グローバル化現象の1つとして、南米諸国からの移住の増加に関する『ワシントン・ポスト』の記事をお送りします。グローバル化は、今やモノや金、情報だけではなく、国境を越えた人の移動にも及んでいるようです。これまでモノ、金、情報は、国境に左右されずに自由に移動しても、人は生まれ育った国に落ち着く傾向があるため、人の移動はそれほどグローバルにはならないと思われてきましたが、グローバル化そのものや規制緩和、自由主義経済改革の悪影響により地元産業や経済が衰退した結果、多くの人々がより暮らしやすい地域を求め、生まれ育った国から大脱出を始めたことが、この記事からよくおわかりいただけると思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
月別アーカイブ: 2001年3月
No.455 アメリカの経済アパルトヘイト
米主要企業が今年1月に発表したレイオフなどの人員削減数(計画含む)は14万2,208人に達し、2000年12月に続いて10万人の大台を上回ったことが、2月6日、米人材サービス会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスの調査発表で明らかになりました。これは1993年の調査開始以来、過去最高だった前月(約13万4,000人)を約8,500人上回り、2ヵ月連続で最高記録を更新したことになります。
業界別に見ると自動車が約3万5,000人で、ダイムラークライスラーが発表した2万6,000人のリストラ計画が削減数を大幅に押し上げ、次いで通信の約2万2,000人、小売の約1万5,000人となっており、業績の悪化が目立つ電子商取引関係では約1万2,000人となっています。このように簡単にレイオフが行われる一方で、経営者がストックオプションを含む高給を手にし続けている構図は変わりません。
今回のOWでは、米国社会の現状を記した『アメリカの経済アパルトヘイト』(The New Press刊)という本の序章をお送りします。米国社会が、日本が本当に手本とすべきものかどうか、再考をお願いします。皆様からのご意見をお待ちしております。
No.454 「IT革命は本物か」に関するご意見と私のコメント
No.36~440で、「IT革命は本物か」と題する私の小論をお送りしました。今回はお寄せいただいたご意見やご質問に対する私の回答をお送りします。
No.453 加州の大停電
今回は、カリフォルニア州の大停電に関する西部邁氏の記事をお送りします。なぜ停電が起きたのか、また航空や運輸業界の規制緩和で同じ結果を経験していながらなぜ電力自由化で同じ轍を踏むことになったのか、マーケット・メカニズム信仰を強く受けた米国人心理が鋭く分析されています。またこの例を見ても、構造改革、規制緩和、競争促進の大合唱をやめない規制緩和論者を痛烈に批判しています。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
No.452 再国営化へ向かう西欧社会
今回は、カリフォルニアの電力危機およびニュージーランドの国営化への動きを取り上げた、イギリスの新聞『ガーディアン』の記事をお送りします。イギリス国民を読者として書かれたものですが、民営化への動きの強い日本も大いに参考にすべき事柄だと思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
No.451 練習船「えひめ丸」事件
前回に引き続き、今回も「えひめ丸」事件に関する論評をお送りします。今回は、国際金融アナリストおよび時事評論家の増田俊男氏のニューズレター『時事直言』No. 121 (2月26日号)からの抜粋です。今回の「えひめ丸」事件が、もし自衛隊の潜水艦がアメリカの高校生の練習船を沈没させた事故であったらどうだっただろうかという想定に基づいた増田氏の日米政府の比較は、まさにその通りだと私も思います。日本が米国に従属していることを改めて認識させられるのではないでしょうか。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
No.450 常軌を逸した勝手放題の米軍を日本がどう見るか
今回は、米原潜グリーンビルに衝突され、沈没した「えひめ丸」の事故に関して書かれた日本政策研究所所長、チャルマーズ・ジョンソン氏の記事をお送りします。今回の事故に限らず、95年の少女暴行事件の例に見る沖縄の米兵の問題ほか、米軍が文民統制の枠をはるかに超えて、平時の世界各国の国民にとって危険な存在になっていることを指摘するものです。ジョンソン氏の最新著『アメリカ帝国への報復』と合わせ、是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
No.449 宮沢財務相、消費税上げ必要を明言
今回は、宮沢財務相が消費税を引き上げる必要性を初めて明言したことを報じる『読売新聞』の記事をお送りします。以下、『読売新聞』の記事に私のコメントを加えましたので、是非お読み下さい。