Seymour Hersh on the Mainstream’s Ukraine Narrative Shift
by Tyler Durden
2022年9月26日、バルト海の海底パイプライン「ノルド・ストリーム1」と「ノルド・ストリーム2」が密かに爆破された。今度の火曜日で1周年となる。それ以来、核兵器による第三次世界大戦レベルの悲惨な大惨事となる可能性があるとして、NATOとロシアが直接戦争を起こすという見通しはますます大きくなっている。
アメリカの伝説の調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュはその最新記事{1}の中で、「ヴォロディミル・ゼレンスキーのボロボロになった軍隊にもはや勝利のチャンスはないというのが現実だ」と率直に述べている。
以前は、ハーシュの結論と欧米の主要メディアの報道との間には大きな隔たりがあったが、今はそうではない。今週のEconomist誌を見てほしい:
これまでウクライナが「勝利した」、あるいは少なくともロシアを「押し返した」というバラ色の写真や楽観的すぎる報道を見続けてきた平均的なアメリカ人(そして日本人)にとって、この物語の不協和は特に衝撃的に違いない。少なくとも戦争が始まった最初の1年間は、そして夏でさえも、ウクライナ優勢というのが主要メディアの推進テーマであったからだ。
ハーシュは木曜日のサブスタックの記事で「キャリアの初期をソ連の侵略に対抗するスパイ活動に費やした」匿名の情報筋の言葉を引用した。その情報によれば、ウクライナの反転攻勢がゆっくりではあるが着実に進んでいるように見せかけようとする試みが最近も続いているが、真実はその逆だという。
「すべて嘘だ」とその情報筋はハーシュに語った{2}:
戦争は終わった。ロシアが勝った。もうウクライナの攻勢はないが、ホワイトハウスとアメリカのメディアは嘘をつき続けなければならない。
情報筋はこう説明した:
真実は、もしウクライナ軍が攻勢を続けるよう命じられたら、軍は反乱を起こすだろう。兵士たちはもはや死ぬ気はないが、これはバイデンのホワイトハウスが発信している虚偽に合致しないのだ。
この結論は、おそらく木曜日にゼレンスキーがバイデンと会ったときにある程度確認された。盛り上がりがない{3}と、私たちは以前、この雰囲気を言い表した。バイデンから発表されたのは、すでに承認された資金からわずか3億2500万ドルの軍事援助パッケージだけで重要な新情報は何もなかった。また、キエフのために承認された「限定的な」あるいは「わずかな」アメリカの長距離ミサイルについての言及もあった。
また、来年度のウクライナ支援240億ドルを承認するかどうかで、議会はまだ激しく意見が分かれている。これらのことは、タカ派のウクライナ支持者でさえ、敗戦国側にこれ以上何十億ドルも注ぎ込むことに警戒感を強めていることを強く示唆している。これによってモスクワとNATOの間のさらなるスパイラルと、果てしない死と破壊を確実にするだけかもしれないのだ。
以下はハーシュの情報筋が『Modern Diplomacy』誌{4}にまとめたものである:
「6月攻勢の初期に、ロシアの3つの手強いコンクリート防壁のうち、重く閉じ込められた最初の防壁かその近くにウクライナ軍の侵入があった。ロシア軍は彼らを引き寄せるために後退した。そして全員が殺された。」と関係者は言った。
戦車や装甲車におびただしい損害が発生し、数週間にわたって多くの死傷者が出て、ほとんど進展がなかったため、ウクライナ軍の主要部隊は、そう宣言することなく、事実上、攻勢を中止したという。ウクライナ軍が最近拿捕したと主張した2つの村は、「ビルマ・シェイブの看板2枚の間に収まるほどの小さな村」であり、看板とは第二次世界大戦後、アメリカの高速道路には必ずあった広告板を指している。
このように、ウクライナ軍にとって状況はこれ以上ないほど悲惨であると、キエフの支持者側には双方を交渉のテーブルに着かせようという意志はまだ見られない。しかし水面下で「秘密裏に」対話が行われているという報告は散見される。
一方、ウクライナは、ワシントンから直接の標的指定と情報提供を受けて、ロシアとクリミア国内の標的に対して、ますます危険な攻撃を続けている。金曜日に行われたセヴァストポリの黒海艦隊海軍司令部に対するストームシャドーのミサイル攻撃はその一例である。(ウクライナが現在主張しているように)ロシア海軍のトップ司令官{5}を殺害した可能性があり、これまでの戦争で最大のエスカレーションのひとつとなっている。
Links:
{1}{2} https://seymourhersh.substack.com/p/zelenskys-bad-moment
{3} https://www.zerohedge.com/political/bidens-lackluster-un-speech-only-briefly-focused-ukraine
https://www.zerohedge.com/geopolitical/seymour-hersh-mainstreams-ukraine-narrative-shift