No. 3025 最悪の1週間

One Bad Week

by Ron Paul

ピーターソン財団によると、米国政府の債務は今後6年以内に50兆ドルに達する見込みである。

トランプ大統領は、3回の大統領選挙戦すべてにおいて政府支出の削減を約束した。それにもかかわらず、議会の共和党と民主党の協力を得て政府債務を増やし続けている。

ワシントンD.C.の政治家のほとんどが政府債務の増加を支持していることへの懸念と、イラン戦争の継続による影響への不安から、長期国債の利回りが上昇した。利回りは2007年6月以来の最高水準に達した。この時もそれからわずか1年して2008年に大不況が始まった。(2008年の金融危機は1929年の世界恐慌以来の大不況とされている)

利回り上昇を受け、財務省は水曜日、利回り低下を目指し、当初予定していた額の少なくとも2倍の長期債購入を開始すると発表した。これにより長期債の供給量が減少する。財務省の介入により、当初は利回りが低下したが翌日には国債利回りは再び上昇した。

財務省と連邦準備制度理事会は、今後も低金利政策を維持するよう圧力を受け続けるだろう。なぜなら、金利がわずかに上昇するだけで、米国の債務返済額が大幅に増加する可能性があるからだ。

連邦準備制度理事会と財務省は金利を人為的に低く抑えることで、ドルの価値を弱めている。イラン戦争の結果として燃料価格が急騰していることも相まって、これが賃金の上昇が生活費の上昇に追いついていない理由である。給与が増えているアメリカ人でさえ、生活費の上昇に追いつけていないのが現状だ。

こうしたドル安の進行こそが、過去1年間にアメリカ人の29%が家賃や食料品などの支払いに「今すぐ購入、後払い」型のローンを利用した理由である。また、デジタル金融企業Achieveの調査によると、ドル安のもう一つの影響として、アメリカ人の53%が生活必需品の支払いのためにクレジットカードの残高を抱えているという。

英国の歴史家ナイアル・ファーガソンは、政府がいわゆる「国家安全保障」への支出よりも債務の利払いにより多くの予算を費やすようになると、帝国は危機に瀕すると主張している。この主張に対してトランプ政権は、あり得る中で最悪の解決策で応じているようだ。すでに膨れ上がっている軍事費をさらに大幅に増額し、「国家安全保障」への支出が国家債務の年間利払い額を上回り続けるようにしようとしているのだ。米国政府は、軍産複合体や海外介入にさらに資金を投じるのではなく、債務の継続的な増加を招いている支出の削減に注力すべきである。

アメリカの福祉・戦争国家は、その終焉を迎えつつあるようだ。現行体制の終焉をもたらす経済危機は、おそらくドルの基軸通貨としての地位の喪失を伴うだろう。これにより、ドルの価値は暴落する。こうした状況下で、アメリカ国民は、経済生活、私生活、そして他国との関わりにおいて、支配的な一党体制の左右両翼による権威主義を、ボランティア精神に置き換える機会を得ることになるだろう。

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