No.678 「共存」メッセージ発信を

 環境やエネルギー問題に興味を持つようになって思うのは、ほとんどの人は環境や地球を破壊しようと思っているわけではなく、常識的な範囲で生活をしているということだ。それではなぜ問題が起こるのかといえば、これが近代社会のあり方だとわれわれが信じている社会の仕組みや制度が問題なのだといえる。しかしその問題を把握するためには、あまりにもいまの仕組みは、人々に問題を気づかせないようにすることに注力されている。

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No.677 数字を悪用し情報操作

 既存のメディア大手に、インターネットとメディアを融合させた新事業の展開で業務提携をよびかけるというふれこみで始まったラジオ局の株式争奪戦が大きな話題となっている。メディアのあり方についてはいろいろ思うところがあるが、今回の株式争奪戦については、なぜ何時間もかけて新聞やテレビが報道し、あたかも大きな社会問題であるかのように扱うのかわからないというのが本音である。

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No.676 過去から学ぶ戦争の愚かさ

本業である企業経営のほかに、頼まれて講演をすることがある。たくさんの人が集まった会場で日米問題や経済について話すとき、ほとんどといってよいほど、そこに日本の国旗が飾られることはない。そのため私は自分で日の丸を持参して主催者の人に会場にそれを掲げて良いかたずねると快く設置してくれるものの、会場から笑いがもれることが多い。しかし私は別に笑いをとるために日の丸を掲揚しているわけではない。

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No.675 戦争下で生きる民のために

ブッシュ大統領がイラクに攻撃を開始してから2年がたった。先日イラクの場所を知らない日本の大学生が約44%もいるということが日本地理学会地理教育専門委員会の調査で分かったという。世界の国の場所と名前をすべて言える人のほうが少ないのは当然だろうが、イラクで起きている出来事やそこに自衛隊が派遣されているということを考えると、これはかなりさびしい数字である。地理や歴史など他の国について知らないといえば米国の学生だと思っていたが、ようやくこの点でも日本が米国に近づいてきたという証拠だろうか。

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