No.252 デリバティブ取引がいかに「実体経済」を妨害しているか

 前回に引き続き、デリバティブ取引がいかに円の急騰に影響を与えたかということについて、ニューヨーク在住のエコノミスト、マイケル・ハドソンによる分析をお送りします。この分析から、投機資金の移動が実体経済にいかに悪影響を及ぼしているかが理解できると思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.251 デリバティブの総崩れにより円がどれだけ被害を受けたか

 今回と次回は、デリバティブ取引がいかに円の急騰に影響を与えたかということについて、ニューヨーク在住のエコノミスト、マイケル・ハドソンによる分析をお送りします。この分析から、投機資金の移動が実体経済にいかに悪影響を及ぼしているかが理解できると思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.250 イギリスに見るビッグバンの失敗(後編)

 イギリスでは、1986年にサッチャー政権の下で金融ビッグバンが始動されました。今回はそのビッグバンがイギリスにどのような影響を及ぼしたか、前回に引き続き英『オブザーバー』紙の編集長ウィル・ハットンの著書『The State We’re In』(ランダム・ハウス刊、1995年)からの引用をお送りします。ここに引用した情報によって、日本がイギリスと同様の間違いを犯し経済に破壊的打撃を与えていることに読者が気づいてくれることを期待しています。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.249 イギリスに見るビッグバンの失敗(前編)

 私は政府自民党がいわゆる「金融ビッグバン」を実施したのに大変驚かされました。ビッグバンは日本経済を崩壊させ、記録的な倒産、失業、経済苦が原因の自殺を招いています。自民党が日本の金融業界に対する規制のほとんどを撤廃するこの政策にサッチャーと同じ「ビッグバン」という名称をつけるのであれば、少なくともイギリスがビッグバンでどのような影響を受けたか検討するだろうと期待していました。そうすれば、ビッグバンがイギリスの産業や経済をいかに麻痺させたかに気づいたはずです。日本のマスメディアもイギリスの状況がどうなったかを国民にきちんと知らせていません。そこでOur Worldの読者のために、私がここでそれを試みようと思います。

 今回と次回のOur Worldでは、ウィル・ハットンが1995年に著した『The State We’re In』(ランダム・ハウス刊、1995年)からの引用を紹介します。1979年に政権に就いたサッチャーが、1986年にビッグバンを開始してから、イギリス経済がどのように崩壊していったかに関する事実を拾ったものです。

 株式仲買人からジャーナリストに転じたイギリス人、ウィル・ハットンは、現在、英『オブザーバー』紙の編集長を務め、ブレア政権の経済政策に影響力を持つエコノミストでもあります。『デイリー・ヨミウリ』紙(1998年2月24日付け)によればハットンは、スキャンダルにまみれた日本の大蔵省は経済界や金融界の要求を理解していないと見ており、また日本版ビッグバンによる金融市場の規制緩和については、日本の見識を疑問視するとしています。是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.248 日本的“談合”を守ろう

とかく批判の多い日本の“談合”というシステム。アメリカの新聞や雑誌、テレビの経済番組などでも“Dango”という言葉はしばしば登場するようになりました。私自身は日本の談合が決して悪いとは思っていません。談合以外にも日本古来の良い制度は数多くあります。欧米型のシステムを導入したがために数々の弊害がもたらされている日本社会。失業問題をはじめとする多くの問題を抱えた欧米のいいなりになっていたのでは、私の大好きな日本はこのまま欧米社会と同じ悲惨な運命をたどることになってしまうでしょう。今こそ日本古来の良い制度を見直すべき時なのではないかと私は考えています。今回は、現在の日本に対する私の考え方について触れた、『Venture Link』誌(1999年2月号)への掲載記事をご紹介します。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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