学者モハメッド・マランディがグレン・ディーセン教授のインタビューで非常に説得力のある分析をした:動画リンクhttps://www.youtube.com/watch?v=AYLACkCWXRA&t=4s
戦争の引き金となったイスラエルとアメリカの最初の奇襲攻撃以来、アメリカの主流メディアはこの紛争を米国の戦術的勝利の連続として報じてきた。我々が暗殺した重要なイラン指導者や、破壊したイランの軍事施設を強調して。そうすることで彼らはトランプ政権の自慢げなプロパガンダを単に書き写しているに過ぎず、こうした個々の成功が戦争の行方を決定づける可能性について問うことは、通常なかった。
一方、私は主に戦略的・地政学的な問題に焦点を当てた。それらははるかに決定的であり、イランが優位に立っていると論じてきた。
マランディは著名なポッドキャスターから定期的にインタビューを受けており、先週私は、彼の状況認識や戦争の行方に関する見解がほとんどのアメリカのメディア評論家たちのものとは異なるが十分に説得力があると指摘した:
数日前のグレン・ディーセン教授との長時間のインタビューで、彼は、一時的な停戦というアメリカの提案は、単に将来的なイランへの攻撃の布石となるだけなのでイラン政府はこれを完全に拒否するだろうと言った。その代わりに、イラン側は中東における全く新しい現状の確立を求める要求が受け入れられるまで海峡封鎖と消耗戦を継続するだろう。その要求には、同地域から全ての米軍の完全撤退、イランに対して課されてきた数十年にわたる経済制裁の解除、そして現在の戦争を含む自国への攻撃の歴史に対する多額の金銭的補償の支払いが含まれる。
テヘランやその他のイラン主要都市には依然として米国の爆弾が降り注いでいたが、彼は実質的に米国とその同盟国に対して、戦争で敗北したことを認め、それに応じて和平を請うよう求めたのだ。
彼のシナリオではイランは重要なペルシャ湾の水路に対する恒久的な支配権を主張し、おそらくそれを利用せざるを得ない湾岸アラブ諸国の石油タンカーやその他の貨物船に対して通行料を課すことになるだろう。もしイランがアメリカを打ち負かし、この地域から追放すれば、中東の産油国を軍事的に支配する地域の覇権国として、我が国の地位に取って代わるだろう。彼らの金銭的要求は、おそらくアメリカが以前課していたものよりも負担が軽く、費用もかからないものになるだろう。そして、ペルシャ湾の資源に対する支配権によって、イランは世界で最も強力かつ影響力のある国家の一つとしての地位を確立することになるだろう。
また、SF小説『デューン』からの示唆に富む引用を紹介したブロガーについても言及した:
しかし、西洋の優越性に対する深く内面化された信念と、何十年にもわたるますます巧妙なプロパガンダによる麻痺効果のせいで、彼らには明らかなことが見えていない。すなわち、イランには世界経済を破壊する手段と意志があるということだ。私はこの戦争の初期に、小説『デューン』の一節を引用した——『ものを破壊しうる者が、ものを支配する』。そして我々が示してきたように、ホルムズ海峡を絞めることで、イランはエネルギーや肥料の供給を絞殺した——それだけでも深刻だが、それだけではない。我々はまた、多くの製造工程に不可欠な硫酸を例に、その他の重要物資への連鎖的な影響を指摘してきた。そしてこれから示すように、ホルムズ海峡のボトルネックは、海運全般にも甚大な混乱を引き起こしている。」
こうした見解のほとんど、あるいはすべては米国の主流メディアで報じられていなかった。その代わりに、メディアは単に「イランが相次ぐ大敗を喫している」という公式見解を流していた。
しかし先週末までに、トランプ政権の絶望感が強まっている兆候が顕著になり、米国のメディアは突如としてこうした他の可能性のある結果を考慮し始めたか、少なくともイラン側の見解を報じ始めた。
イスラエルと米国はイランのエネルギーインフラを繰り返し攻撃してきたが、イラン側も同様の報復を行っており、金曜日にはニューヨーク・タイムズがそれらの報復攻撃によって与えられた深刻な被害を詳述する記事を掲載した:
ウォール・ストリート・ジャーナルはもっと率直だった。土曜日、同紙の編集部は一面を埋め尽くす記事で、イラン側が勝利していると確信しており、戦争終結に同意する前に米国に莫大な譲歩を要求するだろうと説明した。冒頭の段落では、衝撃を受けた米国の読者に向けて、これらの事実が説明されていた:
ドバイ発――開戦から3週間たち、イラン政権は自らが優勢であると確信しており、今後数十年にわたり中東エネルギー資源に対するイランの支配を確固たるものにする和解案をワシントンに押し付ける力を持っているとのシグナルを発している。
私は予測については慎重を期すよう努めている。最近の記事ではイランがアメリカを打ち負かしてペルシャ湾から追い出し、地域の覇権国としての地位を奪うとは断言しなかった。しかしそうなることを可能性としては考えていた。私の見解がメディアの報道と完全に食い違っていたため、当然ながら、荒唐無稽な主張を広めたとして嘲笑された。
しかし、そのような結論に至ったのは私だけではない。ジョン・ミアシャイマー教授は間違いなくわが国で最も著名な政治学者の一人で、彼が共著した画期的な著書『イスラエル・ロビー』の出版から今年は20周年になる。その物議を醸した中心的な論旨は、日々のニュースの見出しによって完全に裏付けられているように思われる。
ミアシャイマーは断定を下す際には極めて慎重だが、ある重要なインタビューで、米国は明らかに戦争に敗れつつあると断言した。イランは米国を含む世界経済に与えうる損害において、紛争をエスカレートさせる上で絶対的な優位性を握っており、結末は私が示唆した通りのものになる可能性が極めて高いと述べたのだ。
動画リンクhttps://www.youtube.com/watch?v=kt07HqyZXm0&t=4s
アラステア・クルークは当初MI6の上級職員として、後に英国外交官として、数十年にわたり中東問題に携わってきた。昨日のディーセン教授との重要なインタビューで、彼はイスラエルと米国の戦争遂行計画が「完全に破綻した」と断言し、下されている奇妙で全く非合理な決定について説明した。
クルークは、イランがホルムズ海峡を通るすべての海上交通を恒久的に支配下に置き、その過程で米国のペトロダラー(石油ドル)を破壊するという長年の戦略をいかに慎重に展開しているかを説明した。サウジアラビアは、こうした封鎖の可能性をかねてより懸念していたため、石油生産量の約半分を紅海経由で輸送できるパイプラインを建設していた。しかしクルークは、フーシ派がイランの同盟国から要請があれば、その代替輸送ルートを直ちに遮断する用意があり、それによって米国とその最も重要な湾岸アラブ同盟国を詰み状態に追い込むことができると指摘した。
動画リンクhttps://www.youtube.com/watch?v=UlELBkB1bQE&t=7s
コリン・パウエルの長年の首席補佐官であったラリー・ウィルカーソン大佐は、長年にわたり米国の国家安全保障意思決定の最内輪に関与してきたが、最近のインタビューでほぼ同様の見解を表明した。実際、彼は、たとえイスラエルがイランに対して十数発あるいは二十数発の核弾頭を発射するという劇的な措置を講じたとしても、同国の極めて険しい地形が破壊的な影響を大幅に制限するだろうと示唆した。
動画リンクhttps://www.youtube.com/watch?v=Q3Hy-qVJB6A&t=5s
さらに、軍事技術の第一人者として数十年にわたり活動しているMITのテッド・ポストル教授は、イランは核保有の瀬戸際に立つ国家としてわずか数週間で10個の小型核弾頭を製造可能であり、核攻撃を含む全面攻撃を受けている最中でもそれを実行できると主張している。イスラエルは極めて小さな国であるため、その結果イランの報復攻撃はイスラエルのほぼ全人口を容易に殲滅しうるだろう。
トランプが現在抱えている深刻なストレスは、ホワイトハウスでの高市首相との会談におけるとんでもない振る舞いにも表れていた。日本は東アジアにおける米国の最強の同盟国で高市はここ数十年で最も親米的な指導者の一人だ。
米国のイランへの奇襲攻撃により日本は深刻な石油不足に直面している。あるジャーナリストがトランプに、なぜ日本に対し事前の通告を行わず、その状況に備えるための措置を講じさせる機会を与えなかったのかと問いただした。トランプの驚くべき返答は、真珠湾攻撃の成功から教訓を得たため、イランへの奇襲攻撃が最善だと判断したというものであった。この歴史的言及はほぼすべての日本人を激怒させ、最終的に対米同盟への忠誠を真剣に見直すきっかけとなりかねないほどの深刻な面目を失わせる結果となった。
動画リンクhttps://www.youtube.com/watch?v=XLcH2Fl-nfg
トランプは今やあらゆる軍事努力が行き詰まり、イランとの戦争において戦略的敗北に直面していることを認識したようだ。そこで3月22日の夜、彼は奇妙な投稿を行い、イランがホルムズ海峡の封鎖を直ちに解除しない限り、イランの最も重要な民間インフラを「壊滅させる」と警告した。
https://x.com/RapidResponse47/status/2035503643139436906
しかし、もし彼がそうすればイランの報復は避けられず、米国の湾岸アラブ同盟国にはるかに甚大な被害をもたらすだろう。6000万人の人口を抱えるこれらの国々はごく少数の極めて脆弱な海水淡水化プラントに完全に依存しており、もしイランがこれらを破壊すれば、これらの国々はほぼ居住不能な状態となる。イスラエルもまた、そのような攻撃に対して極めて脆弱である。
ダニエル・デイヴィス中佐は、この最新のトランプの危険な宣言を極めて懸念し、これについて論じる動画を早急に公開した。
動画リンクhttps://www.youtube.com/watch?v=4Im9bDWAoaQ&t=1s
トランプが奇妙な警告を発した直後、ラリー・ジョンソンの投稿はトランプがいかに気まぐれになったかを指摘した:
ドナルド・トランプのイランに対する立場はハリケーンの中の風見鶏を見ているようなものだ……つまり、あらゆる方向に激しく回転している。トランプ大統領の以下の発言を考えてみよ:
金曜日:「対話はできるが、停戦はしたくない。」
金曜日遅く:米国はイランとの戦争を「縮小する方向で検討中」だ。
土曜日早朝:Axiosは、トランプが「イランとの和平交渉の可能性」を計画していると報じた。
現在:「もしイランが48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければ、米国はイランの様々な発電所を壊滅させるだろう。」
…トランプは依然として、自らがイランに対して影響力を持っており、イランが戦争終結を熱望しているという誤った認識に囚われている。これは事実からかけ離れている。昨日、イスラエルと米国がイランの核処理施設を攻撃したのを受け、イランはイスラエルの核計画の本拠地であるディモナを激しく反撃した。
これらすべてが、私が先週の記事で警告した極めて危険なシナリオを構成している:
戦争が続けば、攻撃と報復の連鎖によってペルシャ湾のエネルギーインフラの多くが破壊され、長期的な供給不足を招く可能性が高い。
世界が直面する根本的な問題は困難なものだ。戦争終結に向けたイランと米国の目標は完全に相容れず、戦争が早急に終結しない限り、エネルギーインフラへの攻撃のエスカレーションはほぼ不可避となり、世界経済全体の将来に壊滅的な長期的な影響を及ぼすことになるだろう。
核攻撃に至るまで含めて、米国やイスラエルにイランに和平を強いる手段など何もないと私は考える。
同様に、イランが要求する条件――同地域からのすべての米軍基地の撤去、ホルムズ海峡の恒久的な支配権のイランへの譲渡、そして巨額の戦後賠償金の支払い――で米国に和平を強いることができるとも思わない。
しかし、私は数週間前から、中国にはこの戦争を終結させる力があると主張してきた:
1月初旬以来、私はこう主張してきた。もし中国が、自国の反乱省である台湾に対して空・海封鎖を宣言するという一歩を踏み出すだけで、その結果生じるAI用マイクロチップの輸出減少が、アメリカの巨大なテックバブルを崩壊させ、おそらく10兆ドルもの富が蒸発することになるだろうと。これは前例のないアメリカの金融崩壊を引き起こし、イランとの戦争からの完全な撤退を招くだろう。
ニューヨーク・タイムズは2月下旬にこう報じた:
当局者によると、中国による台湾封鎖は、同島で製造されるコンピュータチップの供給を遮断し、米国のハイテク産業を屈服させる可能性があるという……
「世界経済に対する最大の脅威、唯一の最大の脆弱性は、ハイエンドチップの97%が台湾で製造されていることだ」とスコット・ベッセント財務長官は先月、スイス・ダボスで開催された世界経済フォーラムで述べた。これは業界の推計を若干上回る数字だ。「もしあの島が封鎖され、その生産能力が破壊されれば、それは経済的黙示録となるだろう」…
そこで私は次のように続けた:
中国人は囲碁の達人だ。私は彼らがAIバブルによって米国の金融システムが極めて脆弱な状態にあることに気づき、中国がただ一石を正しい位置に置くだけで、一発の銃弾も撃たずに米国の駒の大半を盤上から一掃できると理解してくれることを願ってきた。
現在、米国の軍事力の多くが中東に展開され、イラン戦争で苦戦を強いられている状況下では、中国が行動を起こすのにこれ以上の好機は想像し難い。
したがって、ペルシャ湾のエネルギーインフラが恒久的に破壊される前に戦争を終結させて世界を救える唯一の国は中国なのだ。台湾カードを正しく切れば、トランプの虚勢にもかかわらず、彼を迅速かつ屈辱的な降伏へと追い込むような、米国金融システムの完全な崩壊を引き起こすことができるだろう。ドナルド・トランプはアメリカ帝国を破壊してしまったが、中国ならその崩壊が世界経済を巻き込むのを防ぐことができると私は考えている。
https://www.unz.com/runz/donald-trump-and-the-downfall-of-the-american-empire/