No.170 参院選について思うこと(4)

 来る7月12日の参院選に関する4つ目の私の意見をお送りします。前回までは、日本が現在直面している問題は政治家や官僚の責任というよりも、6割近くの日本人が民主主義の基本的な義務である投票を行っていないことにある、という私の考えを述べてきました。官僚や政治家に対するいかなる非難も、結局は国民自身に反ってくるのです。なぜなら、日本国憲法にあるように、行政各部、つまりは官僚を指揮監督する責任を持つのは、内閣、ひいては内閣総理大臣を指名する国会議員であり、その国会議員を選挙で選んでいるのは国民だからです。したがって、日本の問題を解決するためには、良い候補者を当選させ、悪い候補者を落選させるしかありません。「参院選について思うこと(1)」では、まずは投票することが必要不可欠であることを強調し、投票率を100%に近づけることができれば、日本の問題をかなり是正できるであろうと述べました。2つ目と3つ目では、社会全体そして個人にとって最も重要な政策課題を把握した上で投票すれば、さらに問題が改善されることを訴えるとともに、私が重要であると考える経済政策、および主権や安全保障政策に関する政策を提示しました。今回は、日本国民が7月12日の参院選で戦略的に投票すれば、それ以上のことを成し得るという、第3レベルの投票について言及したいと思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.169 参院選について思うこと(3)

 OWメモ『参院選について思うこと(1)』(No.167)では、7月12日の参院選で投票することの重要性、『参院選について思うこと(2)』(No.168)では、社会全体そして個人にとって最も重要な政策を見極め、各政党が各政策課題についてどのような立場をとっているかを知った上で、勝たせる政党、敗北させる政党を判別することの重要性について説明しました。また前回は私が重要と考える8つの経済政策について概要を述べましたが、今回は同様に重要な日本の主権と安全保障の問題に関する私の意見を述べたいと思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.168 参院選について思うこと(2)

前回のメモでは、現在日本が直面する悲惨な問題の多くや、暗い将来といったものは政治家や官僚、マスコミの責任ではなく、日本の有権者の責任であると述べました。日本を立て直すためにも、責任を他者に転嫁するのではなく、まずは我が身を振り返り、この事態を招いた張本人は民主主義の義務を怠った国民自身であり、またこれまで事態の修復に積極的に取り組まなかったことに原因があるのだということを認めるべきです。  その意味からも、来たる7月12日の参院選は日本の進路を軌道修正する絶好の好機です。民主主義の義務を果たすためには、  (1)とにかく投票する、  (2)知識を持って投票する、  (3)戦略的に投票する、 の4つのレベルがあると述べました。(1)の投票そのものについてはすでに触れましたので、このメモでは第二段階にあたる「知識を持って投票する」について、私の考えを述べたいと思います。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.167 参院選について思うこと(1)

 今回は7月12日の参院選について、私が思うところを綴ってみました。Our Worldでは、米国政府や米国企業、さらには日本の政治家やマスコミを中心に批判してきましたが、民主主義の基本である選挙を考える時、すべての責任は国民自身にあるという結論に到達せざるを得ません。この機会に是非、国民の義務について一緒に考えていただければと思います。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む

No.166 通貨危機:責任はIMFではなくアジアにある

 5月22日、23日に開催された“読売国際経済シンポジウム”の内容の抜粋を、エコノミストのマイケル・ハドソンに送り、それに対する彼の見解をまとめてもらいました。アジアの経済危機を我々アジア人がどう捉えているかを示すこのシンポジウムについて、ハドソンに客観的に分析してもらいましたので、是非お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。

続きを読む