No.666 社会衰退招く「経済成長」

 昨年コメンテーターとして出演したテレビ番組が、急成長する中国の需要増のために日本で鉄が不足しているという話題についてとりあげた。常日ごろから主張しているように、地球の資源は有限であり、地球上のすべての国が日本や米国のような資源の使い方をするようになれば、資源はあっという間に枯渇するか、またはそれによって環境破壊が進み人類の生存が危機にさらされると私は思っている。

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No.665 環境問題は歴史に学べ

 一昨年、ある民間地震研究家が関東地方に大地震が起きるという予測をした時、発生時期とされた一週間、私の会社が行うセミナーなどをキャンセルし、社員は自宅待機という策をとった。科学的に証明されていない予測をもとに、売り上げに影響を及ぼすようなことをなぜするのかという反対意見もあったが、たとえ冷笑されてもと決断し、当日大地震がこなかった時には、予測がはずれたことを心から感謝したことを覚えている。

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No.664 米国に依存しない施策を

 昨年の東京都心の年間平均気温は17.7度と、宮崎市の17.3度よりも高く、観測史上最高であったという。確かに昨年、東京は暖かかった。7月には40度を超える猛暑、12月には25度を超える日もあった。また日本全国で自然災害も多かった。国内では新潟県中越地震や台風被害、世界各地でもハリケーンや大地震が大きなつめ跡を残した。

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No.663 持続可能な都市築く一歩に

 われわれは文明社会に生きている。厳密には文明の終わりの始まりにあるといったほうがよいかもしれない。文明というとき、それはたいてい未開な社会と対比して使われ、非人道的で野蛮な社会よりも文明社会の文化や価値観は優れているというものであり、だから文明人は野蛮人を征服してもよい、またはすべきだというのがこれまでの考え方でもあった。

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No.662 日本人が歩むべき道

 昨年12月初めにある新聞社が行った地球温暖化に関する調査結果で、省エネ生活をしてもよいと思っている人が9割近くいたという。「省エネ」といっても程度には個人差があるだろうが、この結果を聞いたときに私は石油エネルギーをふんだんに燃やして成り立っている現代の生活様式が永遠に続くことはないということ、そしてそれを改めることは、自分にも地球にとっても、正しい方向であるということを多くの日本人が漠然と心に抱いているのだろうと思った。

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