今回は『デイリー・ヨミウリ』紙から、大前研一氏の寄稿をお送りします。これは、このOur Worldシリーズでも何度も主張してきたように、米国の繁栄は日本からの資本流入に支えられてきたことを示すものであり、日本が金融問題を本当に解決しようとすれば、その資金調達のために日本の金融機関が米国から資本を引き上げ、米国経済が痛手を被ることになるという主張です。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
月別アーカイブ: 2001年6月
No.475 小泉新総理が試される日本の恐ろしい債務力学
今回は日本の巨額の公的債務に関するアメリカン・エンタープライズ・インスティテュートの日本政策プロジェクト理事、デイビッド・アシャーの記事をお送りします。日本の債務残高や利払い費の税収比が各国の記録を上回ることを示しており、それがいかに深刻なものか理解できると思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
No.474 M資金について
米国のCIAが、共産主義の拡大を防ぐなどの目的で自民党に多額の資金援助を行ってきたことが、1994年10月19日付けの『ニューヨーク・タイムズ』紙の一面で取り上げられ、このOur Worldシリーズでも紹介しました(詳しくは、Our World「自民党のスポンサーはCIAだった」(No.14)をご参照下さい)。今回は、『エイジアン・パースペクティブ』という雑誌から、戦後日本にずっと存在してきたといわれる秘密資金に関するノーバート・シュレイ氏の論文をお送りします。日本の真の民主化を阻害するために使われているというM資金の存在について言及したものですが、日本では、詐欺事件で経営陣が退陣する企業が多く出ていることなど、M資金そのものより詐欺事件として注目されることが多いようです。
冒頭の日本政策研究所所長、チャルマーズ・ジョンソン氏の紹介文にもある通り、シュレイ氏の論文の信憑性をここで保証することはできませんが、日本の戦後の自民党政治を考察する上では重要と考え、あえて紹介することにしました。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
No.473 グローバル化が残すゴーストタウン
私の友人から次のような内容の電子メールが送られてきました。
「スミス氏の1日は、朝6時の目覚し時計(日本製)の音で始まる。コーヒーメーカー(中国製)でコーヒーを作っている間に、電気剃刀(香港製)でひげをそる。ワイシャツ(スリランカ製)とジーンズ(シンガポール製)を着て、フライパン(インド製)で目玉焼きを作り食事を済ませると、ラジオ(インド製)の時報に時計(台湾製)を合わせ、車(ドイツ製)に乗って職探しに出かける。そしてまた実りのない1日が終わり、帰宅すると、ワイン(フランス製)を飲みながらテレビ(インドネシア製)を見て、なぜ米国には高給の働き口がないのだろうと考えるのだという」 さて、これを読んだ日本の読者は、これは米国の話で日本にはまったく関係ないと思われたのではないでしょうか。しかし、残念なことに日本も同じ道を辿っているようです。日本でも近頃、日本製のテレビをほとんど見かけないという記事を読みました。
今回はグローバル化について、その真の目的が企業の利益増にあり、貧困層の底上げや雇用増は建前上の目的に過ぎないと指摘する記事を紹介します。日本でも規制緩和が声高に叫ばれていますが、グローバル化の行き着く先はゴーストタウンであることに気付いていただきたいと思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。