今回は民営化の行き着く先ともいえる「刑務所の民営化」に関する『読売新聞』の記事をお送りします。今年5月にNHKでこの記事の内容と同様の番組が放映されたため、ご覧になった読者も多いのではないかと思いますが、実際その番組を見た私は、米国がここまでひどい国とは思っていなかったため、非常にショックを受けました。
州政府は刑務所維持費の削減を狙って、民間刑務所に1人当たり43ドルで囚人を預けており、民間刑務所であるCCA(コレクションズ・コーポレーション・オブ・アメリカ)は、実に米国の囚人総数(約11万2,000人)の半分を面倒みているということです。米国流資本主義では、民間企業は利益拡大が基本です。受刑者1人当たり州政府から43ドルの収入を得られるなら、その数を増やして懲役期間を長くした方が利益になるため、ロビイストを使い、刑罰強化を求める政治家に献金をばらまき、官僚に天下り先を提供し、CMまで流しているということです。
またカリフォルニアでは、刑務所関連経費が州立大学の予算を上回っているという事実にも驚かされました。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。