私が家庭菜園を始めたことを書いた本稿に対して読者の方から、自分で野菜を作るなら、なぜ私の会社の顧客に対してもソフトウエアを買わずに自分で書くように言わないのか、というメールをいただいた。石油生産がピークに達したために安くて豊富なエネルギーの時代は終わるのだから、これからは誰もが自分の食料を自分で作るべきだというのであれば、コンピューターソフトウエアも会社から買うのではなく、自分でJavaやC言語を習得して書くように人々に伝えるべきだというのである。
月別アーカイブ: 2005年7月
No.689 持続可能な社会への希望
原油価格が高騰し、最高値を更新し続けている。影響が出ている業界はあっても一般の人々が日常生活においてそれを痛感するには至っていないが、そろそろ中国やインドでの需要急増や中東の供給余力が少ないといった理由ではなく、石油の減耗という事実を広く知らせる時ではないかと思う。
No.688 民営化が成功した例はない
小泉首相の推進する郵政民営化はもともと財政投融資の改革から始まった。特殊法人に流れる郵便貯金のお金を阻止するためということだったが、それがいつのまにか「民間でできるものは民間に」と、民営化そのものが目的となった。
No.687 破壊もたらす多国籍企業
米ニューヨークタイムズ紙のコラムニスト、トマス・フリードマン氏は専門である外交問題のほか、金融市場や情報技術分野に関するさまざまなコラムを書いている。同氏の「The World Is Flat」(世界は平ら)という本が最近出版されたが、そこにはグローバル化推進派からよく聞かれる主張が書かれているので今回はそれを取り上げたい。