No.428 過去の隠蔽は日本の専売特許ではない

今回は、昭和天皇の軍国主義への関与を取り上げた一橋大学教授ハーバート・ビックスの著書に対する日本人の無関心ぶりについて、多摩大学学長グレゴリー・クラークの論評をお送りします。私自身は、戦争において、どの国が最も残虐かを問うのは無意味だと考えており、日本がとりわけ残虐であったわけではないとするクラーク氏の見解に賛成です。また自国の行動を棚に上げ、他国には謝罪を求める英米の偽善ぶりは、自分の母国でありながら恥ずかしくなります。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.427 西側のグローバル化攻勢は失敗に終わる

今回はプラハで行われたIMFおよび世界銀行の年次総会に関して、パリ在住のコラムニスト、ウィリアム・パフが書いた論評をお送りします。シアトルやワシントンの時と同様に、この年次総会でもグローバル化反対のデモが大挙したことに対して、パフは「すでにグローバル化は失敗に終わった」と記しています。また、この記事のグローバル化に対する定義にはまったくの同感であり、私がOur Worldシリーズで指摘してきた見方と同じです。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.425 億万長者はブッシュ(またはゴア)を支持

投票日から2週間が過ぎようとする今も、勝者が決まらずに混迷を続ける米国の大統領選挙ですが、そもそもなぜ2人の候補者の得票数がこれほど僅差になるのか、今回のOur Worldでは“ Billionaires for Bush (or Gore) ”(「億万長者はブッシュ(またはゴア)を支持」)と称する団体のホームページをご紹介します (http://billionairesforbushorgore.com) 。ここでは、どちらが大統領になろうと、金持ち優遇策を後押しする両候補の間には大差がないと、皮肉まじりに記述しています。富裕者がいかに米国の民主主義を略奪し、権力のある企業の要求を満たすことへと米国の国家的優先事項を歪めてしまったか、この団体はそれを暴露することを目的としています。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.424 通信回線接続料を巡り米国がメキシコへ圧力

今回は、メキシコの電話会社の接続料金をめぐり、NTT接続料引き下げ要求の時と同様の圧力を米国がメキシコ政府にかけていると報じる『ロイター通信』の記事をお送りします。米国政府がこうした圧力をかけるのは、AT&Tやワールドコムなどの米国大手電話会社の要請に応えてのことであり、米国政府が自国企業の利益を守るために、日本だけではなく全世界に圧力をかけていることがこの記事からおわかりいただけると思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.423 アメリカ帝国への報復

北朝鮮の国防副委員長が訪米してクリントン大統領と会談し、今度は米国のオルブライト国務長官が訪朝し北朝鮮の金成日総書記と会談するなど、急速に米朝関係が改善し始め、朝鮮半島の情勢変化からアジアでの米軍配備の見直しという可能性も出ています。しかしこれがそのまま軍縮につながらないアメリカの現状で、それが帝国主義政策によるものであり、いずれアメリカ自身がその報復を受ける日がくるだろうというのがOur World No.417でも書評をお送りしたチャルマーズ・ジョンソン著『アメリカ帝国への報復』の主張です。今回は同書から、特に私が同意し、強調したい部分を抜粋してお送りします。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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No.422 CIA長官にあきれた選択

今回はOur World No.415「チェイニーの天下り」に引き続き、米国の天下り(回転ドア)に関する記事をお送りします。建設/エンジニアリング会社、ベクテル社の創始者であるジョン・アレックス・マコーンがCIA長官に任命されたことに関する記事です。その後、ベクテル社は米国の軍産複合体の中核的役割を果たすようになり、同社はレーガン政権時代のシュルツ国務長官やワインバーガー国防長官など多数の役人を輩出しています。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

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