No.471 ブッシュは世界の脅威

米国のブッシュ新政権による京都議定書離脱、北朝鮮や中国との外交政策などから、米国が自国の利益だけを考える傾向が以前にも増して顕著になってきています。以下の記事の分析を是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.470 反米主義の理由を読み違えている米国

今回は、米国が反米主義の理由を間違って解釈していると指摘する、パリ在住、ウィリアム・パフの記事をお送りします。これまで私がこのOur Worldシリーズでずっと指摘してきた米国の傲慢ぶりについて、パフが見事に描写しています。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.467 市場はいかに我々を愚かにしたか

 今回は、イギリスの新聞『オブザーバー』紙より、ウィル・ハットンの記事をお送りします。彼は、株式市場を金融制度に結びつけて金融制度にまで自由経済の原則を当てはめた結果が、現在の日米不況の原因だと指摘しています。またこの状況は、1930年代の不況を彷彿させるものであり、イギリスや米国では、銀行破綻により一般市民が職や貯蓄を失った教訓を忘れ去ってしまったために起きたものだとしています。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.466 信頼感の危機:経済が鈍化し、ブッシュ大統領は指導者というよりも子供の王様だ

平成になってから、自民党、官僚、メディアは、長い間日本の伝統でもあった考え方を次々に米国流儀に切り替え、規制や慣行を撤廃してきました。それもすべて、一部のデータだけを基に、日本よりも米国経済の方が効率的であるからだと説明しています。しかしその米国礼賛は、低下する労働者賃金、拡大する貧困、所得と富の格差、蔓延する暴力犯罪や麻薬、不足する刑務所など、米国が直面している多くの問題をまったく無視しています。

事実、真の米国は先進国と呼ばれるどの国よりもひどい状態にあります。さらに、米国は地球史上、最大の貿易赤字、最大の個人および公的負債、最大の対外債務を抱えながら、それらについては都合よく無視しています。日本のメディアや自民党が国民に繰り返し伝えてきたのは、米国のGDPや株価の上昇率が日本のそれを、ほんのここ数年上回っている、ということだけです。

今回取り上げるのは、その一時的、かつ一部の現象を捉えて日本と比較した米国の成功も、終焉を迎えようとしているというケビン・フィリップスの記事です。日本の伝統を簡単に捨て去り、米国流儀のやり方を猿真似することばかり熱心に勧めてきた人々は、これで自分たちの愚かさに気づくのでしょうか。それとも、また別のいい訳を探して、米国の猿真似を続けようと主張するのでしょうか。

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No.465 勉強し過ぎの日本の学生にもっと太陽を?

今回は、日本の教育改革を取り上げた『ニューヨーク・タイムズ』紙の記事をお送りします。自民党政府は来年度より、完全学校週5日制への移行を始めとした教育改革に着手しますが、私は日本の教育問題は、儒教、仏教、神道、日本の古典といった道徳や価値観を教えなくなったことがその根底にあると考えます。平安時代から昭和の終戦まで、日本の教育の基本はこの道徳にありました。自分で考え判断を下せる独立した国民を育てるためには、善悪の区別を教えなければならず、これが倫理・道徳教育でした。

 しかし、戦後の日本の教育は、奴隷を育てるための教育に変わりました。奴隷を育てるには、命令に従って権力者が期待することだけを行うよう教えれば良かったのです。そのために戦後の日本人は、父親の背中を見るのではなく、口うるさい教育ママの命令に従うことがよしとされてきたのです。

 戦後教育によって育ったのは、自民党が支配しやすい従順な国民でした。日本人は今、自民党、日本の経済団体、米国によって組織される権力連合の支配や搾取をおとなしく聞き入れ、それに疑問を持つことさえありません。日本人は大量製造に適した従順な労働者であり、大量流通のための従順な消費者でしかないのです。意気地のない、軟弱な奴隷になってしまったかのようです。

 最近の統計によれば、日本の子供たちは国語や算数といった学力だけでなく、体力も低下しているといいます。週5日制への移行や授業時間の削減は間違っていると思うし、さらに変えるべきなのは、学校で子供たちが受ける教育の質を高めることだと私は思います。そしてそれは、道徳や社会の義務を教えることなのです。

 今日本でこういうことをいうと、右翼だとか国粋主義といったレッテルを貼られますが、それは間違いであって、自分たちの社会は自分たちで作り上げるのだということを教えなければいけないのです。その上で、子供たちに読書や分析、考えることや学ぶこと、体を動かすことの楽しさを教えるのです。戦前の倫理・道徳に行き過ぎがあったのであれば、それを踏まえた上で、平安時代から終戦まで日本が行っていた教育がもたらした、強みと弱みの両方を注意深く研究することが重要だと思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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