No.163 毒の盛られた聖餐杯: 脱工業化の偽りの約束

今週は、日本在住の経済ジャーナリスト、エーモン・フィングルトン氏がホテルオークラの昼食会で行った講演内容をお送りします。同氏は、『ビジネス・ウィーク』誌のベストセラーにもノミネートされた、『見えない繁栄システム:それでも日本が2000年までに米国を追い越すのはなぜか』(早川書房)の著者であり、この講演では脱工業化と製造業を比較しています。是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.161 読売の7つの提言に対する反論(4):顔の見えない首相はいらない

今回も読売新聞の「経済危機7つの提言」の中から7つ目の提言に対するコメントをお送りします。読売新聞はここで橋本首相を、リーダーシップを発揮しない「顔の見えない」首相と呼んでいますが、実際には、橋本首相は日本を米国に売り渡すために数多くのことを行ってきました。さらに読売新聞はその指導者が今以上に自由に米国の要求を実行できるように、首相の権限を強化する改革を急ぐべきであると提言しています。マイケル・ハドソンの反論を皆さんはどのようにお考えになりますか。ご意見をお待ちしております。

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No.160 読売の7つの提言に対する反論(3):担保不動産の証券化

先週に引き続き、読売新聞の「経済危機7つの提言」に対する反論をお送りします。今回は5つ目の提言である「担保不動産の証券化」に関する反論です。 読売新聞はこの提言で米国を引き合いに出して公的資金の投入を煽っていますが、その結果米国で起こった深刻な問題については全く触れていません。このことから、この記者が何らかの意図をもって、自分の主張を訴えるために都合の良い情報のみを提供していることがわかります。経営破綻の後始末を国民の税金で行い、海外資本との合併・提携を促進し、日本経済の舵取りを外資に委ねること、これが本当に日本のとるべき道なのでしょうか。

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