No. 3078 米国とイスラエルによるイランへの戦争は終わらせなければならない。

The US-Israeli War on Iran Must Be Ended. Here’s How

その方法はこうだ 

もし湾岸諸国が、自国の領土や領空をイランに対する新たな戦争には使用しないこと、そしてパレスチナ国家が樹立されるまではイスラエルとの国交正常化はあり得ないことを表明すれば、ワシントンとテルアビブの思惑は急速に変わらざるを得なくなるだろう。

Jeffrey D. Sachs・Sybil Fares

2月28日にイスラエルと米国がイランに起こした戦争は、終結したわけではなく、一時的な小康状態にある。大規模な戦闘は一時中断し、外交交渉は行き詰まり、双方は次の攻防に備えている。なぜ戦闘がまもなく再開されるのかを理解するには、この戦争を始めたイスラエルと米国の動機を理解する必要がある。どちらも平和を望んでいないのだ。イスラエルの指導部は中東の支配を求め、米国は世界に対する支配を維持しようとしている。単にこれらの目的を述べるだけでも、両政府が妄想の世界で動いていることが浮き彫りになる。

イスラエルの政治指導部は、イスラエルの存続はアラブ世界に対する軍事的優位性と、パレスチナ人の恒久的な服従または排除にかかっているという信念に囚われている。この信念は一種の集団的狂気であるが、それこそがイスラエルの政策を支配する教義なのである。イスラエルの指導者たちは平和が手の届くところにあるという事実を受け入れることができない。2002年のアラブ和平イニシアチブにおいて、アラブ諸国は1967年の国境線に基づくパレスチナ国家の樹立と引き換えに、イスラエルとの完全な国交正常化を提案したが、その提案は今も有効だ。ガザでのジェノサイドやパレスチナ人への憎悪、そして彼らをその土地から追い出そうとする動きの上に、平和を築くことはできない。しかし、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はまさにその道を選んだ。そして今、彼は、憎悪と殺戮のために宗教を歪曲するイタマル・ベン・グヴィルやベザレル・スモトリッチら「国民宗教派」の同盟者たちと共に、公然とその方針を掲げて選挙運動を展開している。

米国は、その衰えゆく権力に囚われている。イランは70年以上にわたり標的とされてきた。1953年、CIAと英国情報機関は、イランの石油を国有化したモハンマド・モサデク首相を、選挙で選ばれたにもかかわらず転覆させた。その後、米国はシャーを擁立し、1979年にイラン国民が政権を打倒するまで、その警察国家体制を支援し続けた。米国は、イランが米国の支配から逃れたことを決して許さない。米国は1980年代、サダム・フセインによるイランに対する殺戮的な戦争を支援し、その後40年間にわたり、経済戦争、秘密工作、サイバー攻撃、暗殺を繰り返してきた。ドナルド・トランプ大統領は2018年に2015年の核合意を破棄し、2025年6月にはイランの核施設を爆撃した。そして今年2月、イスラエルと連携して公然の戦争に突入し、最初の攻撃でイランの最高指導者を殺害した。

この狂気を止める唯一の方法は、アラブ世界が米国に対し、「もう十分だ(Enough is enough)」と伝えることだ。

ワシントンがイランに固執するのは米国の覇権維持のためだ。ズビグネフ・ブレジンスキーは『グランドチェスボード』(1997年)の中で、イランを5つの「地政学的要衝」の1つに挙げ、これらの国々は自国の力そのものよりも、その立地が重要であると指摘した。イランはペルシャ湾とホルムズ海峡を掌握している。ブレジンスキーは、中国、ロシア、イランによる「反覇権的」連合が台頭するのは、「米国が短視眼的にも中国とイランを同時に敵に回すような愚を犯した場合に限られる」と記した。そう、ワシントンはまさにそれほど短視眼的かつ無謀なことを行ったのだ。

戦争が再開される兆しは隠されていない。今週、ピート・ヘグセス戦争長官がイスラエルを訪問し、共同攻撃の再開について協議した。イスラエルの情報筋によると、その計画はイランの石油化学施設や核施設を標的としているという。ホワイトハウスは、11月3日の中間選挙までは米国がイランを攻撃しないと約束しているが、これは戦争のタイムテーブルを公表するもう一つの方法に他ならない。米国によるイランの港湾への海上封鎖は100日目を過ぎた。トランプは9月、イランが提案した7日間の停戦案を拒否したが、テヘラン側は依然としてその提案が有効であると述べている。

10月27日のイスラエル総選挙は事態に拍車をかけた。10月18日、トランプはネタニヤフを支持し、ネタニヤフが政権を握ってこそ、米国はイランに対して「仕事を完遂」できると述べた。10月21日、ディモナ(イスラエルが秘密裏に核兵器を製造した原子炉がある場所)での集会で、ネタニヤフは、イランの脅威を終わらせる唯一の方法は同政権を打倒することだと宣言し、その指令を軍、モサド、および治安機関に下したと語った。

イランが独自の結論を下したのは当然のことだ。イランの指揮官たちは、先制攻撃や、イランに対する作戦に利用されている近隣諸国の基地への攻撃を含む新たな攻撃戦略を発表しており、さらなる攻撃があれば世界的なエネルギー危機を招くと警告している。ホルムズ海峡での船舶への攻撃は、今月、過去最多を記録した。

これが、アラブ世界、とりわけ湾岸諸国が現在直面している現実である。湾岸各地に展開する米軍基地は、この戦争において安全を保障しなかった。それどころか、基地を受け入れた国々を標的に変えた。イランをこの地域の恒久的な敵と位置づけ、アラブ諸国に対しイスラエルの覇権を受け入れつつ米国の力の傘の下に身を寄せるよう促すという米国とイスラエルによる「分断統治」戦略は、この地域に戦争をもたらし、湾岸諸国に経済的損失を与え、パレスチナとレバノンでは大量殺戮を引き起こしたのである。

この狂気を止める唯一の方法は、アラブ世界が米国に対し「もう十分だ」と伝えることだ。アラブ諸国は、イスラエルの覇権を決して受け入れないこと、主権を持つパレスチナ国家が必ず設立されなければならないこと、そしてこの地域の安全保障はワシントンではなく地域協力によってもたらされるべきであることを宣言すべきだ。解決策としては、「アラブ和平イニシアチブ」にあるような二国家解決、あるいは一つの二民族民主国家、あるいは連邦制などが考えられる。重要なのは、それぞれ約800万人ずついるイスラエルのユダヤ人とパレスチナのアラブ人が、平和と安全、そして自己決定権のもとで暮らすことだ。あり得ないのは、イスラエルの残虐なアパルトヘイト国家が永続することだ。
その兆しは見え始めている。カタールは、湾岸協力理事会(GCC)加盟国、トルコ、パキスタンの間で地域対話を呼びかけており、カタール、パキスタン、オマーンは戦争を通じてテヘランとの仲介の道を閉ざさずにきた。こうした取り組みは、相互不侵略、航行の自由、そして最終的にはイスラエルも含めるべき核兵器禁止地帯を基盤として、イラン、湾岸諸国、エジプト、トルコ、イラク、パキスタンを含む恒久的な地域安全保障の枠組みへと発展すべきである。

アラブ諸国は自らが認識している以上に大きな影響力を持っている。もしサウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、およびそれらの近隣諸国が自国の領土や領空をイランに対する新たな戦争に利用させないこと、そしてパレスチナ国家が樹立されるまではイスラエルとの国交正常化はあり得ないと宣言すれば、ワシントンとテルアビブの判断は急速に変わらざるを得なくなるだろう。そして、イランとの戦争を嫌悪し、パレスチナを支持するアメリカ国民は、これを歓迎するだろう。

アラブ世界の恒久的な敵としてイランを位置づける、米国主導の「分断統治」の時代は終わった。たとえワシントンやテルアビブがそれを認めようとしなくても。アラブ諸国は、次の戦争が始まる前に、今こそそれを公然と表明すべきであり、そうすることで、この地域が自らの安全と平和を築く道を開くことになる。

https://www.commondreams.org/opinion/arab-states-end-iran-war