No. 2977 中国の「地下探査機」が深部で重要鉱物の膨大な新鉱床を発見

China’s “underground carrier” goes deep to find vast new reserves of critical minerals 

Inside China Business

工業用金属やレアアースの巨大な鉱床は地表から2キロメートル以上の深さに存在する。これらの鉱床の位置を特定するには超高出力アンテナが必要である。深部からこれらの金属を安全かつ大規模に採掘するには、掘削技術と材料科学における画期的な進歩が必要だ。中国は、アンテナと地球のリソスフェアの深部採掘を可能にする大型掘削機の両方を独占している。

今や世界中がレアアースの問題とその埋蔵場所を認識している。今世紀の残りの期間を支える最も重要な原材料の4分の3は「グローバル・マジョリティ」諸国にあり、これらすべての金属に対する需要は加速している。BRICS圏は拡大しており、その原材料の戦略的価値も高まっている。

そして、これらの国々がレアアース産業において支配的な地位を占めているという事実は、BRICS圏外の国にはできないような形で、彼らが協力し、技術や資本を交換できることを意味する。BRICSメンバーは現時点で自立しており、新たな国々が加盟するにつれ、その地位は今後ますます強固になっていくだろう。

つまり、「いわゆる先進国」はすでに大きく遅れをとっており、追いつこうと必死になっている。先ごろ終了したG7会合では、レアアースの輸入源を単一の国に60%以上依存させてはならないことで合意し、2030年を目標年として設定した。それ以降は、できるだけ早く50%まで引き下げることを目指している。

これらの目標は、特に中国を念頭に置いたものであり、とりわけNATO加盟国の兵器メーカーのためである。イラン問題やホルムズ海峡封鎖、貿易戦争といった諸問題が議題に上がったが、G7代表たちが合意できる唯一の議題がこれだった。問題に関しては、重要鉱物の供給源を多様化させる必要性について「加盟国はすべて足並みを揃えた」のである。

中国はこれらの鉱物の精製を掌握しており、そのうちのいくつかは独占状態にある。しかし中国はそもそも、世界の埋蔵量の大部分を保有する国の一つに過ぎない。

この問題こそが、ワシントンがグリーンランドの掌握に強い関心を寄せる背景にある。レアアースは磁石の製造に不可欠で、中国は永久磁石の分野でも独占的な地位を占め、その生産量は世界の他の国々の合計の9倍である。

そのため、企業はグリーンランドに進出し、鉱物権契約を締結し、ペンタゴンからの大型契約を獲得しようと狙っている。そして米国法の下では時間が迫っている。今から6ヶ月後には、請負業者は、中国、ロシア、イラン、北朝鮮で採掘、精製、分離、溶解、または生産されたいかなる材料も納入できなくなるからだ。

ペンタゴンは間違いなく、この規則について適用除外を求め、認められるだろう。世界中の防衛通信ネットワークからファーウェイの通信機器を「撤去・交換」する法律について行ったのと同じようにだ。1月1日の期限までに間に合うはずがない。しかし、この規則はペンタゴンのサプライヤーにとってトレーサビリティ問題を引き起こす。彼らは、兵器プラットフォームに組み込まれるすべての部品に含まれる金属の一つひとつについて、原産地を把握することが求められているのだ。

2つ目の問題は、いかにはやく十分な量の新たな供給源を確保するかだ。そして、グリーンランドから金属鉱石を運び出すのはあくまで第一歩に過ぎない。製造プロセスを開始する前に、分離や精製といった「厄介な中間工程」が待っている。

中国にも問題はある。世界の鉱物のほとんどは地表近くではなく、ずっと深い場所にある地質学者たちは、鉱床総量の85%、そして最大規模の鉱床はすべて、地球のリソスフェアの縁に沿って分布していることを発見した。それは上部マントルと地殻であり、地表から約170キロメートルも下にある。これまで地質学者たちはハンマーで地中を叩き、新しい鉱山の候補地を特定してきた。

しかし、今後必要となる量に対応するにはそれだけでは不十分だ。今後25年間で、ベースメタルの需要は、人類史上すべての鉱山からの総生産量を上回る見込みである。具体的に示すとこれが2022年というわずか1年間の世界の鉱業生産量だ。

鉄鉱石は26億トンだった。すべての工業用金属の合計は1億8500万トン。別の言い方をすれば、鉄鉱石の採掘――つまり製鉄――は、他のすべての工業用金属を合わせた量の14倍だ。そして、これらすべての工業用金属の生産量は戦略金属や貴金属の生産量の120倍もある。重工業、テクノロジー、防衛関連企業から最も高い需要があるのは、まさにこれらの金属であり、ここでもまた今後25年間でこれまでの歴史的な総生産量に相当する量を生産する必要がある。

それを実現する唯一の方法は、最大の未開発埋蔵量がある深部へ掘り進むことだ。中国地質調査所の推計によると、深さ2キロメートル以下には、アンチモンの埋蔵量が地表付近の5倍以上ある。タングステンの場合、地表付近に比べて深部には3倍の量が存在する。この3対1の比率は他の重要鉱物にも当てはまり、金、亜鉛、鉛については4対1となる。

だから中国はこれらを掘り当てるための新技術を開発している。この巨大なアンテナはニューヨーク市の5倍の大きさで、地表の深部にある鉱石やエネルギー源を特定するために使用されている。これまでに、世界最大の金鉱床や膨大な新規ウラン埋蔵量が発見された。中国の地質学者たちは、地表下500~2,000メートルの間に新たな鉱床を見つけるため、全国にこれらの巨大な無線電磁システムを展開している。出力と精度の間にはトレードオフがあるが、他の信号干渉をかき消すには高出力のシステムが不可欠だ。

世界中で実用化されている超高出力システムはすべて中国にある。つまり、深部の鉱床を探知する大型アンテナシステムについては、現在中国が独占している。しかし、問題はそれだけではない。

第二の課題は深部へ到達することだ。これは500トンのボーリングマシンで、深さ1キロメートルまで掘削するために使われる。採掘は深くなるほど速度が落ち、リスクも高まるため、鉱山技術者たちは別の方法を考案する必要があった。このマシンの試験中、硬い岩盤にぶつかった際、効率が半分に低下した。当初の案は岩盤を真っ直ぐ貫通することだったが、その後、掘削工具の角度を調整することで岩盤をより速く砕けることが分かった。次の問題は、砕けた岩塊をどのように運び出すかだった。それらを地表に運び出さなければならないが、6ヶ月間、技術チームはその方法を思いつかなかった。彼らは一時休暇を取って湖南省の公園を訪れ、2,000年前の灌漑システムを見た。そして鉱山にそれとそっくりなものを建設したのだ。今では、一度にトラック10台分相当の岩塊を運び上げている。

次に、坑壁が崩落するのを防ぐ方法を考えなければならなかった。掘削孔の壁はすぐに崩落しがちであるため、研究者たちは、地表から設置できるコンクリート補強システムを開発した。これにより、ドリルが地下への掘削作業を継続できるようになった。

これは産業規模での深部採掘であり、これまた独自の競争の場となっている。この作業を安全かつ大量に行える国々は、長期にわたる優位性を享受することになる。そしてここでも、中国の独占体制に再び直面することになる。

中国企業は4,000台以上のトンネル掘削機を製造しており、世界市場シェアの70%を占めている。また、中国は、地質学者に対し、どこにその掘削機を送るべきかを指示できる超高出力アンテナをすべて保有している。

そしてBRICS諸国が相互のパートナーシップの持つ利点を改めて思い起こそう。中国が独占しているこれらすべての技術を共有し、活用し、さらに発展させていくのがBRICSの国々なのである。

参考資料とリンク:

G7、中国のレアアース供給割合を60%以下に抑えることを目指すhttps://www.bloomberg.com/news/articles/2026-06-17/g7-aims-to-ensure-china-supplies-no-more-than-60-of-rare-earths

中国は地球上で最大のアンテナを用いて、重要鉱物の争奪戦を台無しにしているhttps://www.scmp.com/news/china/science/article/3325178/china-killing-race-critical-minerals-largest-antenna-earth

採掘革命:中国の500トン級「地下運搬車」が1キロメートルを掘削し、鉱石を採掘https://www.thestar.com.my/aseanplus/aseanplus-news/2026/04/10/mining-revolution-chinas-500-tonne-underground-carrier-tunnels-a-kilometre-to-mine-ore

トンネル掘削機が示す中国製造業の台頭https://english.news.cn/20251109/47a9230d643347faabc90178e82c930b/c.html

クラトン縁部の安定性が堆積物中に含まれる金属の全球分布を左右するhttps://www.nature.com/articles/s41561-020-0593-2

2022年に採掘されたすべての金属https://www.reddit.com/r/Infographics/comments/17w2ctk/all_the_metals_we_mined_in_2022/#lightbox

中国、「あり得ない」深さでウランを発見:科学者らhttps://www.scmp.com/news/china/science/article/3179441/china-finds-uranium-impossible-depth-scientists

BRICSは世界人口の56%、世界GDPの44%を占める規模に拡大:ベトナムがパートナー国として加盟https://geopoliticaleconomy.com/2025/07/04/brics-expansion-population-gdp-vietnam/

地質学者らが、隠れた金属鉱脈の存在を示す可能性のある深部地殻構造を特定https://science.fas.columbia.edu/news/geologists-identify-deep-earth-structures-that-may-signal-hidden-metal-lodes/

国防総省とFCCはファーウェイに関して大きな問題を抱えている:代替品がなく、資金も底をついているhttps://www.youtube.com/watch?v=XCY4AeP5MB0

 https://www.youtube.com/watch?v=sh50CMT6JlI