No.240 カナダドルに対して投機を行うカナダの銀行

経済に壊滅的な打撃を与えている金融危機は、何千社もの企業を倒産に追いやり、何百万人もの人々の職を奪い、国民の貯蓄を消失させると同時に、老後のために必要な年金まで奪う危険性があります。この金融危機は極めて複雑で対応に注意を要するものではありますが、間違った解釈が多いのも事実です。こうした問題はおそらく、自国の問題としてよりも、遠く離れた国の問題として捉えてみるとより客観的に冷静な判断が下せるのではないでしょうか。

そこで今回は、カナダの銀行がウォール街の海賊たちと共謀して、いかにカナダドルの価値を低下させ、政府を蝕み、経済を略奪してきたか、その経緯を書いたオタワ大学経済学部教授マイケル・チョスドフスキーの論文をお送りします。日本の状況を理解する一助となれば幸いです。

 

続きを読む

No.239 イラクの子供たちが制裁戦争で命を失っている

 米国とイギリスは、イラクが国連の査察受け入れを拒否したとして、12月17日に開始した空爆を20日に終了しました。この空爆は他の国連安全保障理事国の承認を得ずに米英が一方的に開始したものであり、現に空爆開始後、中国、ロシアは強い反対を示していました。一方で、同じアングロ・サクソンであるオーストラリアの他、米軍基地が置かれている米国の植民地、日本、ドイツ、韓国が米英支持を表明したことは、帝国主義の宗主国、米国を喜ばせるための言語道断な行動としか思えません。

 今回は、米英の空爆が開始される前に書かれたロイターの記事をお送りします。湾岸戦争で使われた劣化ウラニウムの影響および経済制裁がサダム・フセインではなく、イラク国民、特に子供たちをいかに苦しめているか、そして今回の爆撃がいかにその苦しみを倍増することになるかがこの記事から読みとれるはずです。是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.237 世界が自由市場に対する関心を失ったのはこれが初めてではない

 今週は、『The Nation』誌より、自由市場主義への信奉は一時的なものであり、すぐにそうした見方が存在していたことさえ思い出せなくなるであろうとするジョン・グレイの記事をお送りします。是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.236 クリントンによる長年の対イラク制裁は全面的に間違っている

 米国によるイラクへの空爆は、今回もイラクの査察受入れの譲歩により回避されました。米国のイラク制裁に対して、チャーリー・リースが『オーランド・センティネル』紙で痛烈な批判をしていますので、皆様にもお送りします。是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.235 「異質」なのは、日本ではなくアメリカだ(後編)

 今回のOWメモでは、アメリカの経営学者として著名なピーター・ドラッカー氏に対するインタビュー記事をご紹介します(『プレジデント』誌、1998年11月号掲載分)。この記事の中で、同氏は日米両国を中心に、経済・産業から人口問題にいたるまで、様々な切り口から現代社会の諸問題について、独自の理論展開をしています。是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.234 「異質」なのは、日本ではなくアメリカだ(前編)

 今回のOWメモでは、アメリカの経営学者として著名なピーター・ドラッカー氏に対するインタビュー記事をご紹介します(『プレジデント』誌、1998年11月号掲載分)。この記事の中で、同氏は日米両国を中心に、経済・産業から人口問題にいたるまで、様々な切り口から現代社会の諸問題について、独自の理論展開をしています。是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む